大人のための残酷童話 (新潮文庫)

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著者 : 倉橋由美子
  • 新潮社 (1998年7月29日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (239ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101113166

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大人のための残酷童話 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 古今東西さまざまな物語をベースにしていて、なかなか面白い。教訓らしからぬ教訓もまた良い(笑)お世辞にも「楽しい童話」とは言えないが、これもまた童話の一つのたのしみ方だと思います。

  • 有名な童話を元にした大人向けにパロディ。「人魚の涙」「白雪姫」「血で染めたドレス」「かぐや姫」がお気に入り。特に「血で染めたドレス」は、元ネタのナイチンゲールを唖の少女とすることで、より残酷に、恋心の虚しさが伝わるようになっている。

  • タイトルの通り、ほとんどが残酷で
    バッドエンドで後味が悪い“童話”たち。

    それだけに、
    「どうせまた救いようのない終わり方
    なんだろう」という気持ちになる時も
    あったけれど、
    そこに辿り着くまでの過程に
    「うーんなるほど」と唸らされた。

    あとがきで作者が、それぞれの作品の
    モデルとなった童話を紹介しているので
    改めて原案との比較をしてみるのも
    面白いかもしれない。

    ただ、原案の内容を知らなくても
    童話として充分に楽しめる短編集である。

    「大人のための」とあるように
    アダルティな表現やグロテスクな表現も
    含まれるため、個人的には
    成人した大人の方々におすすめする。

  • 童話の大人向けパロ。
    なかには元の話とは全然違ってちょっと面白いのもあった。

  • 2016年、5冊目は『大人のための怪奇掌編』以来、久々の倉橋由美子。

    古今東西、様々な童話や神話等を下敷きとした、掌編を26編収録。

    一言で言い表すなら、「しれっと、エロ・グロ・ナンセンス」。だが、このナンセンスは実に、機微に富むモノだと言うのが、一つの魅力。そして、エロティック、ブラック等々を受け入れられる大人向け。

    また、柄澤齊の木版画の表紙&挿し絵が実に素晴らしい。

    掌編というのを割り引いても、個人的に「コレ!」といえるモノがなかったのが、評価が伸び悩んだポイント。

  • 全く良さが分からない、つまらなかった

  • 無邪気に読みましょう。
    なんだかたのしい

    島田雅彦さんの解説がとてもすきです

  • 2015新潮文庫の100冊

    読みやすく、頭の整理ができた。
    10年後再読リマインダーセット済み

  • 世界中の名作童話の元来の残酷さを作者風に味付け、料理された短編集。奇妙な味のこの作品群には人間の邪悪な意思や卑猥な欲望が露骨に焙りだされているとの触れ込みだが、果たしてそこまでか。中毒性のない荒唐無稽なストーリー展開、心理描写が削ぎ落とされたキャラクターの意味不明な言動の中に少なくともそのようなものの断片でも見出されてくれれば良かったのだけれど。

  • なにこれすごくおもしろい!
    倉橋由美子ずっと読んでみたくて、たまたま古本屋にあったので買ってみたんだが、クセのない文章で、すーんとストーリーが頭に入って、あっという間に読んでしまった!

    教訓が教訓つうか単なるオチやw
    残酷でも何でもないこれはそこらへんの現実や!

  • 楽しい童話集。鬼が、この女とげがある、には笑えます。残酷はブラックとも言え、原話をここまで練り上げたのは苦労したと思うが、楽しい時間だったのでは。

  • 読書録「大人のための残酷童話」2

    著者 倉橋由美子
    出版 新潮社

    P27より引用
    “「でも肝心のところが一寸法師のままですもの」”

     目次から抜粋引用
    “人魚の涙
     子供たちが豚殺しを真似した話
     養老の滝
     パンドーラーの壺
     魔法の豆の木”

     世界中で読み継がれている童話に、著者のアレンジを加えた短
    篇集。
     人魚姫から人が生きるということまで、皮肉たっぷりに大幅に
    アレンジされた童話が盛り沢山です。

     上記の引用は、読んで字のごとく一寸法師での姫の一言。
    お姫様は鬼の金棒がお好きとのことです、打ち出の小槌で大人に
    なったのはそれ以外の部分だけだったという設定のようでした。
    しかし、一寸法師のおかげで一寸法師以外の鬼を含めた男性を知
    らずに済んでいるような雰囲気なのに、巨根好きというのもおか
    しな話のように思います。
     全体の雰囲気から、著者はあまり男性が好きではないのかなと
    思ってしまいました。

    ーーーーー

  • 白雪姫、一寸法師、ジャックと豆の木といったおなじみの物語やら、聞いたことのない旧い話やらをベースにして、大人のために書きかえられた童話集です。
    そして、それぞれの物語のあとに、1行の「教訓」。

    「人魚の涙」も、原作の設定から上半身と下半身を入れ換えることにより、原作とはまったく異なる視点を提供しています。オリジナルの物語の設定をちょっといじるだけで、物語の展開がこうも変わるものかと、作者の着眼力に感心しました。

