わたしの普段着 (新潮文庫)

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著者 : 吉村昭
  • 新潮社 (2008年5月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (324ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101117492

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わたしの普段着 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 史実を丹念に追い、積み重ねた上で執筆と向き合う。吉村さんの小説への真摯な取り組みとともに穏やかなお人柄がよく分かるエッセイ集です。
    ご自身の家系に触れた「家系というもの」で、お父上に向けられた言葉が一番印象に残りましたね。

  • 「あの学生は小説を読みふけり、それで頭がおかしくなって自殺した。小説などは読むものではない」言い放った父から商人の気質がないと落胆された吉村氏は、「生きる道は異なっていても、真摯に一筋の道を生きた商人の父の仕方は、わたしの道にも通じている。商いに徹していた父が、わたしの師表とするものに思えてもいる」と静かに文を結ぶ。奇をてらわずストイックで誠実さに満ちながらも、どこか可笑しさと悲しみの混じったテキストの数々にしみじみ感動する。

  •  何冊か氏の歴史物を読み、今回初めてエッセイ集を読む。独特のぽわんとした感じ(とらえどころのありそうな、なさそうな)がよかった。猛烈な取材から各名作が生まれていることを確認できる。一方、各地にある史料館や図書館の閉架資料も、見る手はあるということにも気づいた。探偵というわけではないだろうが、謎解きの楽しさがありそうだと想像する。
     著者の作品をほとんど知らないまま来たが、多くの歴史物があるので、さらに読み進めたい。

  • 静かなる気骨の人、吉村昭の穏やかな声が聞こえるエッセイ集。(親本は平成17年刊、平成20年文庫化)
    ⅰ 日々を暮らす
    ⅱ 筆を執る
    ⅲ 人と触れ合う
    ⅳ 旅に遊ぶ
    ⅴ 時を歴る

    著者は、史伝小説の作者である。小説の中で自分を出すということが無い分、エッセイでは、人柄が溢れている。「資料の処分」は、死後のことを考え、不要となった資料を処分する話であるが、氏の考えは考えとして、もったいなく思った。小説家にとって、小説を書いてしまえば、無用の長物というのは分かるが、何が元ネタなのか、追跡が可能な方が後世のためだと思う。(とはいえ、一個人にそこまで求める事は酷であるが)
    「小説に書けない史料」の話も面白い。江戸時代の飯田藩で、初めて火炙りを行った時の史料を巡るエピソードである。罪人を固定した縄が切れて、失敗しやり直したお話であるが、衆人環視のなか「大いに体裁悪かりしと」と記録を綴った役人の心境はいかばかりであったろうか。

  • 晩年のエッセイ集。

    取材の際の出来事、出会った人、見た風景などがぎっしり詰まっている。

    結核の話を何度も語っているところから、それがいかに彼の人へ影響を与えたのかが伺える。

    きっともう、彼のようなスタイルのフィクション作家は出ないのだろうなぁ。

  • 吉村昭のエッセイ。他のエッセイ集と比べると、一つ一つがやや長めか。吉村昭の家系について語った「家系というもの」は一読の価値がある。

  • 2012.6.8(土)¥300。
    2012.7.27(金)。

  • これまで読んだ作品のエピソードが満載!!興味深かった。つくづく私はこの作家さんが大好きだなぁと思う。日常のなんでもない出来事を素敵なことのように文章に残す。氏のブログのような本です。

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