十頁だけ読んでごらんなさい。十頁たって飽いたらこの本を捨てて下さって宜しい。 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 95
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101123387

感想・レビュー・書評

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  • タイトルが気になって、10頁は立ち読み。
    10頁読んで、私は、面白いと思ったから購入。11頁以降が面白く感じられないかもしれないっていう不安はあったけど(笑)、大切な事だと思う。

    この本では手紙だけど、メールでも同じ事。
    ただ、相手にどう自分らしく伝えて、"気持ちを"上手く伝えようとするか・・・
    まあ、それで時間がかかってしまうのは良くないなーと思う。

    でもやっぱり、心がこもっててる方がいい。
    手紙を書かない世の中だからこそ、こういうのは、ありだと思う。
    相手ありきのものだからね。

  • 気持ちを伝える手紙の書き方を、おもにラブレターの例で楽しく解説してくれている。今の時代、手紙を書くことは少ないが、デジタルで文を書くことは避けられない。またラブレターを書く年齢ではない人も、周りの人から共感してもらったり、好感を持ってもらいたいケースは多くある。そんな時に何をどう書けば相手に伝わるのか、この書はためになることを丁寧に教えてくれている。
    狐狸庵先生が小説や随筆を書くときに、いつも気にしていたポイントなんだろうと思う。

  • 手紙を出す際の極意。「読み人の身になって」「状況に応じて」認める。手紙やハガキが減った今でもメールの打ち方、タイミングに通じるものがある。2020.8.23

  • 時代背景、使うツールは違えど、基本は変わっていないなと実感。
    人間の気持ちの扱い方なんて、そう変わらないのだなと。

    手紙の書き方は相手の身になってするような、ゲーム。ブログにも応用ブログはラブレターを書くようなつもりで(笑)自分の言葉で自分なりの表現、慣用句、形容詞を作り出すことも大事。
    オリジナルな言葉。

    形式的な書き方をしない。
    形式的にすると楽だけど、ないように変化がない。。。
    時には、すんごい入り方をしても良い。
    いろいろなスタイルで伝える。

    下手でも自分の言葉、思いを書く事で次へのきっかけを見つけられる事を期待して

    文は相手の身になって、受け取る側読み取る側の身になって、どう感じ取るか、どんな情報を欲しがっているか想像しながら、書き上げること。

    これは一つの訓練。誰に対して書いているかイメージを繰り返す。

    伝えたいことを何度も連ねない。
    最後に強烈なインパクトを

    この作品の時代背景がいつなのかと思いながら読み進めると、昭和35年頃、、、。女性の変わりよう(大胆に)はかれこれ50年以上続いているという事に、、、(笑)

    ※一寸(ちょっと)

  • 手紙を上手く書きたいって人のための本です。少し自慢ですが、だいたい私が思っていることや考えが同じでした。この本の刊行はずいぶん昔ですが、時代の変化があっても書く技術に変化はありませんね。

  • 古い本だけど、中身は現代でも通じる、手紙の書き方。
    コミュニケーションの本質はいつの時代も変わらないよね。

    昭和のエッセイを読む機会が今まで殆ど無かったので、氏の味のある文章にえらく感激しました。

  • タイトルからは想像できないが、
    遠藤周作がラブレターの書き方を説明している本。
    思い出すのは、三島由紀夫も手紙の本を出している。
    趣向は違うが、人間性が現れていて、本だけではなく作者にまで惹かれる。

    手紙を書く重要性からはじまり、なぜ筆不精か理由があり、手紙を書きたくなる方法まではじめに説明がある。
    タイトルの10ページは過ぎるがもちろん続けて読む。
    あとは、例文を踏まえながら「読む人の身になって」を説明されている。
    「海と毒薬」や「沈黙」などを書いた作者とは思えない、とてもユーモラスであった。
    内容は、「読む人の身になる」以外にも、3つが一貫している。
     ・書き出しに注意。決まり文句で始めない。
     ・自分の言葉で書く。
     ・短文にする。

    最近、手紙を書くことはほとんどなくなったが、メールの影響で文章を書くことが増えた。
    この本はメールを書くのにも応用できる。
    自分に特に役立ったシチュエーションは二つ。
    「断るときの手紙」と、「お悔やみ状」の書き方。
    本文にもあったが、「お悔やみ」はとても難しい。

    先日、母が他界した際いろいろな方からメールをいただいた。
    もちろん、メールをもらったことだけでたいへんうれしかったが、
    思い出せば、形式にとらわれすぎているもの、感情が大げさなものなど多かった。

    お悔やみ状は「あなただけでなく、自分も同じような悲しみにあった」ことを書くことがポイントとなっている。
    確かに、そうである。
    私がもらったメールで一番心に響きなぐさめられたのは、同級生の親友からもらったものだった。
     「俺らもそういう年になってしまったよね」

  • さすがに古さは否めん。

  • 時代錯誤な部分もあったり、文太が統一されてないのが気になったりもしたけど、手紙を書きたくなる素敵な本でした。

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著者プロフィール

1923年東京に生まれる。母・郁は音楽家。12歳でカトリックの洗礼を受ける。慶應義塾大学仏文科卒。50~53年戦後最初のフランスへの留学生となる。55年「白い人」で芥川賞を、58年『海と毒薬』で毎日出版文化賞を、66年『沈黙』で谷崎潤一郎賞受賞。『沈黙』は、海外翻訳も多数。79年『キリストの誕生』で読売文学賞を、80年『侍』で野間文芸賞を受賞。著書多数。


「2016年 『『沈黙』をめぐる短篇集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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