- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101128108
感想・レビュー・書評
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難しい。
正直途中から文字を追うしか出来なくなりました。
自分にとって大切なものと人にとって大切なものは違います。
同じものを大切にできる人に出会いたいです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
はー。読み終わるのに丸々一か月かかった。
『パニック・裸の王様』が面白かったので買ったんやけど、雰囲気全然違っててびっくりした。前半はやたらともわっとした感じで官能的で、後半急にがっさーっと展開が進んだよーな印象。
でも、この作者何となくグルメなイメージがあるんやけど、お料理の描写が素晴らしすぎる。何と美味しそうなのか。
あと、裸の王様のときも思ったけど小さい子の描写もすごい。かわいすぎ。 -
角田光代さんもオススメの開高氏の超傑作なのだがなぜか心に響かない。
「最近の若いヤツらは云云此云…」と散々悪態ついてきたくせにあろうことかこのハードボイルドに心揺さぶられないのは何故なんだろう。
闇が存在するには光が存在しなければならない!と時代のせいにしてしまうのもありなのかもしれないが事の本質はきっとそこではないのは誰あろう自分が一番わかっている。そう、その答えは自身の「老い」なのだ。
ああなりたいこうなりたいの男の浪漫はああもこうもなれなかった我が身には時すでに遅し、唯一言える事は若き日に触れておきたかった言うことのみか。
男を背負って生きていくのは楽じゃない、昔も今もね… -
何故、評価されるのか分からない
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ヴェトナム戦争で信ずべき自己を見失った主人公は、ただひたすら眠り、貪欲に食い、繰返し性に溺れる嫌悪の日々をおくる……が、ある朝、女と別れ、ヴェトナムの戦場に回帰する。“徒労、倦怠、焦躁と殺戮"という暗く抜け道のない現代にあって、精神的混迷に灯を探し求め、絶望の淵にあえぐ現代人の《魂の地獄と救済》を描き、著者自らが第二の処女作とする純文学長編。
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闇三部作二作目。ベトナム戦争従軍記者から逃れたフランスの地で穴倉に佇む主人公と、ドイツで学位を取ろうとしている昔の女が再会し、フランス、ドイツと旅して再び主人公がベトナムへと戻るまでの一夏の物語。と言ったストーリーはどうでもいいぐらい、美食、好色、釣りの話、男と女の心の闇、自我の存立が圧倒的な文章で綴られていました。輝ける闇よりは読みやすいのだが、やはり疲れた。
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輝ける闇に続いて読んだ。前作と作品の世界観は共通しているがあくまでも別々の作品という認識で良いのだろう。それにしてもやはり作者の作家としての才能をこれでもかと見せつけられる思いである。素晴らしく豊かで鋭い感性から紡ぎ出される言葉の数々にその国の天候まで感ぜられるような気がする。そして一見その私小説的な内容が余りにも微に入り細を穿つ表現なので実際に作者はこういう生活を送っているのでは?と疑ってしまうがすべて作家の想像力で作り出した世界である。余りにも肉薄し過ぎた写実主義は写真と見た目が変わらないように現実視してしまうものだ。まぎれもない芸術家の仕事と思う。特にそれが顕著なのは「輝ける闇」でもそうであったように性交のシーンと薬物を使用した後の恍惚の感覚を描くシーンだ。この二つはおそらく作家としても冥利に尽きるというか一番の腕の見せ所でもあるから気合も入れて書いたのだろうけど、何度ももほんまにやってんちゃうかと疑ってしまう(正直まだちょっと疑ってる)この表現はやったことがないけれど分かる気がするという不思議な感覚と善悪の境界線が曖昧になる感覚を読者に受けさせる。それもすべては作家の文章力のなせる技であろう。以下引用するのは恋人と釣りに行ったときの青カンみたいになったちょいエロシーン。「女は草に跪くと、そっと私のズボンに指をふれて、ファスナーをさげ、たったいままで眠りこけていたのに、ふと細い指でふれられたばかりに見る見る昂揚してしまったものを、眼を閉じて一度口いっぱいに頬ばってから音たててはなし、クローバーの花輪をひっかける。女は体を折って哄笑し、軽く拍手して、あたりを跳ねてまわった。」恥ずかしいけどちょっとM心をくすぐられる名文だ。
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オーパに続いて読んでみた。
あまり開高健さんのことは知らなかったが、釣りやドキュメンタリーが中心かと思っていたが、代表的な作品とのこで手を伸ばしてみたら全く想像を裏切られた作品だった。
まとわりつくような、様々な表現方法で食、性、生命を表していて、こちらも集中して読まないとついていけない程、濃い文章であった。
輝ける闇も続いて読んでみたい。