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- Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101131221
感想・レビュー・書評
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北杜夫がドクターとして參加した、
カラコルムのディラン峰遠征登山隊を題材にした小説。<BR>
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酷しい山に立ち向かふ人間のドラマが、
輕妙なタッチながらも抒情的に描かれてゐる。<BR>
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三島由紀夫がこの本の題名について北杜夫に云つたこと。<BR>
「北君、白きといふ文語表現に、たをやかな、は調和していないよ。
たをやかなる、にしたはうが良い」<BR>
北杜夫は、もつともだとは思ひながらも、
「たをやかなる」とすると堅い感じがするので、
あえてそのまま「たおやかな」にしたそうな。<BR>
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私のHP(本館)の名前「白きたおやかな部屋」が
この本の題名のパクリであることは云ふまでもない。<BR>
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ちなみに、登場人物のひとりに田代といふ關西弁の男がゐる。<BR>
これは實はヤマケイで連載されていたエッセイ『何で山登るねん』の作者、
高田直樹さんがモデルなのださうである。<BR>
『何で山登るねん』はとても面白い本で、
山男の生態を理解するにはとてもよい入門書(?)である。<BR>
こちらもお薦めである。<BR>
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北杜夫の代表作としては異質の山岳小説。私の記憶では新潮の書き下ろし箱つき装丁本の最初だったような。汚さないように大事に読んだ記憶がある。