栄光の岩壁〈上〉 (新潮文庫)

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著者 : 新田次郎
  • 新潮社 (1976年11月2日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (494ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101122090

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栄光の岩壁〈上〉 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • この小説のモデルとなったのは芳野満彦さんだ。高校の頃の登山で凍傷により両足の指を失いながらも、山を目指した人であり、小説の中では、逆説的に両足の指がなくなったからこそ、山を登り続けたのだとも評している。
    そのことを考えると、主人公が凍傷を負い、その逆境から立ち上がることができたのは、小林医師という軍医上がりの人からいわれた次の言葉だと思う。
    この小説においては、この言葉からはじまっているともいえる。
    「寝ていたのでは一生かかってもそのままだ。まず立つことの練習を始めねばならない。靴下を幾枚も重ねて履き、大きな靴を履いて、天井からつりおろしたロープにすがって立つ練習からはじめるのだ。足に重みがかかると足が痛む。出血する。出血してもなんでも、それをやるのだ、そのうち出血も少なくなり、重心の取り方も自然に覚えてくる。新しい足が、君のその足の中から出てくるのだ」
    そして、主人公は、マッターホルンと言う山の北壁の日本人初登攀を成し遂げる。
    全2巻

  • 思ってたより面白い。詳しくは下巻で。

  • 最後にマッターホルン登頂に成功するが上下2巻は長すぎる感あり。1巻に纏めればよかったかも。しかし力作には間違いなし。

  • 岳彦の熱意とかは好き。でもちょっと控えめに言ってもおばかすぎない?笑 
    そこに山があるから登る。少年を山によびこんだ青年の正体が気になる…。文章は端的で読みやすいが、その淡泊さに若干マンネリしてきた感もあるので早く読んでしまおう。

  • 前半、死亡事故ばかりで読むのがつらい。。しばらくよいかな、新田次郎。「雪山でビバークに比べたら、布団があるだけ幸せだ」と育児の辛さを紛らわせられたけど。

  • 主人公の実生活のヘタレぶりに、イライラしてもーた。
    人物描写が緻密なんで、読んでて飽きない。

  • 一気に読んでしまいました。
    主人公竹井岳彦の「山に行きたい、山に生きたい」という思いを止めることができない心理に共感しました。
    悪い友人に何度も騙されるのには、読んでいて、辛くなって来ます。
    この小説に、この悪者の存在がなければいいのに、と思ってしまう程。
    今後、話の展開がどうなるか、楽しみです。
    できれば、遭難でなく、ハッピーエンドであって欲しいです。

  • この人の事は実は知らなくて、アイガーとかの山写真を富士フィルムの写真展へ観に行く機会があり、興味を持ち読んでみました。正直用語が多く、すべてを理解したとは言いがたいのですが、光景が自分なりに思い浮かぶようでした。(写真展に行ったというのもあるけど)
    主人公は「塩狩峠」にも近しいのですが、なんらかしらの葛藤とコンプレックスを持っています。その中で自分の中にある説明つかない「何か」を追い求めます。
     ※なのでその目的のためか途中、毎回悪いことする知り合いが出てくるのですが簡単にだまされちゃいますwww
    ストーリー的には八ヶ岳で遭難し両足先の大半を失った主人公がクライマーとして成長する・・という話なのですが、戦後からの復興のさなかでの描写も日本の変遷がわかって面白いです

  • この本のモデルの吉野満彦氏が5日に亡くなられた。
    本を読むと、本当に実在の人物だろうかと疑いたくなるほど、ドラマチックで壮絶な人生を送ったアルピニストだということが分かる。
    朝日新聞のスポーツ欄に掲載されている写真は何歳頃だろうか?おだやかな顔つきだ。
    このような、素晴らしい岳人がいたから新田次郎氏の小説にも磨きがかかったのだろう。
    わくわくするような素晴らしい本でした。
    ご冥福をお祈りします。合掌!

  • 他の人の山の本を読んだ後に新田さんのに戻ったら
    やっぱりすごいなー、と感動。
    よくわからないけど別に分からなくても山に魅了されている姿が
    描けていればいい。それがすごく伝わるし
    説明の仕方とかもやはりスマート。
    主人公は相変わらずダメダメなかんじだけど
    読んだら、なんかホームに戻って来たような感じでほっとした。

  • 「栄光の岸壁」の主人公・竹井岳彦は10代で遭難し、凍傷により両足先の大半と片足のかかとを失うのですが、不屈の精神力でリハビリを行い、未登攀の岩壁を次々に征服します。
    「足のない足」で「登山」だけでなく、岸壁の「登攀」をするのですからすごいです。

    そんな主人公に現在故障中で走れない私が自分を重ね合わせていることは言うまでもありませんw
    主人公のモデルが実在の人物であることも、私の興味を大きくします。
    主人公・竹井岳彦と私では身体的ハンデの大きさ、それを克服する心の強さ、どちらも天と地の差ではありますが・・・。

    「孤高の人」の主人公・加藤文太郎、「栄光の岸壁」の竹井岳彦、どちらもすさまじい「山バカ」なのですが、どちらもとても美しい女性と幸せな結婚をします。子どもにも恵まれます。
    山岳小説って主人公が亡くなってしまうパターンが多いって聞いていて、確かに「孤高の人」の加藤文太郎は妻と幼い子どもを残して山で死んでしまいます。
    なので、竹井岳彦がそのようなことにならないか、下巻を読み始めてから物語の最後の山行から無事に生還するか気になって先に結末を確認してしまいましたw

