食卓のない家 (新潮文庫)

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著者 : 円地文子
  • 新潮社 (1982年4月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (532ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101127132

食卓のない家 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

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    ── 円地 文子《食卓のない家 1979 新潮社 198204‥ 新潮文庫 19851102 松竹》
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4101127131
     
    …… 連合赤軍事件 19720219-0228 軽井沢町にある河合楽器の保養所
    「あさま山荘」において人質をとって立てこもった。
     □□ □□ 自称文化人 19‥‥‥ ‥‥ 長野 10720301 3, /射殺
     
    ♀Enchi, HUmiko 19051002 東京 19861114 81 /籍=圓地 富美
     
    (20170827)
     

  • 連赤事件テーマ

  • 図書館で。そういえば読んだことが無い作家さんだなあと思って借りてみました。
    個人的にはなんとなく主人公は嫌いです。父権の象徴とか言ってますが全体的にコミュニケーション不足。お父さんも長男に対して思っていることをもっときちんと家族に対しても説明すべきだと思う。家族だからわかってもらえるというのは甘えに過ぎない。
    一番なんとなく人間らしいのは奥さん。自慢の息子が大事件を起こして家族が一番団結すべき時に男親は謝罪も釈明もせずただ淡々と今までの仕事を続けている。家族に対して説明もなし。これじゃあ奥さんまいっちゃいますよね~ 
    そしてそういう状況でモーションをかける女子大生が一番嫌い。嫌な女だ。それに鼻の下を伸ばしている主人公が一番気に食わない訳ですが。義姉もなんでアレが良いのかな。娘はバカだし。
    問題が起きた時こその家族なんじゃないのかな?良い時だけ仲良くできる存在なんて友達以下だと思う訳で。

    家族よりも他人の弁護士先生とか義父のお妾さんの方が相談相手に最適って…どんな家族なんだろう?そんなことを思いました。

  • 柄谷行人「倫理21」の中で言及されていたので読んだ。
    70年代の連合赤軍が起こした一連の事件をモチーフにしている。八ヶ岳山荘事件(あさま山荘事件がモチーフ)に関連したリンチによる殺人罪(幇助)に問われた息子を持つ父親を主軸に展開される。

    どうもこの手の小説を読むと気が立って仕方ない。そもそもの小説が三人称視点だし、神の視点で俯瞰してるわけだから抱く感情なのかもしれないが、加害者家族とそれに対するマスコミを始めとする大衆感情のようなものには辟易する。
    この父親は、そういった日本の家族観を背景とした批判に取り合わず、成人した子の行動に責任は取れないとして謝罪も会社を辞めることもしなかった。
    この父親の言動は全くといっていいほど異論はないが、恐ろしいのはこれが執筆されたのは昭和54年、1979年だということで、このころから未だに何も変わっていないということだ。
    作中で川辺という弁護士が、戦後二十年も経ち新憲法が制定されたところで、先進国の中で未だに家族間の血縁的ないざこざ(嫁姑問題等)は絶えない現実を指し「いくら法律が変わったって民族的な習慣はなかなか変わらないという事だよ。」と言う。
    なるほどその通りかもしれないが、いささか悲しく思う。いったいこのころの読者は今何をやってるんだ。

    そして、このような価値観の不変以外にも変わらないものがある。「若者観」だ。
    「(発話者の部下等を指し)彼らの多くが平穏無事の生活に慣れて無気力になり、能力の有無に拘らず、社会はその中に泳いでさえいれば自分たちを生かしてくれるものだと信じているようなのが不満であった。」とある。もちろんフィクションではあるので、誰か具体的な人間がこのように述べたという事実は無いが、一つの「空気」としてこういう感想は持たれていたのだろう。ここで指されてる若い人達というのは、当該発話者を含めた登場人物の多くが1970年代前半で50代に差し掛かる人であることを考えると、彼らは昭和一桁や大正の生まれで、若い人らというのは所謂「団塊の世代」(全共闘世代)を指しているのだろう。(wikipediaとにらめっこして計算していたのですが間違ってたら指摘してください)

    「なんちゃら文明の遺跡に「最近の若者は〜」という文言がある」という話はどうでもいい。しかし、石原慎太郎がアプレゲールとか揶揄されていたように、それぞれの世代がそれぞれの先代によって不当な扱いを受けてきたのではなかったのか。にも関わらず、そういう想像力が欠け、いつか自分がそのような圧力をかける側に回るという意識のない人間が多すぎる。何千年前の話をしてるのではなく、数十年前の話である。例えばこの本で描かれているような若者描写に「ちっ」と思ったような人間は、今どのように若者を見ているのだろうか。読んでてそっちの怒りも沸々と湧いてきてしまった。

    ともかく
    ・加害者家族に対する集団いじめの不変性
    ・若者観の不変性
    がしみじみとわかったのでよかったのと、ちょっとした時代の空気なるものに触れられた気がしたのがよかった。

    ご一緒に石田衣良の「うつくしい子ども」もオススメしたい。こちらは酒鬼薔薇事件を題材にした作品である。

    ちなみに。
    文庫版の解説を書いてるのは「加賀乙彦」という精神科医なのだが、この人の新書で「現代若者気質」という70年代に出版された本がある。まだ未読で積んであるのだが、わくわくして読みたい。

  • 成年に達した子どもの責任を家族はとるべきかというのはこんにち的テーマでもあって昔読んだ時は心を打たれたが、なんか今読むと図式的というか机上の空論的な気がしないでもない。

  • え-2-13

  • £1.40

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