小説のたくらみ、知の楽しみ (新潮文庫)

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  • 新潮社
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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (259ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101126166

感想・レビュー・書評

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  • 大江健三郎が同時代の作家、研究者を論じる語り口が好きなので、それだけでも大満足だが、ちょうど中期の短・中編を読み終わって、新たな長編期に入る前の箸休めとして読んだのだけれど、作家による解題の様に自作について語ってあり、充実した短・中編の副読本としても最適。

  • 170701 中央図書館
    大江の清澄な文章は好きだし、またその小説世界も独特の知的な構想力が魅力であるが、文明批評的に核だの中性子だのを人間と対置してごにょごにょとわけのわからんことを言うのは理解しがたい。
    彼の思想上の空理空論を、彼のアタマの中に、あるいは社会学的な概念の中に閉じ込めておけば良いものを、勝手に、自分がよく知りもしない科学技術に投射実体化して、さも現実の悪であるかのようなプロパガンダを撒き散らすところだ。

  • 最近、某所で大江盛り上がりしているので
    その余波で。

    武満が「タイタンの妖女」を読んでたとあった。ほへえー。
    面白かったのがxxxのラクガキで、
    To be is to do.-Socrates.
    To do is to be.-Jean-Paul Sartre.
    Do be do be do-Frank Sinatra.
    ・・・ってのがあるらしい。ぷぷぷ。

    先日読んだ筒井康隆の書評とかぶりがあった。
    ティム・オブライエン「カシアートを追いかけて」。
    これもわけわからん話やったなー ><;;

    去年の今頃、オブライエンのJulyJulyが文庫になってて
    読もうと思っているうちに8月になったので
    来年読むと決めたのだった、思い出した。
    おし、今年こそ。6月からフライングしようかしらん・・・

    オブライエンと言えば、別のオブライエン、
    フィッツ=ジェイムズ・オブライエンの「金剛石のレンズ 」ってのを
    読んでます。サンリオ文庫の増補版。
    今のところ、ハズレがない ^^/

  • ブレイクの救済のヴィジョン、エリアーデの元型の理論、「indestructiblity of human existence」、山口昌男の記号論的人類学、ロシアフォルマリストの異化の理論に影響を受け、それらを時代の課題と自分の問題において書く、という大江の文学の姿勢に胸を打たれる。

  • 難しくって、あんまり理解できませんでした…。
    読んだことのない話のたくらみとか聞かされても、ピンとこない。
    仕方ないか。

    12.11.21

  • 20110603

  • エッセイ。似た内容が多くてイマイチ。

  • 1983〜1984年に雑誌に連載されていたエッセーを集めたもの。創作法、読書法、作家論、日常生活、昔の話などについて率直に(しかし下品にならずに)語られていて、楽しく読める。ブレイクやエリアーデ以外にヴォネガットやケルアックについて語られているのは珍しい。

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著者プロフィール

大江健三郎(おおえけんざぶろう)
1935年1月、愛媛県喜多郡内子町(旧大瀬村)に生まれる。東京大学フランス文学科在学中の1957年に「奇妙な仕事」で東大五月祭賞を受賞する。さらに在学中の58年、当時最年少の23歳で「飼育」にて芥川賞、64年『個人的な体験』で新潮文学賞、67年『万延元年のフットボール』で谷崎賞、73年『洪水はわが魂におよび』で野間文芸賞、83年『「雨の木」(レイン・ツリー)を聴く女たち』で読売文学賞、『新しい人よ眼ざめよ』で大佛賞、84年「河馬に噛まれる」で川端賞、90年『人生の親戚』で伊藤整文学賞をそれぞれ受賞。94年には、「詩的な力によって想像的な世界を創りだした。そこでは人生と神話が渾然一体となり、現代の人間の窮状を描いて読者の心をかき乱すような情景が形作られている」という理由でノーベル文学賞を受賞した。

「2019年 『大江健三郎全小説 第13巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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