    はたして結末は・・・是非読んで確認してくださいw

    山岳小説を何冊も読んで、山には行きたくて仕方がありませんか、小説の主人公のように厳冬期の山には恐ろしくて到底行きたいという気持ちにならないですね~。もう小説の中だけで十分です。

    いずれは夏山でいいので八ヶ岳あたりの山とか登ってみたいです。
    まずは故障が直ったら、いつも走って登ってた猿投山を歩いて登ってみるかな・・・。

  • クライミングの描写がいまいち。表題から想像できるとおり、ハッピーエンドなのは個人的には好きです。登山好きな人にはおもしろいと思います。
    昨日のテレビで登山の本を見て、昔読んだなと思い出して記載。

  •  ハッピーエンドの感動作。

     アイガー北壁に失敗し、翌年マッターホルン北壁に成功する主人公。そして彼を取り巻く魅力的なパートナーたち。

     特にザイルを組んだパートナーとの呼吸や日本に残した妻への思いがラストで一気に&爆発的に表現されクライマックスを迎える。

     実在の人物が

  • 若くして凍傷により両足の指先を全て失いながらも、果敢にクライミングに挑んでいく岳彦の人生を描いた、実在の人物をモデルにした傑作。
    伯爵や元帥などの涸沢貴族と呼ばれるユニークな山仲間も登場します。
    クライマックスのマッターホルン北壁を血にまみれた「足のない足」とともに一歩一歩登っていく姿は壮絶です。
    自分の力を極限まで使い、様々な困難にひとつずつ打ち勝っていく姿に感動します。

  • 足の指、踵を失いながらも山に生き、数々の初登攀を成し遂げてきた男の話。
    日本中の期待を背負ってアイガー北壁に挑むも、天候に恵まれず断念するのだが、その判断力を賞賛していた点が印象的。
    命懸けの登攀は決してかっこよくはない、それは今後、私の山行を支えてくれる鉄則となるだろう。
    謙虚であるということもだ。
    モデルの芳野満彦氏の婿入り先が、地元のモリ商会だったことに驚き。

  • 詐欺にひっかかり続ける人を見るのは辛い、というのが読後の率直な感想。でも、これまで読んだ新田次郎作品の中で一番山の臨場感があって夢中になって読めた。

  • 自分の道を見つけた主人公、どこまで登り続けるのか下巻に期待。

  • 2010/9に読了。
    ずっと読んでみたいとお思いながら、古本で安く購入したあとも、なかなかすぐには読まなかった。このころは興味の幅が広がったため、読みたい本がたくさんあった。

    なかなか迫力ある半生で、途中、三浦雄一郎と吉尾弘がモデルとなった脇役が出てきて面白い。これも半分は史実に基づいていて、三浦雄一郎と接点があったということも面白い。

    最初から最後まで楽しめた。

  • 竹井岳彦という男の生涯。
    岳彦は、山で足に凍傷を患い、両足の先を失います。
    でも、岳彦は山を諦めませんでした。
    失った足をゆっくりゆっくり前に運び山を続けるうちに
    足は蘇り始めたのです。

    『「おれの足が蘇ったぞ」岳彦は、その喜びを力いっぱいの声で叫び続けた』

    これは登攀中に、
    感覚がないはずの義足に倦怠感を覚え、手でそこをさすったら治った時です。
    本物の自分の足には普通のことだけれども、
    義足が本当の足になったという瞬間と。
    すごく感動しました。

    また、岳彦とザイルを組んだ人は3人とも(岳彦の責任というわけではなく)、
    事故にあい山で命を失ってしまいます。
    岳彦は心の中で責任を感じていますが、
    そののち、
    その命を落とした仲間は岳彦が遭難にあいかけたとき、
    不思議な体験として岳彦の元へ戻ってきて助けてくれるのです。

    岳彦と山を結び付ける何か。
    これを、全編通して心の中にぐいぐいとせまってきます。
    本当にすばらしい。
    常に、3行先が気になる。
    早く読みたい。
    早く知りたい。
    こんな気持ちであっという間に読んでしまいました。

    最後の部分もすごく味わい深い。
    決して単純な終わり方をせず、何か影を落としています。
    単純な趣味ではない、自分に取り憑いた山というものを
    マッターホルン成功した岳彦は、どういう気持ちで見つめていたのか。
    彼が義足という障害を乗越えた先にみたものは、達成感と何であったのか。
    余韻にひたってしまう作品です。

  • 1/21-1/22
    一気に読んでしまった。
    山に行きたくなった。

  • いうまでもなく、おもしろいです。

  • 主人公の人の好さにちょっとイライラするかもw登山の描写も詳しく、読者も山に惹かれてくる。下巻の展開に期待。

  • ★は…4.5.
    限りなく5に近い。

    大好きな新田次郎の作品。
    珍しくハッピーエンドだし、読後感がよい。

  • 日本人で初めてヨーロッパアルプスの3大北壁の一つを制覇した実在の人物をモデルにた物語
    友人と足の半分を失った若き日の悲しみから、いかにして山への思いをつなぎ続けたかが語られる

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