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この作品に関連する談話室の質問
この作品からのみんなの引用
みんなの感想・レビュー・書評
【予言が出来る未来を、どう捉えるか?】 「他人の顔」を読み、作者安部公房を気に入り、早速の2冊目を読んだ。読み始めの読みにくさは相変わらず、彼の作品は、いきなり暗闇の洞窟に入れられた様な気分になる。ページを読み進めるにつれて、その洞窟に明かりが灯り、内容が理解出来てくる。ただ、進めれば進める程、洞窟の深さに気づき、明かりが当たってない部分がどれ程なのか、その部分を如何に自分で補うかを要求されるの... 続きを読む »
一見醒めた空気感なんだけど、
なんだかそれぞれにどこかがおかしい登場人物達。
最初に予想していたような話からどんどんかけ離れていき、
ゴールはよく分からない地点に連れ去れて来たような感覚になりました。
これに近い未来は、なんだか起こりそうな気がして、
それも何だか妙にリアルな感じ。
印象的な一冊でした。
読み始めた頃にイメージしていた内容と、進んでいく話の内容が予想外な方向にずれていくのに驚いた。人間の未来について考え、心がざわついた。
何となく『幼年期の終り』を思い出したりした。
時代毎に異なる価値基準をテーマとしたSF小説。
前半は、得体のしれない何かに翻弄される主人公だが、
後半には突きつけられる現実に憔悴しきってしまう。
読んでいるだけの自分まで、くらくらするようだった。
テーマは深く、文章も精緻。作者の手腕に感服するのみ。
あらためて安部公房は「SF作家」だなと思った。単に近未来的な小道具があればいいってのではなくて、科学による新しい世界の姿を示すことで現在を問い直す作家、という。
この作品自体が、「現在のモノサシで未来を評価することの不可能性」ということをテーマにしてるようなので、上述のSF作家の定義からするとメタな視点になってしまうところが、またなんとも。安倍さん、無茶するなぁ。
すごくおもしろかった。
SFにミステリーを合わせたようなストーリーで、「他人の顔」や「砂の女」に比べてエンターテイメント性が強い。また、独特な比喩表現が少ないためかなり読みやすい。それでいて安部公房らしい既成観念を覆すような発想の転換もあり、奇抜な描写もあり、幻想的な美しい世界観もあるのだから、文句のつけようがない。
安部公房が読みにくいとか、難解だとか、堅苦しい印象を持っている人に勧めたい。ラスト10ページだけでも、映像化してくれないかな。
主人公は未来を予想できる機械を作ってしまい、その未来が第四氷期による海面上昇で、地上は海に沈んでしまう。
後から知る水棲人間を作る案がそれを決定づけるものになってしまう。
機械だけに執着して予測を信頼しない。水棲人間からみた天国と現人間がみる天国。
SFだけあって、読みごたえや登場人物の描写など、かなり安部公房らしい作品です。
未来予言機が完成し、そこに映し出された未来は、陸棲人間の終局を告げていた。
現在の継続性の中に安心を見いだし未来を拒否する人と、未来への変化の中に可能性・創造性を見いだし、積極的に来るべき時代と関わろうとする人たちの物語。
前半は探偵小説のようなスリル感があり、後半はSF小説の壮大感が味わえる作品です。
面白い。
FICTIONのお手本のような作品。新しい世界、新しい価値観をもっていても現実と同じ地平にある。同じ地平にありながら現実を超越している。まるでファンタジーを読んでいるようだ。SFとファンタジーは表裏一体だとわかった。
スピルバーグもビックリのSF超大作。安部公房の近未来感が好きや。恐くて気持ち悪くて妙な現実味がある。
ボケたところのある僕は最初、間氷期が何のことだかわからなかった(笑)。手塚治虫を巻き込んだような、安部作品中、特に壮大なSF物語。未来への構想案や博士のシャープなキャラに、いつもはフワフワした夢の話をやりがちな安部先生の、別な男の顔を見た!おもしろい。
SF作家としてこの年代にこれだけの未来を見据えられている点が非凡なる才能を感じる一冊である
だが、前半と後半のつながりが分かりにくく読みにくい
日常的連続感にすがる矮小な想像力を、可能世界たる未来が断罪する。ストルガツキー兄弟(タルコフスキー『ストーカー』の原作者)の兄が露訳したことでも知られる小説。思いのほかライトなSF推理で一気に読み下せる。
最初に読んだのは、大学受験が終わった日だったか。おもしろかった。それから何度も読んでいる本。もはや、ストーリーをなぞるように読んでいて、おもしろいとか感じることはない。それでも、たまに思い出して、読んでしまう。
人類の未来を予言する機械の開発に当たる勝見博士。実験に選んだ男の殺人事件に巻き込まれ謎の男からの脅迫電話が。強制的に堕胎させられる妊婦たち。胎児の誘拐事件。勝見自身の子供も誘拐される。勝見の助手である頼木が明かす「第四間氷期」の謎。水棲人間達の研究。
2010年9月28日読了
今まで読んだ安部公房の中でダントツに読みやすく、分りやすかった。 そして面白かった。 話の展開の飛び方がすごくて途中までは着地点が全く見えない。 出オチな話が多いような気がする安部公房の作品の中では変わっているのかも。 「未来」を描く場合は、あるいはそうなるのかもしれない。 恐ろしいと思ったのは、読者はちゃんと 主人公の「先生」に共感するように描かれている(とおもう)のに 話... 続きを読む »
予言機械は、さまざまな情報をインプットすることで、非常に正確な予言をやってのけ、タイムマシーンと称されて話題を呼んだ。 この機械を使って未来を予言しようと研究を始めたのが、勝見博士の研究室であった。街で偶然みつけた、平凡な男を機械にかけ、その男の未来を予測しようという計画を立て、博士と助手が男を尾行するが、その翌日、男が殺されたというニュースが伝えられる。そして、殺人犯として捕まっている女性を、... 続きを読む »

安部公房34歳にして1950年代最後の作品。
コンピュータやDNAなどの最新科学を散りばめたこの作品だが、逆に眩い部分が褪色化しているからこそ、不条理やグロテスク、ポエジーが際立つ。ユートピアで...





