鏡川 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
3.33
  • (1)
  • (0)
  • (5)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 34
感想 : 2
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (211ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101130118

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • いささか渋すぎた

  • 作家・安岡の母方の親族の系譜。明治以降の時代と、人物の人間味(悩み、栄達・・・)など考えさせられ、しみじみとした感慨を感じます。家族・一族が希薄になった寂しさのようなものが底流に流れています。莞爾とした自らの鏡の顔を見て、号とした初代沖縄知事・安岡莞爾(土佐藩を脱藩、後年に高知県知事を勤めたという)漢詩作家・西山麓、日生の初期の役員・入交千別、昭和恐慌時の蔵相・片岡直温などが印象に残る人たちですが、寺田寅彦、丸山明なども連なる錚々たる一族です。そして焦点は次第に自堕落な生活をしたと親族の間で評判が悪かったと言う西山麓へ。構成が見事です。

全2件中 1 - 2件を表示

著者プロフィール

安岡章太郎

一九二〇(大正九)年、高知市生まれ。慶應義塾大学在学中に入営、結核を患う。五三年「陰気な愉しみ」「悪い仲間」で芥川賞受賞。吉行淳之介、遠藤周作らとともに「第三の新人」と目された。六〇年『海辺の光景』で芸術選奨文部大臣賞・野間文芸賞、八二年『流離譚』で日本文学大賞、九一年「伯父の墓地」で川端康成文学賞を受賞。二〇一三(平成二十五)年没。

「2020年 『利根川・隅田川』 で使われていた紹介文から引用しています。」

安岡章太郎の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
トルーマン カポ...
安部公房
ドストエフスキー
三島由紀夫
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×