栄光の岩壁(上) (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
3.91
  • (43)
  • (55)
  • (48)
  • (3)
  • (1)
本棚登録 : 484
感想 : 40
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101122090

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 読んだきっかけは2022年7月、スイスでアイガー北壁を見たこと。これどうやって登るの?!とアイガーの姿に驚いた。

    山に魅了された少年の物語。
    遭難により友人だけでなく、自分の足までも凍傷でなくしてしまう。
    その様子は、読んでいるだけで目を背けたくなるほど秀逸に描かれている。その後の山登りや岩壁登りの描写にぐっと惹きつけられた。

  • 山屋、と呼ばれる人がいる。
    主人公、岳彦もその一人である。

    18の時に遭難し、足の大半を失う。
    それでも、山への情熱を捨てきれず、リハビリを始めるのだが・・・

    岳彦の同級生がこの上ない小物っぷりを見せてくれる。
    だからこそ、岳彦ががんばれるわけなのだが。

  • 昔一度読みましたが、再度購入して読んでみました。細かい所は殆ど覚えていなかったので、新鮮な気持ちで読めました。「岩壁に向かったあの真剣な気持、身体中の神経が音を立てて鳴るほど張りつめたあの瞬間」わかる気がします。

  • エッセスト、数学家の藤原正彦のお父さんの本。昭和の話だが、ハラハラドキドキ、岳彦の善人すぎる性格に唖然としたりして、楽しめる。今よりももっと厳しい山登りがあったことを実感する。

  • なんでこんなに騙されちゃうんだろう。

  • 面白かったが、山登りの専門用語が多く分からない所も多かった

  • 冬季岩壁を登るだけでも凄いが、足の無い足でチャレンジする事が凄い。しかも、トップクラスのクライマーである意思の強さには感服

  • この小説のモデルとなったのは芳野満彦さんだ。高校の頃の登山で凍傷により両足の指を失いながらも、山を目指した人であり、小説の中では、逆説的に両足の指がなくなったからこそ、山を登り続けたのだとも評している。
    そのことを考えると、主人公が凍傷を負い、その逆境から立ち上がることができたのは、小林医師という軍医上がりの人からいわれた次の言葉だと思う。
    この小説においては、この言葉からはじまっているともいえる。
    「寝ていたのでは一生かかってもそのままだ。まず立つことの練習を始めねばならない。靴下を幾枚も重ねて履き、大きな靴を履いて、天井からつりおろしたロープにすがって立つ練習からはじめるのだ。足に重みがかかると足が痛む。出血する。出血してもなんでも、それをやるのだ、そのうち出血も少なくなり、重心の取り方も自然に覚えてくる。新しい足が、君のその足の中から出てくるのだ」
    そして、主人公は、マッターホルンと言う山の北壁の日本人初登攀を成し遂げる。
    全2巻

  • 170222読了

  • 思ってたより面白い。詳しくは下巻で。

全40件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

新田次郎
一九一二年、長野県上諏訪生まれ。無線電信講習所(現在の電気通信大学)を卒業後、中央気象台に就職し、富士山測候所勤務等を経験する。五六年『強力伝』で直木賞を受賞。『縦走路』『孤高の人』『八甲田山死の彷徨』など山岳小説の分野を拓く。次いで歴史小説にも力を注ぎ、七四年『武田信玄』等で吉川英治文学賞を受ける。八〇年、死去。その遺志により新田次郎文学賞が設けられた。

「2022年 『まぼろしの軍師 新田次郎歴史短篇選』 で使われていた紹介文から引用しています。」

新田次郎の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
宮部みゆき
フランツ・カフカ
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×