白きたおやかな峰 (新潮文庫 き 4-22)

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  • Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101131221

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  • 北杜夫がドクターとして參加した、
    カラコルムのディラン峰遠征登山隊を題材にした小説。<BR>
    <BR>
    酷しい山に立ち向かふ人間のドラマが、
    輕妙なタッチながらも抒情的に描かれてゐる。<BR>
    <BR>
    三島由紀夫がこの本の題名について北杜夫に云つたこと。<BR>
    「北君、白きといふ文語表現に、たをやかな、は調和していないよ。
    たをやかなる、にしたはうが良い」<BR>
    北杜夫は、もつともだとは思ひながらも、
    「たをやかなる」とすると堅い感じがするので、
    あえてそのまま「たおやかな」にしたそうな。<BR>
    <BR>
    私のHP(本館)の名前「白きたおやかな部屋」が
    この本の題名のパクリであることは云ふまでもない。<BR>
    <BR>
    ちなみに、登場人物のひとりに田代といふ關西弁の男がゐる。<BR>
    これは實はヤマケイで連載されていたエッセイ『何で山登るねん』の作者、
    高田直樹さんがモデルなのださうである。<BR>
    『何で山登るねん』はとても面白い本で、
    山男の生態を理解するにはとてもよい入門書(?)である。<BR>
    こちらもお薦めである。<BR>

  • 北杜夫の代表作としては異質の山岳小説。私の記憶では新潮の書き下ろし箱つき装丁本の最初だったような。汚さないように大事に読んだ記憶がある。

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著者プロフィール

北杜夫
一九二七(昭和二)年、東京生まれ。父は歌人・斎藤茂吉。五二年、東北大学医学部卒業。神経科専攻。医学博士。六〇年、『どくとるマンボウ航海記』が大ベストセラーとなりシリーズ化。同年『夜と霧の隅で』で第四三回芥川賞受賞。その他の著書に『幽霊』『楡家の人びと』『輝ける碧き空の下で』『さびしい王様』『青年茂吉』など多数。『北杜夫全集』全一五巻がある。二〇一一(平成二三)年没。

「2023年 『どくとるマンボウ航海記 増補新版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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