さびしい王様 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (505ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101131245

作品紹介・あらすじ

役にも立たない帝王学だけ教え込まれて育ち、恋も政治も知らぬ幼児のような王様ストンコロリーン28世。オッパイを見ては、「あ、オレンジ!」などと呟いていたおく手な彼が、私腹を肥やす悪辣な総理大臣への反感からおこった革命の渦中で、すこしずつ人間の喜怒哀楽に目ざめ、純真な恋を感じ始める…。ペーソスとナンセンスの横溢する、おとなとこどものための童話シリーズ第一作。

感想・レビュー・書評

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  • 子供の頃の愛読書…だったはずなのだが、内容を忘れていたので再読。

    ちょっとおフザケがすぎる感じはあるが、なるほど、子供の頃はこういうのが好きだった。王様の長い名前も、頑張って暗記していたことを思い出した。

    今読むと、さびしい、というより、切ない話だな。

    「さびしい乞食」、「さびしい姫君」を読まないと、お話としては完結しないので、結構な長編である。

  • 前書きが素晴らしかった。もはや中盤までは、前書きがピークといっても過言じゃないのでは?と不安に思いながら読み進めていた。正直、王様がアッシュア国に行くまでの、総理大臣の悪行がクドくてウンザリした。途中の潜水艦との通信も、約8ページに渡るカタカナのオンパレードで、読み進めるのにイライラした。高橋源一郎の著作にも、旧約聖書を擬音で書き表した作品があったような気がするが、あちらの方が読んでて楽しかった。

     後半からは、再読して自分で考えたい。解説に出てくる女の子による「寂しさ」の定義は、この物語にはあまり当てはまらないような気がしたので、自分なりにこの王様の寂しさをまとめたい。

  • 本当に、ゆるーい北杜夫の世界。なんとも、この世界が気持ちいい。長〜い前書き、長ーい後書き、この世界観に浸かった。

  • 子供の頃、たしか大好きだった本。でも内容はまったくおぼえてませんでした。王様の周りにいる人が悪人ばかりでウンザリ。そしていかにも昭和チックな、まえがきやあとがきの多さ。読んだけどf^_^;とはいえ、続編もありそうな終わり方で、調べたらやはりシリーズ化されてます。それも読んだのかなぁ…記憶がない。でも楽しかったです☆続きも読んでみたいです☆

  • いやー北杜夫さん!!!!!
    ふなのりクプクプの冒険がだいすきだった!
    小学生の時に笑い転げた。そんな著者の大人向けっぽい装丁&分厚さのこれを見つけて、分厚いから迷ったけど面白いに違いないから買いました。
    なんやこらーーーー
    何度も本で吹き出したの久しぶりです。
    テキトーすぎるしつじつま合わんしこれはひどい笑
    いい意味で。笑
    最後はネタ回収さえしてくれないし
    どーなったんwww
    なんなの!!!!と拍子抜けしたけど、なんか破天荒というかこんなのもアリだよねっていうか、肩の力が抜けました。
    こうじゃなきゃダメっておもわなくても、いいか。って思えた。
    もうなんか、無意味すぎてこんな分厚いのにこのフラグばらまいて放置感がすごすぎて、うん。読者笑わせて、振り回して、置いてくみたいな。でも全然嫌じゃないんだよね。
    さすがっす!笑

  • 読むのに時間がかかりました。

  • 図書館。

    昔読んだ北杜夫さんのシリーズ。

    王様の名前はやっぱり最後まで覚えられなかった(笑)

  • さびしくておかしい。

  • しつこい前書きから楽しい。

  • 3冊の「さびしいXX」シリーズ。ふわっとした独特の世界の中にも人生を考えさせられる。童話的だが「船乗りクプクプ」のようなナンセンスな物語ではない。シリーズ3冊読んでようやく完結。

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著者プロフィール

北杜夫
一九二七(昭和二)年、東京生まれ。父は歌人・斎藤茂吉。五二年、東北大学医学部卒業。神経科専攻。医学博士。六〇年、『どくとるマンボウ航海記』が大ベストセラーとなりシリーズ化。同年『夜と霧の隅で』で第四三回芥川賞受賞。その他の著書に『幽霊』『楡家の人びと』『輝ける碧き空の下で』『さびしい王様』『青年茂吉』など多数。『北杜夫全集』全一五巻がある。二〇一一(平成二三)年没。

「2023年 『どくとるマンボウ航海記 増補新版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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