見るまえに跳べ (新潮文庫)

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著者 : 大江健三郎
  • 新潮社 (1974年5月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (367ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101126081

見るまえに跳べ (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 「見るまえに跳べ」が、設定もあやふやでなくて筋の流れも説得力があるから一番好きかなと思った。あと以外に面白かったのが「動物倉庫」、間違いの喜劇の見本のような作品。

  • <収録作品>
    奇妙な仕事(昭和32年5月「東京大学新聞」)
    動物倉庫(昭和32年12月「文学界」)
    運搬(昭和33年2月「別冊文芸春秋」)
    鳩(昭和33年3月「文学界」)
    見るまえに跳べ(昭和33年6月「文学界」)
    鳥(昭和33年8月「別冊文芸春秋」)
    ここより他の場所(昭和34年7月「中央公論」)
    上機嫌(昭和34年11月「新潮」)
    後退青年研究所(昭和35年3月「群像」)
    下降生活者(昭和35年11月「群像」)

  • 初期短編集です。堪能堪能。
    あれもこれも惜しげもなくつぎ込まれてて、
    才気溢れるとはまさにこのこと。
    イマドキのケチ臭い若手とは一味違うよん。

    奇妙な仕事/動物倉庫/運搬/鳩/見るまえに跳べ/
    鳥/ここより他の場所/上機嫌/後退青年研究所/下降生活者の10編。
    「鳩」と「下降生活者」が面白かった。

    ■鳩
    ヘッセだよーん、っつっても通りそうな。
    収監少年たちの悪趣味な「遊び」は大江の趣味かな。
    この「遊び」がなんのメタファかってとこでも突っ込めそうだけど、そこはこの話ではツマで。なんて勿体無いというか贅沢というか〜
    で、本題は罪と罰・・・ドストでもベッカリーアでもなくて、語義通りに。
    幼い主人公の採ったハムラビ法典的解決は目新しいものではないけど、舞台設定が少年院内だけに、実行手段がなかなかナンでした。
    これが本当に罰になるのかどうかはおいといて。

    ■下降生活者
    大庭葉蔵とも「地下室の手記」の主人公ともまた違った方を向いた困ったちゃん。卑屈で矮小で薄っぺらな自分・・・に言い訳している主人公。
    上手に取り繕えば取り繕う程、惨めに見えるし、
    更に頑張りきれなくて、コソコソとガス抜きしてるのがヘタレ〜
    で、ソコ愉しんでいるのが、我ながら悪趣味。
    既にこのキャラクタ造形だけで 花丸モノですが、さらにこの長さでこれだけのお話を仕立て上げるところが大江の大江たるところ〜

    裏の相手と表舞台で会ってしまった時、言われた台詞が・・・。
    主人公がどうリアクションしたのか書かれていないところがまた、抑制の効いた筋回しで、こりゃ作者に萌えだわ。
    で、相手の取った行動に振り回された、なし崩し的な結末。どこまでも情けない奴。

  • 上機嫌、が好きだった。色々と理性的に生きようとして、こじらせた結果、上機嫌の主人公のような憤りが生まれるんだろう。

  • Look if you like, but you will have to leap... この時期の作者の大きなテーマだったんでしょう。でも跳べない、跳べば落ちるだけ・・ その先の展望が見えないというか、裸ん坊にされてその先がない、みたいな印象はあります。そういえばこの作品集にはあまり「森」のイメージがないですね。

  • 話の筋がある。読んでいてとても緊張感があった。そのうえ、なにかしらのテーマがある。そしてなにより粘っこい文体。おそろしい。

  • 短編集。

    なによりもタイトルがカッコいいが、look before you leapの反対みたいな感じでしょうか。オーデンの詩からきていると、筆者自身は語っていた。
    余談だけれど、「見る前に撮れ」と言ったのは誰だったか?

    「奇妙な仕事」という再初期の作品が収録されていたり、「動物倉庫番」というファニーな戯曲があったり、構成が面白い。

    表題作もそうだが、あいかわらず鬱屈とした青年が鬱屈とした状況にぶちこまれていて、面白い。

  • "跳ぶ"ことによって、その成否にかかわらず変化が訪れる。そしてそれは、過去の自分から変化していくために必要なこと。跳ぶ機会を逃すな。

  • 比較的初期の短編集。「芽むしり~」に近いテイストの「鳩」が個人的にとても好きでした。

  • 若き大江健三郎の一貫したテーマが描かれている。

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