双頭の鷲〈上〉 (新潮文庫)

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著者 : 佐藤賢一
  • 新潮社 (2001年6月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (573ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101125312

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双頭の鷲〈上〉 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 随分と長く和の世界にいたので気分転換に再読。

    魅力的な登場人物に血湧き肉踊る合戦、キリキリとする心理戦、これぞ歴史エンターテイメント。
    主人公がとにかく型破りで素晴らしい。隆慶一郎著「影武者徳川家康」の世良田二郎三郎元信と1,2を争う我が愛すべきキャラクター。
    難点があるならば登場人物の名前が被る事多し。それはあちらのお国柄なのでしょうがない。
    時折出てくる食事シーンも主人公が美味そうに食べるものだからそそられてしまう。野趣味溢れるメニューを食べてみたくなる。

    ささ下巻へ。

  • フランスの100年戦争の初期に現れ、劣勢だったフランスの窮地をそれこそ連戦連勝で挽回した英雄ベルドナント・デュ•ゲクランの一代記である。上巻では、不遇を囲った幼少期から頭角を現し始めた無敵とまで言われた馬上槍試合で見いだされブロア伯の旗印のもとブルターニュ継承戦争に身を投じ、プルセリアンドの黒犬という傭兵軍団を率いて当時日の出の勢いのイングランドを背景につけたモンフォール伯の軍と長年に渡る戦いに身を投じる。物語では彼の戦上手が余すところなく語られ、当世一の醜男が軍神になる過程が描かれる。また、当時シャルル王子だったシャルル5世と邂逅し、生涯仕えていく運命の主君を認め、この後フランス王家復興の右腕として軍団を率いて転戦していく様が描かれる。
    ゲクランはあれだけ戦上手なのに彼の知性については全く語られることはなく粗野で下品で純真な人物として描かれる。日本の戦国武将では全く見出せない人物であるところが興味深い。

  • 舞台は中世フランス。
    イングランドとの百年戦争の前半あたりでしょうか?
    ブルターニュの貧乏貴族、ベルトラン・デュ・ゲグランの一代記です。

    このデュ・ゲグランという人物。
    粗野粗暴で教養も常識もはなく、
    下品と言うより品というもの自体を知らないような人。
    こう書くと本当にかかわりたくないような人だけど、
    どこか憎めない人物として描かれています。

    実際本人には全く悪気はなく、恐ろしく純粋で無邪気な人なのです。
    そしてなぜか子供の頃から滅法喧嘩が強い。

    この物語は、そんな彼がその才能をいかんなく発揮し、
    登りつめていく様を描いています。

    彼を理解してくれる人物に恵まれ支えられ、
    無邪気なまま知らず貧乏貴族から
    フランスの大将軍まで登りつめてゆく様は痛快です。

    その無邪気な言動の裏に見え隠れする頑固なコンプレックスや
    報われない渇望する想いがより人物像をしっかりさせ、
    ただの痛快な物語だけにしていないところがまたいいです。

    本書は上巻だけで600ページ近い大作ですが、
    映画や舞台のようにぱっぱと場面が切り替わる構成によって、
    中弛みやだらだら感が全くありません。
    あきさせず面白く読ませてくれます。

    さて、下巻はどうでしょうか?
    昇った日はやがて落ちていくのでしょうが、
    まだまだやってくれそうで、本当に読むのが楽しみです♪

  • 時は中世、14世紀のフランス、「パリ革命」、「ジャックリーの乱」等が起こった頃。田舎貴族ベルトラン・デュ・ゲクランは、戦の天才にして腕の異様に長い異形の風貌。性格は、粗野で自由奔放だが愛嬌に満ちた憎めないキャラ。無礼な振る舞いが誤解を受けながらも、数少ない理解者のブロア伯シャルルや王太子シャルル(フランス王)に寵愛され、フランス王の片腕として将軍まで登り詰める。
    上巻はゲクランの、魅力的なキャラに圧倒され通し。爽やかな読後感。下巻が楽しみ。

  • 古本で購入。上下巻。

    舞台は14世紀、後に「百年戦争」と呼ばれる戦争真っ只中のフランス。
    劣勢にある国を救ったブルターニュの貧乏貴族、容貌魁偉の戦の天才にして救国の英雄、ベルトラン・デュ・ゲクランの天衣無縫の一代記。

    イギリスとフランスの泥沼の戦争が繰り広げられる世界で、ひとりの喧嘩上手の男が成り上がっていく様は痛快で、単純におもしろい。
    日本の歴史小説としては割と(かなり?)ニッチな百年戦争、しかもジャンヌ・ダルクが活躍する末期ではなく初期を扱っているというだけで、歴史好きにはたまらない。
    こういう、天から遣わされた(司馬遼太郎風)ような男が閃光のように駆け抜ける歴史物語は、やはりいい。

    不満があるとすれば、合戦の様子がけっこうカットされるところだろうか。
    ライバルのジャン・ドゥ・グライーといよいよ決戦!というところで場面の転換、その戦いの顛末をざっくりと回想…というのは、ちょっと残念だった。

  •  グライー大将率いる騎兵に側面を急襲されフランス軍は壊滅した。連行される捕虜の先頭を歩く固太りの男は堂々として周囲を睥睨し、イングランド軍総大将黒太子エドワードが待つ幕舎にずかずかあがりこんで明るい声を発した。フランス王ジャン二世である。予は正々堂々と戦った。貴殿もあっぱれであった。良い汗をかいた。心配めさるな金はきちんと払いますぞ。

