光る壁画 (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101117171

感想・レビュー・書評

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  • 胃カメラが出来るまでの話し。実話ベースの本に凝っていて読んでみる。ゴムホースや小さいカメラ、フラッシュを探したり作ってもらったり、犬での実験等は面白く読むが話し事態はそんなに。

  • 当時の開発のリアルが垣間見得ておもしろい。
    あと、京子すき。

  • ドラマ化されてたので、なんとなく再読。
    ドラマの脚本、上手く出来てるなー・・と感心。

    「下町ロケット」や周辺、ドキュメンタリーを観ててずーっと痛感するのだけども、町工場の技術と発想をもっとサポートする体制を国が作ってくれればいいのに・・でないとそういったものは失われるか他国に流出するばかり・・・。

    それこそ恩田陸の「ネバーランド」のIT少年の様な発想を!

  • 胃カメラが日本で開発された様子が描かれる。
    途中苦労はあったものの、順調に開発は進んでいく。
    開発者の夫婦関係も興味深かったが、こちらは虚構らしい。

  • 胃カメラは日本の発明だったんだ。プロジェクトX的な吉村昭作品。

  • 胃カメラの開発の苦労に主人公の私生活が絡んで、生々しい展開が広がる。辛くとも打ち込めることがあれば、幸せである。2016.7.6

  • オリンパスの胃カメラ開発を元にした話。
    近所で買い物した器具で試作品作っちゃう所とか、現代的じゃない要素が多くておもしろい。

    猿楽橋の近くに本社が会社があったとは。
    箱根に行った直後に読んだこともあり、地名がイメージできて楽しかった。

  • 意外にあっさりしてたなぁ。著者の淡々としながらも迫ってくるような物を期待してたので、面白かったけどもっと熱くなりたかったかな。

  • 胃カメラ開発の実話に基づいた小説。

    取材の前に「胃の病気とピロリ菌」を読んでいて、
    その中でこの本が紹介されていたので、早速読みました。

    全体的に、かなり淡々とした印象。
    物資も情報も少ない戦後に、世界で初めて、人間の体内を撮影する・・・
    そんなカメラが、あっさりできてしまったのか、とも感じられるのですが。
    ただ、実際に医師を取材してみると、
    お医者さんって、知識も体験も豊富なのに、
    本当に、起伏もなく、わかりやすくお話されるのだ、と
    最近になって、ようやくわかりました。

    医師は、たくさんの症例を経験した上で話をしているのだから
    もう、当たり前のことになっているし、
    研究結果が評価されるべきで、その過程は自明のこと、と
    思われる方が多いように感じられます。
    一般人にとっては、なるほど、すごい!と思うことばかりなのですが。

    この小説も、「もっといろんなハプニングや苦労があったのだろう」と
    読み終わった後にも勘ぐってしまうのですが
    そうではなく、あくまで現場の雰囲気を大切に
    まとめられているような印象で、そこに好感がもてます。

    いずれにせよ、激動の時代に、ひとりの医師と、
    日本が誇る、光学技術の技術者たちの想いがこもったストーリー。
    それが書かれていること、知ることができたことで
    知識欲はしっかりと満たされました。

著者プロフィール

一九二七(昭和二)年、東京・日暮里生まれ。学習院大学中退。五八年、短篇集『青い骨』を自費出版。六六年、『星への旅』で太宰治賞を受賞、本格的な作家活動に入る。七三年『戦艦武蔵』『関東大震災』で菊池寛賞、七九年『ふぉん・しいほるとの娘』で吉川英治文学賞、八四年『破獄』で読売文学賞を受賞。二〇〇六(平成一八)年没。そのほかの作品に『高熱隧道』『桜田門外ノ変』『黒船』『私の文学漂流』などがある。

「2021年 『花火 吉村昭後期短篇集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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