桜田門外ノ変〈下〉 (新潮文庫)

  • 359人登録
  • 3.89評価
    • (35)
    • (48)
    • (36)
    • (5)
    • (1)
  • 41レビュー
著者 : 吉村昭
  • 新潮社 (1995年3月29日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (409ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101117348

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
村上 春樹
有効な右矢印 無効な右矢印

桜田門外ノ変〈下〉 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • ・井伊大老の初傷はピストルによる貫通銃創。
    ・襲撃時間は約3分程度。
    ・実際の斬り合いは剣術によるスマートなものは全くなく、泥臭い鍔元による押し合いで指、耳、鼻が斬られるケースが多く、襲撃後の現場にはそれらが散乱していた。
    ・幕府による逃亡者の逮捕捕獲技術の高さ。

  • ついに井伊直弼を打ち取りに。関鉄之介を含む17名の水戸藩士+薩摩藩士組は、使命を果たした後、どうなったのか。下巻はその顛末を含め、桜田門外の変が世に与えた影響まで含めて描かれている。

  • 熊嵐とか漂流とか、以前に読んだ作品の方が、より好きでした。もちろん、これがつまらないってことではなく。先日読んだ「四十七人の刺客」でも感じたことだけど、比較的史実に忠実に則って、かつマイナーな登場人物もかなり網羅してっていう風だと、免疫がないとどうしてもとっつきづらさを感じてしまいます。まあ素養のなさがそもそもの問題なんだけど、入門編としては最適ではない、っていうくらいの意味です。桜田門外の変は歴史の教科書で読んだくらい、ってレベルだと、なかなかついていくのが大変でした。ただ、事変がメインなんだけどクライマックスではなく、その後日談がかなりの紙面を使って書き込まれているのは読み応え大でした。むしろその部分こそ、個人的には一番楽しめたところかも。

  • 忠臣蔵については、周到な準備があった経緯がよく知られている。桜田門外の変については、あまり知られていないと思う。この小説を読んで、経緯がよくわかった。毎度ながら、作者の調査の深さに驚く。

  • 吉村昭氏の書き方の物悲しさはなんだろう。
    高野長英、この本の主人公関鉄之助然りあまりにも切ない。
    しかし、世に無名の人が歴史を動かした張本人であったことを、ひしひしと感じさせるその綿密な調査のあとにはただ脱帽である。
    世の中を変化させているのは、歴史的功績からすれば極一部の人かも知れない。
    しかし、世の中を維持させる役割は、歴史にも残らない一般人である。
    我々は、ついつい目立つ人々に目を囚われがちだが、世の中には数多の民がいて、それらは互いに支え合って生きている。
    良いことも、悪いことも、その時の情勢で刻一刻と変化する。
    ただ、世話になった人にお返しをしようという気持ちは、そう簡単には変化しない。

    歴史の転換点では、その人間同士の温もりが、様々な大事件を起こすきっかけとなる。
    吉村昭さんの筆蹟を辿ることは、人間とは何かを訪ねる旅である。
    私は、最近そんなことを思っている。

  • 背景は面白いが一人の人間に固執した為か、面白さが半減。

  • 井伊大老暗殺決行。
    いざ命のやりとりになると、道場稽古がまったく役に立たないあたり、二百六十年の泰平をむさぼった侍の体たらくといったら。
    その割に自刃の仕方だけは堂に入ってるのがよくわからない。

    追われる身となった暗殺実行者たちの多くが、郷里の水戸に戻ろうとしていたのが印象的だった。
    単に、自分の味方が多いと思っていたからなのか、それともやはりふるさとに帰りたいと思うのだろうか。

  • 吉村昭はどれを読んでも面白い。生まれた地名がでてくるので、余計に感動!

  • 下巻は非常に重苦しかった。早々に井伊直弼暗殺の大願を成し遂げると、後はひたすら主人公関鉄之助が逃げ延びるがじわじわ追い詰められる話。丁寧で正確な描写がさらにのしかかってくる感じ。正直読み終えるのが大変で、終盤はあまり集中して読んでいなかった・・・。

  • 映画になった時から読みたかった本。やっと読み終わりました。水戸藩側からというか、襲撃現場の指揮をとった関鉄之介の視点で書かれています。彼が多くの日記を残していたとのことで、いつもながら史実に忠実で淡々と描かれてなかなか読み辛い(眠くなる)けど、のめり込んでくると余分な装飾がないぶん、ものすごいリアル感があります。

  • 桜田門外の変については、井伊直弼が暗殺された事件。ぐらいの認識しかなかったが、事件に至る過程や関わった人達の気持ち、その後の動向が忠実に書かれていてとても勉強になりました。

  • 桜田門駅を通過しながら桜田門外の変を読むという、何とも不思議な気分。

  • この変がきっかけで、その後の時代の流れは大きく変わったのであろうが、結局は御尋ね者以上にも以下にもならなかったんだね。どんなヤツであっても殺しちゃいかんということだ。

