父・こんなこと (新潮文庫)

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著者 : 幸田文
  • 新潮社 (1967年1月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (234ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101116013

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父・こんなこと (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 父露伴の死にゆく姿と、続く葬儀の模様を綴り、刻々の死を記録した

  • 父の死を受けて、遺された家族としての感情を 素直に表現し、故人の生きた事実を 確かめるように 忠実に再現し 回想している。親から自分か受け継ぎ、次へつなげるべき命の尊さを感じた

  • 誠実はこの著者の修正である。
    のあとがきが残る?

    死にゆく人をみつて感じたまま、向き合った言葉で綴られて、こちらは息をひそめて読み進めるしかなかった。

    薪を割ることも父からこってり習い、
    その斧、その木を手で感じきっちりとしたためるほどだから、「木」で反りもがく「アテ」に心揺さぶられていたのかと納得した。

    物事や己の心をしっとりみつめる文章、正直な文章を書きたいと思う。あらためて。

  • 裏表紙
    父・露伴の死にゆく姿と、続く葬儀の模様を綴り、刻々の死を真正面から見つめた者の心の記録とした『父-その死-』。掃除のあとで、念を入れるために唱えなければならない呪文「あとみよそわか」のことなど、露伴父子の日常の機微を伝えるエピソード七話からなる『こんなこと』。誠実に生き、誠実に父を愛し、誠実に反抗した娘が、偉大な父をしのんで書いた、清々しいまでの記録文学。
    「父-その死-」は昭和二十四年十二月中央公論社より、「こんなこと」は昭和二十五年八月創元社より刊行された。

  • 昭和30年に書かれたもの。日本語としては分かるが、内容が頭に入ってこず、話が分からない。たまにはこう言うものをと頑張って読もうとするが、20ページで挫折。

    「露伴」と言う人物が出てくるが(と言うか、主題の人だろ)あの岸辺露伴のモデルかね?

  • NHK番組「グレーテルのかまど」で紹介されていた幸田露伴と幸田文の関係を見て興味を持ち読みました。

    露伴が亡くなった時の話から始まり、思い出を回想する形式なので、本全体を通してお父様を懐かしむような寂しさと愛おしさが感じられました。丁度自分の父親の病気が発覚したタイミングで読み進めたため、より一層その雰囲気が身に迫る思いでした。

    文豪の父親、というと恐ろしく近寄りがたい人物というイメージがありましたが、この本を読む限り、厳しくはあるものの怖いということはなく、シングルファザーとして子どもと上手に接していたのだなと思います。文豪は世間離れしているという勝手なイメージもありましたが、実学をしっかりと教えていたのだなと驚きました。

    父親とじっくり話したい気分になりましたが、、実際は難しいかな。

  • 【本の内容】
    幸田露伴の死の模様を描いた「父」。

    父と娘の日常を生き生きと伝える「こんなこと」。

    偉大な父を偲ぶ著者の思いが伝わる記録文学。

    [ 目次 ]


    [ POP ]
    家事全般に人づきあい、果ては男女のことまでも、あらゆる作法を父・幸田露伴から習ったという著者。

    「こんなこと」に書かれている露伴の物言いは大和美人になるための教科書のよう。

    「薪割りをしていても女は美でなくてはいけない」って、所作が雑な私としては反省しきり。

    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • この人の書く露伴は、気難しくて厳しくて、でもどこかユーモアがあって粋ですらある、ただ一人の、誰のでもないこの人の父親だ。
    「偉大な作家」で包み隠すのではなく、真にこの人が見てきた、感じてきた父・露伴を描いたこの作品は、誰が書くよりも(もしかすると露伴本人よりも)作家・露伴の魅力を伝えている気がする。
    こんなことを書いている私は、実のところ作家・露伴を知らない。
    作家・露伴に触れた時、どう感じるのか。
    今から楽しみでならない。

  • こんなこと の中で説明される家事が、特にすてき。これで女性としてのたしなみを身につけられたらと思う。

  •  父・幸田露伴の晩年と看取りをつづった「父―その死―」、父との日常の思い出をつづった「こんなこと」を収録した本。

     「父―その死―」では、父の看病で激しく揺れる筆者の思いがとても正直につづられている。時には憎しみを深く感じる一方で、別の時には心から憐れんで親身になる。その時々に移り変わる気分がつぶさに書かれて、嘘がないと感じた。頼られている、私がやらなければ誰がやるのかという気持ちと、肉体的な疲労や、もうやってられないという気持ち、さらに長年積み重なった父への愛憎がそこに加えられ掻き混ぜられた結果が、そうした感情のバリエーションとして表れるのだと思う。
     人が勧めることを試したいという父、氷を食べたいという父、その望みをかなえるためにあちこち奔走し、頭を下げて回る筆者とその周りの人。『台所のおと』でいくつか読んだ暗く辛い看病の話は、こうした実体験からできたのかと納得した。

     「こんなこと」では、子供のころからの父との思い出が書かれている。父・露伴は全く手厳しいし、弁が立つ。自分の怒りを人に向けるやつは下等だと普段は言っているくせに機嫌が悪いと怒られる、と愚痴っぽく書かれていたのには笑ってしまった。実際に父がこうだったらとんでもなく大変だが、読む分にはユーモラスで面白い。
     露伴自ら筆者にに家事を仕込む「あとみよそわか」はことに印象的だった。以前読んだ、昭和初期の家事方法の本にここからの引用が使われていたのを覚えている。はたきがけ、廊下の雑巾がけなんて今ではもうしないけれど、やれと言われたら私では絶対に露伴の気に入るようにはできない。だから、十四歳の筆者が悪戦苦闘するのに寄り添い、一緒になって小言を頂戴している気分になる。

