緑色のストッキング・未必の故意 (新潮文庫 あ 4-21)

著者 :
  • 新潮社
3.30
  • (2)
  • (2)
  • (16)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 95
感想 : 3
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (476ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101121215

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 「未必の故意」「愛の眼鏡は色ガラス」「緑色のストッキング」「ウエー(新どれい狩り)」の4作品が収録された戯曲集です。

    「未必の故意」は共同体モノです。
    ラストが衝撃的でした。

    「愛の眼鏡は色ガラス」はあんまり印象にないです・・・寝る前に、半分寝ながら読んでいたせいでしょうか。

    「緑色のストッキング」は面白かったです!
    自殺しかけた男が、手術を施されて草食人間になってしまう物語です。
    これって、恐らく短編の「盲腸」(R62号の発明・鉛の卵に収録されています)が元となった作品ですよね。
    最後のシーンはかなり印象的です。
    男が「自分から逃げたい」と言っていたのが思い出されました。

    「ウエー(新どれい狩り)」は、「どれい狩り」(幽霊はここにいる・どれい狩り)と同じモチーフで書かれた作品です。
    「ウエー」と「どれい狩り」では随分と内容を変えた、と作者本人がどこかで書いていたんですが、そこまで違うかな・・・?という感じでした。登場人物や設定は確かに随分と変わっていましたが・・・。
    私は、元の「どれい狩り」の方が好きです。

    そういえば、緑色のストッキングの主人公は職業が教師だったんですが、職業が教師の人の話が多い気がするのは、気のせいかしら・・・?(ex.砂の女、飛ぶ男・・・)

全3件中 1 - 3件を表示

著者プロフィール

安部公房
大正十三(一九二四)年、東京に生まれる。少年期を旧満州の奉天(現在の藩陽)で過ごす。昭和二十三(一九四八)年、東京大学医学部卒業。同二十六年『壁』で芥川賞受賞。『砂の女』で読売文学賞、戯曲『友達』で谷崎賞受賞。その他の主著に『燃えつきた地図』『内なる辺境』『箱男』『方舟さくら丸』など。平成五(一九九三)年没。

「2019年 『内なる辺境/都市への回路』 で使われていた紹介文から引用しています。」

安部公房の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
ドストエフスキー
三島由紀夫
安部 公房
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×