  • 英仏100年戦争時代。実在した稀代の英雄の物語。詳細な時代背景描写に引き込まれる~。レンヌの街並みが色鮮やかに思い出される

  • 文章読み易いし好きな歴史もんだし、
    ベルセルクみたいな感じだし、面白いに違いない。
    と思って読み進めたら、途中で秋田。

    出てくる全てに興味が惹かれん。
    やっとこさ上巻読んだが、下巻まで読もうつー気が失せた。

  • 時に、中世。イングランドとの百年戦争で、劣勢に陥るフランスに登場したベルトラン・デュ・ゲクラン。このブルターニュ産の貧乏貴族、口を開けば乱暴粗野なことばかり。だが幼き日より、喧嘩が滅法強いベルトラン、見事な用兵で敵を撃破する。神は、無骨なその男に軍事の大才を与えたもうた!鉄人チャンドスは戦慄し、好敵手グライーは闘志を燃やすーー。歴史小説の新たなる傑作。

  • 面白かったけど読み進めていく内にだんだん胃もたれしてきたな…
    あとデュ・ゲクランがだんだん幼児化していったような描写もなんかこう…
    序盤の頃の人物配置、というか人間関係で最後まで行けなかったのかなあ

  • 抜群のフランス史。

  • 時は、中世。イングランドとの百年戦争で、劣勢に陥るフランスに登場したベルトラン・デュ・ゲクラン。このブルターニュ産の貧乏貴族、口を開けば乱暴粗野なことばかり。だが幼き日より、喧嘩が滅法強いベルトラン、見事な用兵で敵を撃破する。神は、武骨なその男に軍事の大才を与えたもうた!鉄人チャンドスは戦慄し、好敵手グライーは闘志を燃やす―。歴史小説の新たなる傑作。

  • 同著者の、英仏百年戦争を読んだ直後だということもあってか、少し長いという印象は抱くものの、楽しくあっという間に読めた。
    下巻の展開に期待。

  • 再読6度目。
    何度読み返しても型破りすぎて、いちいち面白い。
    当時のフランスの「未開」っぷりを読むにつけ、日本が洗練されてたということを感じる。
    物語としてはものすごく面白い。
    あと何度読み返すんだろう。

  • 男性の登場人物はとても魅力的。

    いつも「男も惚れる!!」てキャッチコピーを付けがちな人を主人公にするよね。佐藤賢一って。

    でもその分いっつも女性がひどい。感情移入まったくできないし・・・つーか扱い悪くない??

  • 百年戦争といえばジャンヌ・ダルクが有名ですが、彼女の登場は戦争の終盤。この物語は百年戦争初期を舞台とするものです。国王ジャン2世が捕虜となり危機を迎えたフランスですが、皇太子シャルルとベルトラン・デュ・ゲクランの活躍により次第に劣勢を覆していきます。このデュ・ゲクランが非常に破天荒な人物として描かれており、読者を飽きさせません。読み物としても面白いのですが、百年戦争にはこのような展開もあったのだと、勉強にもなりました。デュ・ゲクランは日本でこそ無名ですが、フランスではフランス王家代々の墓所であるサン=ドニ大聖堂に埋葬されるなど、評価の高い人物です。この本を読んで、あまり知られていない歴史上の英雄に触れてみるのはいかがでしょうか?

    読了日 2006年11月

  • ウンコとかチンコとか言ってる高齢童貞が英雄になって童貞喪失して悪のエドワード下痢太子をやっつける話です。

  • イングランドが駄目な感じに受け取れるけど、作者がフランス贔屓なのか史実なのか。

  • 2009/12/15完讀

    這本書讀起來非常爽快。一開始因為對英法百年戰爭不太熟悉,進入狀況花了很多的時間,但是讀到後面相當值得。ゲクラン的發光發熱、純情、和王子的相遇、天賦洋溢的戰爭,讀來很痛快又有趣,很期待下卷!

  • 2009年1月2日読了

  • 1300年代。英仏100年戦争の前期の話。
    イングランド軍に対し劣勢となっていたフランス軍にベルトラン・デュ・ゲクランという貧乏貴族がいた。これが,フランス王子シャルル5世に見出されて軍神とよばれるまでに至る物語。シャルル5世とベルトランは全く反対の性格であった。シャルル5世は理性に頼って熟考する。ベルトランは本能に頼って直感する。物事を決断する時は,シャルルは暗すぎ,ベルトランは明るすぎる。暗さに徹するシャルルはベルトランの直感に勇気を与えられ,明るいままのベルトランはシャルルの熟考に安心する。この2人が運命的に出会ったところからフランス軍は次々と敵に渡った土地を奪還していく。ベルトランは隙だらけの人格が幸いして,不思議と他人に居場所を作ってやる人間だった。
    全2巻

  • 最初はデュ・ゲクランの下品ぶりに引き気味でしたが、
    後半、王太子シャルル(後のシャルル5世)と出会ってから面白くなってきました。

  • ちっちゃなピースがでっかい絵になるさまが
    シェフ殿の長い長い腕によって芸術的に組み上げられる
    男も女も、「男の子心」を猛烈に掻き立てられる一作。

  • 軍神ゲクラン現る!久々に衝撃をうけた作品。
    佐藤氏は天才じゃあ。
    戦争シーンは必読。人物描写もイイ!

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