- Amazon.co.jp ・本 (172ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101121185
感想・レビュー・書評
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2018/12/11
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読んでると、夢の話なのか、色々よくわからなくなってくる。
この不思議な感覚はやはり安部公房だなと思う。 -
夢と現実の溝に挟まって、でも、
だからといって
抵抗するでもなく受け入れるでもない感じ…
はっきりしないまま途切れ途切れに延長していく「夢」のメモ。
朝、天井を見て
「あれ、ここどこだっけ?……あ、私の部屋か…」
「今日、何曜日だっけ?!……大丈夫だ、休みの日だった…」
っていう寝覚めのような、
あの一瞬脳みそ持ってかれるような読後感です。 -
著者が見た夢(寝ている間に見ている方の)について、それを文字にして描写した作品。
夢をこんなに深く追及するという発想はなかったし、だからこそとても興味深く感じた。
余談だが、村上春樹は安部公房の作品を読んで、少なからず影響を受けたのではないかな、と思う。 -
飛ぶ男
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安部公房の作品は、過去に『砂の女』を読んだだけです。他に知識はなく、久しぶりに著者の作品を読んでみようと思ってこの本を手にしましたが、とても難解でした。
本書は、安部公房が枕元にテープ・レコーダーを常備し、夢を生け捕りにして書いた17の短編というか創作ノートです。
お気に入りは『アリスのカメラ』です。カメラ好きへのアイロニーと鋭い洞察。こういう文章が書ける人は凄いなあと思う。
『箱男』や他の作品を読んだら、この世界観をもっと楽しめるんだろうなあ。本書は私にとって時期尚早でした。とりあえず『箱男』から出直します。 -
なかなかに悪夢。
ちょっとでもつま先を浸そうものなら、がっしと足首掴まれて引きずり込まれそうな…。
でも心惹かれる世界。 -
エッセイ集。夢の話が多かった気がする。散文でエッセイだけど詩を読んでるような感じ。
全集全30巻には相当な数のエッセイが掲載されており、文庫で気軽に読めるエッセイはごく一部。そういう意味でも貴重な一冊。 -
意外と読んでいなかった本作。
無意識から生まれ来るものについて、
安部公房が語るように、
精神分析的な解釈を考えるよりも、
その無意識に動かされ、遊び、昇華することを生業としている、
芸術家達が言葉にするのが、
とてもおもしろいと感じる。
鞄
公然の秘密
が、強く残った。