挽歌 (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101114019

感想・レビュー・書評

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  • 1955年から「北海文学」誌上に長編『挽歌』を連載。1956年に出版されベストセラーとなり、映画化されるなど大きな反響を呼んだ。『挽歌』は翻訳され、海外数ヶ国でも出版されている。 (wiki)

  • 昭和30年代の作品ではあるが、今読んでも古びたところを感じない心理描写で読みやすい。主人公の周囲の人間像から、主人公自身の風貌、魅力が浮かび上がる。若く刹那的な生き方に、翻弄されてい周囲の人々の結末を主人公と共に追いかけてみたくなる。

  • 釧路が舞台の小説。当時は一世を風靡したらしい。

    腕に障害を抱え劇団に出入りする以外完全にぷー太郎の主人公怜子が、浮気妻を持つ建築家の桂木と恋仲になる。
    人と接する機会が少なくやや空想癖のある若い女性が、自分の思いのままに行動して、悲劇を招くといった話か。

    正直、怜子に感情移入は全くできなかったし、桂木が彼女に惹かれた理由もよくわからない。はっきり言って悪い女だと思う。ただ、怜子の視点を中心に、怜子と桂木や、桂木夫人と間男、怜子父と店のマダムといった関係が折り重なって話が進むのが話の魅力か。
    怜子が時折お寒いフランス語を使うのは、時代のせいなのかそれとも彼女の若さを表しているのか。
    煙草のシーンが多いのも、時代を感じる。怜子ばかりか桂木夫人ですら当然のように吸っている。舞台が北海道というのもあるんだろうけど。

  • 30〜31年「北海文学」に掲載した『挽歌』が出版(昭31.12 東都書房)され、翌年のベストセラー第1位(70万部)という空前の記録を作り、映画化とあいまって「挽歌ブーム」をまき起こし、北海道観光ブームをもたらした。

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