    性に絡むシーンや記述も頻繁に登場します。下卑たふりをしながら、大人の心情の痛いところをついてきます。登場人物やストーリーを人ごとのパロディと笑っていると、最後の1行に、しっぺ返しをくらいます。
    すでに大人が身につけているのに、知らんぷり、見ないふりをしている現実の自分を見せるつける鏡ですから。

  • 昔一度だけ読んだ事のある本です。
    あ~、こんな本だったんだと懐かしく読み返しました。

    上半身が魚で下半身が人間という人魚姫の話。
    国で1番、美しいが愚かな白雪姫の話。
    自分が醜いことを知らないまま育った王女の話。
    突然虫になった男とその家族の話。
    かぐや姫の話。

    など、西洋、中国、日本、古今東西の残酷で淫靡な童話集。
    正にタイトル通り、大人のための残酷童話です。
    お話の数が多いため1話が短く、後味が悪い話が多いながらも、そう深刻にならずに読むことができます。
    この本の物語はどれも旧かなづかいで書かれており、それが独特なイメージを漂わせ、この本にはピッタリはまってます。
    また物語の最後には作者の皮肉のきいた「教訓」が記されており、それがシャレがきいていていいです。
    「養老の滝」の教訓には肯くと共に笑ってしまいました。

  • 昔話の要素が合わさってどろどろになって変形して。
    醜くて残酷なのにグロさは感じなかった。

    最後の教訓が痛烈でいいね。
    「坊やには恋をする資格はないのです」

  • もともとある話を少し変化させただけで、とくに驚きとかは無かったです。1話が短編すぎるからでしょうかね。
    どの話も印象がそんなに残らなかったです。

  • グリム童話や日本昔話、宇治拾遺物語、中島敦の短編などを換骨奪胎した童話集。
    話の終わりに倉橋さんの教訓が一行添えられているんだけど、それが怖い。
    「虫になったザムザの話」はカフカ感、変身感がぎゅっと凝縮されていてすごいと思った。
    好きだったのは「鏡を見た王女」「子供たちが豚殺しの真似をした話」「魔法の豆の木」。

    教訓すごいと思ったのは「養老の滝」。

  • 笑ってしまうほど、皮肉と毒にまみれた短編集。
    『反悲劇』が難しすぎて、このまま読み進めても分かるまい…と思ってとっつきやすそうなこの作品から。

    このタイトルだと、『本当は怖い〜』の仲間みたいだけど、全然違う。

    ひとつひとつの短編に、話の教訓が付されているので分かりやすく、特にこちらなりの解釈をする余地はあまりないと思うけど、「新浦島」の亀の内部の描写→教訓(オチ)なんかは上手いな、とニヤリとしてしまいます。

  • 暗くじっとりした倉橋さんの作品。読みやすかった

  • 童話と官能の相性が良い不思議。

    しれっとそういうシーンになったので少しおののきました。

  • 本屋さんでふらっと買った一冊。
    本当に怖い童話とかと違って、作者がひとひねりふたひねり加えた童話集で新鮮だった。
    人魚姫の半身が逆になっただけでなんとなくグロテスクな話になるなあというのが強烈な印象。
    ただ、中国の説話とかもともとの話を知らないのが何作かあったのが残念。
    総じて、女を怒らせると怖いといった話が多かった印象。

  • 知っている童話から「こう来たか」と。それぞれの話の最後に倉橋先生らしい「教訓」も付け加えられている、それが皮肉めいていて笑えるのです。

  • グリムやアンデルセンといった西洋の童話だけじゃなくて、日本昔話や中国の故事、ギリシャ神話からカフカまで、幅広いジャンルのブラックなパロディ。個人的には、魚の部分と人間の部分が上下逆になってる人魚姫というのがインパクト大でした。

    ※収録作品
    人魚の涙/一寸法師の恋/白雪姫/世界の果ての泉/血で染めたドレス/鏡を見た王女/子供たちが豚殺しを真似した話/虫になったザムザの話/名人伝補遺/廬生の夢/養老の滝/新浦島/猿蟹戦争/かぐや姫/三つの指輪/ゴルゴーンの首/故郷/パンドーラーの壷/ある恋の物語/鬼女の島/天国へ行った男の子/安達ヶ原の鬼/異説かちかち山/飯食わぬ女異聞/魔法の豆の木/人は何によって生きるのか/解説:島田雅彦

  • 2010年から再販されているこの短篇集は、現在でも420円(税込)で購入できるが、柄澤齊(からさわひとし)の挿絵が無いらしい。
    僕はこの本をBOOK-OFFで見つけ、105円(税込)で購入した。
    平成10年に発行されたものなので、柄澤齊の不気味な挿絵も入っている。
    日焼けこそしているものの、それも味わいがあり、汚れらしい汚れも無く、とてもおトクな買い物をした。

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