マンボウ 最後の大バクチ (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (246ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101131603

作品紹介・あらすじ

鬱病で寝込むこと十年、ようやく元気になったのはよかったが、いきおいあまって、人生最後の躁病を発症してしまったマンボウ氏。老いてなお盛んな躁病に、ギャンブル三昧の旅が始まった。「猛獣使い」の女性編集者、スーパー元気な娘を相棒に、上山競馬場、大井競馬場、平和島競艇とバチク熱は急上昇、果ては韓国のカジノまで遠征することに。狂乱バブルのギャンブル紀行エッセイ。

感想・レビュー・書評

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  • 家族と友の愛に囲まれて、といったところですか。
    こういうの読まされてもなぁ、、、と思わなくもないけど、今だと非常識とか叩かれそうで、ある意味ノスタルジーな空気もまとっているのかも。
    大笑いとはいきませんが、くすりとくるエッセイですか。

  • 読みました。

  • 大作家の老後生活と回想。
    過去の偉業となお続く執筆でみんなにかまってもらえるジイジが羨ましいなぁ。
    老人になってもユーモアは衰えず。

  • この本で私の所持する北先生の本は全て読了しました。エッセイに関しては書かれている内容は多少被っていますが、それでもユーモアの豊かさには関心させられますね。
    早く死を望む人ほど長く生きるのはアリですね。周囲の人が亡くなっていく中で自分の「老い」を深く考えて、悩み、執筆されていた北先生ですが、数年後に亡くなられてしまいました。寂しいですねぇ。

  • 楡家の人々の背景を中心に、父茂吉への想いがつづられている。山形観光や競馬場、韓国カジノのあたりは、こちらまでギャンブルしたくなるような書きっぷり。躁鬱病って、周りが大変なんだろうなって。一読者としてはぜんぜん憎めない。

  • 北杜夫さんが亡くなられたのは今年のことね・・・・

  • としやさん選

  • 読み終わったところで訃報を聞いた。ほんとに”人生最後の躁”になっちゃったなあ。
    佐野洋子といい、マンボウ先生といい、死期が近づくとやたら本がでるのはなぜでしょう。

  • なだいなださんの解説が良いです。鬱の患者さんに北杜夫さんと同じ病気だというとうっとりとした眼差しになってにっこりする。北さんもこの薬をのんでいるんだがなあというと、薬を飲むことに抵抗しなくなる…とか。躁鬱病への理解にマンボウ先生は一役買ってます。患者さんもあこがれる躁鬱病のマンボウ先生は不思議な存在です。鬱であるときとは、鬱の自分の状態が良く分かっているから頑張れなくて辛いのだとマンボウ先生はいってました。

  • 北杜夫が亡くなったので、追悼の意を込めてエッセイを手に取った。北杜夫という人は、完全なる純文学から、どうしようもないくらいバカバカしいエッセイまで、非常に振れ幅の広い人であるが、本著はバカバカしい方のスタイルで書かれている。この人のエッセイを何冊か読めば、躁鬱というものの在り様が非常によくわかる。思いもよらず訪れた最後の躁を、どうにかして活用してやろうという本人と周囲のヘンな行動が、バカバカしくも興味深くもある。

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著者プロフィール

北杜夫
一九二七(昭和二)年、東京生まれ。父は歌人・斎藤茂吉。五二年、東北大学医学部卒業。神経科専攻。医学博士。六〇年、『どくとるマンボウ航海記』が大ベストセラーとなりシリーズ化。同年『夜と霧の隅で』で第四三回芥川賞受賞。その他の著書に『幽霊』『楡家の人びと』『輝ける碧き空の下で』『さびしい王様』『青年茂吉』など多数。『北杜夫全集』全一五巻がある。二〇一一(平成二三)年没。

「2023年 『どくとるマンボウ航海記 増補新版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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