     筆者にとって父との生活は気が抜けず辛いことも多かったが、どこか愛しい日々だったとも感じている、「こんなこと」全篇からそういう印象を受けた。その「絶対」だった父が死んでしまった後に思い出して書かれたからだろうか。

     おばさんになってからもばあさんになってからも読み返したい一冊。

    父 ―その死―
    (菅野の記/葬送の記/あとがき)

    こんなこと
     あとみよそわか:掃除、障子の張り替え、薪割りや畑仕事など
     このよがくもん:浅草教育
     ずぼんぼ:父とする遊びの数々
     著物:着物(平成6年発行の文庫だが、全部「着→著」になっていた)
     正月記
     啐啄:露伴・文子流性教育
     おもいで二ツ:俳句

  • 「父」
     「じゃ、おれはもう死んじゃうよ」、死を身近に感ずる年齢の自分もこういう風に行けたらよい。文さんの、時にはユーモアすら感ずる看病の七転八倒が如何にもであり、こういう人が傍に居た父親露伴は幸せ者かも知れない
    「こんなこと」
    「おまえが馬鹿なのはものをよまないからだ」幸田親子の戦いの模様が誠実に父を愛する子の立場から描かれていく
    子が親の云う事を利くのは子が親を愛しているからだ。今の子が言う事を利かないのは親が尊敬されていないからなのか。となると・・・・。

  • 「父」菅野の記 は胸にせまるものがあった。また、全体に折り目正しく生きるということが繰り返し描かれており、今の自分の生活が恥ずかしくなった。幸田露伴と娘 文の関係が、まだ私にはピンとこない。恋愛のようにも…思えてしまったり。ぜひ他の本も読んでみたい。青木玉も含めて。

  • 幸田文さんが、父・露伴さんの思い出を綴った本。露伴晩年の闘病生活の看病と看取りは気持ちが生々しく、祖母を看取ったときのことを思い出しました。それにしても、幸田文さんの文章って、心のなかそのままで、面白いです。

  • 20130722読了
    なぜこの本を「読みたい」カテゴリで登録したのか1年前の自分に問いただしたいほど、その理由はさっぱり不明。重い腰を上げて読んでみたら思い出した。●著者は幸田露伴(1947年・S22年没。享年80歳)の娘。戦後間もないころ、自宅で父露伴を看取った記録。畳の上で死ぬことすら難しくなっている現代だから、自宅での看取りがイメージできない。生活の中に死があるということがどういうことなのか、それを感じたくて「読みたい」登録したんだった。年を経てまた読んでみたい。●文章が美しい。父が死に向かっているのだと確信した場面、棺を手かきにして小道をゆく場面。●露伴の掃除の教えがすごい。「女中がいた昭和」で昭和の家事を知れていたのがよかった。●なんとなく引っかかりがあって心当たりの雑誌をめくったら、随筆家・青木玉と作家・青木奈緒(著者の娘とその子)の対談記事。こうしてまたずるずると「読みたい」登録が増えていくのだった…。幸田文「崩れ」、青木奈緒「動くとき、動くもの」

  • 父親としての厳しさとともに露伴の愛情が伝わってくる、後半の「こんなこと」のエピソードの方が心に残った。
    お掃除の仕方をご指導願いたくなる。

  • お父さんをすごく尊敬していて大好きだったんだなぁという事が文章の隅々から伝わってくるエッセイ。
    父との描写がほとんどなので、あまり語られてない他の家族についてもちょっと気になりました。お父さん大好きっ子の娘と暮らす継母は大変だったんじゃなかろうか。

  • 父を題材にした2編。再読です。最初に出会ったのは中学生の時、国語の先生に薦められて。名文というものは、こういうものですよ。と言われるまま手に取り、当時はさほど内容には興味を持てず、ああ、文章ってこういうものなのね。と、半ば作業的に読んだものでした。そしてそれからだいぶ年月を経た今回。身近な人の死に幾度か触れ、健在ながらも老いていく父を持つ身になり、ようやく文面から、情景や心境に実体を感じる事ができるようになってきました。またしばらく時を置いて読み返したらどう変わるか。10年後くらいに、また再読したいです。

  • 「読書力」文庫百選
    2.この関係性は、ほれぼれする
    →似たもの親子の「渾身」の魂の伝承。

  • 幸田露伴の実生活に基づく像が見えてきて、興味深かった。
    幸田文さんの悪戦苦闘の日々を通して、昔の父親は絶対と考えられていたころの時代の空気を感じることが出来た。
    現在のわれわれの世代ではあまり父親の威厳というものは強く感じる機会はないが、この作品を読んで、古き良き日本を感じることが出来た。

  • 終戦直後、寝たきりになった露伴を看取る幸田文。当時はまだ「介護」という概念も言葉さえなかった。寝込んだら終わるのである。

  • 親子の繋がりというものはこんなに深いものなのか、と読み終わってため息。
    今の時代…と言っていいのか、そんじょそこらにはない繋がりだと思います。

    私は親をこんな風にして看取ることが出来るだろうか、と考え込んでしまった一冊。

  • つまんない。但し、文才の高さに驚く。

  • 幸田文が、父・幸田露伴にまつわる思い出を綴った本。一風変わった露伴に対する娘としての反抗、愛情にジンとなる。

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