  • 桜田門外の変から明治維新までの8年。激動ですね。お殿様やお家のために家来は躊躇いもなく命を投げ出す。そんな古の時代から8年で近代国家。
    幕府大老暗殺なんて日本史上の大事件を起こしながら、維新まで生き延びてよりによって警視庁勤務した奴までいるとは。英国公使館を焼き討ちした初代内閣総理大臣伊藤博文といい凄い時代です。

  • 井伊直弼殺害時の描写は息を呑みます。銃弾が致命傷であったことも興味深い。現場での指揮を取った鉄之介が、厳しい捜索のなか、逃走を続ける様子も読み応えがある。

  • (1998.02.15読了)(1998.01.31購入)
    (「BOOK」データベースより)amazon
    水戸の下級藩士の家に生まれた関鉄之介は、水戸学の薫陶を受け尊王攘夷思想にめざめた。時あたかも日米通商条約締結等をめぐって幕府に対立する水戸藩と尊王の志士に、幕府は苛烈な処分を加えた。鉄之介ら水戸・薩摩の脱藩士18人はあい謀って、桜田門外に井伊直弼をたおす。が、大老暗殺に呼応して薩摩藩が兵を進め朝廷を守護する計画は頓挫し、鉄之介は潜行逃亡の日々を重ねる…。

    ☆関連図書(既読)
    「最後の将軍 徳川慶喜」司馬遼太郎著、文芸春秋、1967.03.25
    「徳川慶喜」百瀬明治著、火の鳥伝記文庫、1997.11.15
    「桜田門外ノ変(上巻)」吉村昭著、新潮文庫、1995.04.01

  • 平成23年11月7日読了。

  • 旧暦の3月3日、その桜田門外の変の日は、雪だった。
    その事件後のことも、くわしく展開される。
    事件にかかわった水戸藩士に資金的に援助していたのが、こんにゃく商人であることも興味深い。今は群馬が名産のこんにゃくは、もともと茨城が名産だったよう。

  • 襲撃シーンの描写が秀逸。
    初の「実戦」は、時代劇さながらの斬り合いとは程遠く未熟で人間臭い。
    そしてその後はお得意逃亡シーン。

    歴史的な大事件ながら、当事者にそんな意識はなく、
    国政正すって言いながら、1人1人の思考はそんなに大きいものでもなく、大体が藩内にとどまる。
    水戸藩って最後まで不思議な立場。

  •  井伊直弼暗殺の瞬間と、襲撃者たちのその後について。
     井伊直弼が暗殺された後、幕府が水戸藩に対して進言した内容が印象的だった。

     一、水戸家は将軍家の分家であり、本家である将軍家を補佐していた井伊大老の死を決して喜んではならないこと

     互いに国を護ろうとしていた者同士の悲しい行く末。
     関が逃げていくその様子は、絶望と哀愁が漂う。
     

  • 茨城などを舞台とした作品です。

  • 歯医者さんの待ち時間・銀行・バス・寝る前・・・少しずつ読み続けていた吉村昭氏の桜田門外ノ変、やっと昨日読み終えました。2か月もかかってしまった。

    そうだなあ・・・僕にとってはきつい一冊でした。どちらかと云えば忠実な、それは多分気が遠くなるような調査の上に書きあげたものだと思いますが、所謂、事実を述べたものです。作者の思いは殆ど入れなかったのではないでしょうか、あとは読者が自分で感じなさいと云うものです。

    吉川英治の三国志がありますが、あの本は漢文から来ると思われる朗々とした流れが文から感じられます。そのことで状況描写や心理までをイメージする事が出来たような気が致します。

    この桜田門外ノ変にも至る所に武家言葉が出てまいりますが、それは三国志に出てくるような漢文で無く、あくまでも武家言葉です。とは言え、主人公の関鉄之助は歌を詠む事が好きですので

    ”めぐり逢えて姿見えねど声そえてこは又いかにかかるなみだぞ”

    などまたちがったものを感じる事が出来ます。

    ペリー来航・不平等条約締結・開国云々の問題に対して、幕府が問題を処理できなかった状態が桜田門外の変を産み、日本は尊攘攘夷・尊王倒幕そして大政奉還と移っていったのです。

    今の世の中にリンクするところが多々あり考えさせられました。

全41件中 1 - 25件を表示

桜田門外ノ変〈下〉 (新潮文庫)に関連するまとめ

桜田門外ノ変〈下〉 (新潮文庫)を本棚に「読みたい」で登録しているひと

桜田門外ノ変〈下〉 (新潮文庫)を本棚に「いま読んでる」で登録しているひと

桜田門外ノ変〈下〉 (新潮文庫)を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

桜田門外ノ変〈下〉 (新潮文庫)のKindle版

ツイートする