複合汚染 (新潮文庫)

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著者 : 有吉佐和子
  • 新潮社 (1979年5月29日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (621ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101132129

複合汚染 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

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  • この本は 昭和40年代後半から50年代前半 朝日新聞に掲載された連続小説で当時社会問題となっていた環境汚染をうまく伝えている。当時話題の小説だったわけで  自分が育った時代 戦後の高度経済成長期の真っただ中 複合汚染の中だったことに検めて知って驚く。 自分がこんなに無知だったとは・・・。あらゆる分野の環境問題に気付いたとき真っ先に読むべきだった。



    出だしが選挙運動から始まって、バン!っと目に飛び込んできた 「 複合汚染 」といういろんな環境汚染が重なり合った言葉は衝撃だった。中身を読むまで複合汚染という重たくて暗いイメージがある言葉だけをみるのと、読み始めると有吉さんの軽快な文章とはギャップがあってよけいにこの言葉が強くインパクトを受けました。いち消費者としてあらゆる環境問題にたくさんの疑問を持ち 知ろうとする有吉さんと、読者も同じ目線で読めるのでこれはとても読みやすかった。この本読んだ後は まともな生活がしたくて 普段使用している  日用品食料品が使えなくなりそうで添加物や化学薬品を使っていない自然素材や天然ものや 無添加製品 など安全性を求めてしまうので とても生きにくくなるなぁと思いました。 本来はそうであるべきなのにまともに暮らせなくりそうで怖い。
     
     
    この本を読んで思ったのは、環境問題に関心のない人ある人。また 特に農業する人、家庭菜園する人、農に携わる人は最初に読んだほうがいいと思いました、なぜ自然栽培がいいのか、なぜ、農薬や化学肥料がダメなのか、なぜアレルギー疾患がふえたのか、自然環境が著しく悪化しているのか、日本の農業はダメなのか、 マニュアルな自然栽培や有機栽培の本を読むより、高額なセミナーを何回と受講して聴くよりもまず読めばありとあらゆることが理解できることでしょう。昭和40年代後半の社会問題となっていた環境汚染について書かれていますが、現代にもあてはまり、40年経った今も実際起きていることが通用するくらい新鮮さを感じます。反対に何一つ問題は解決されていないままであることも。 レイチェル・カーソン著 「 沈黙の春 」の日本版といってもいい。それ以上に今からでも社会を変える力のある本だと思います。40年前と違うのは 環境問題に関心を持って動いている人が少しづつ増えて変えていこうとしている人がいること。 日本の出来事だから、これまでの日本の姿がわかり、これからの日本の在り方を示唆している。 きっと多くの人に受け入れる内容だと思います、たくさんの人に今こそ受け入れられたら日本を変えることができそう。沈黙の春はよく知られているのにこの本はなぜあまり知られていないのだろう。自分が知らなかっただけかもしれない。 

    この本は小説としてではなく。 農業を始めたい人、始めた人、あらゆる農業関係者、また食に関心ある方にはきっとバイブルとなる本です。
    今一度拡まって欲しい本です。
    唯一残念なのは有吉佐和子さんが故人であること。
    生きておられたら当時と変わっていない日本を見てどうおかんじなったことだろう。生きておられればもっと環境問題に関心を持つ人が増えていたと思う。 

  • 複合汚染読了。
    小説とは言いがたいし、最初の方の選挙の部分は読みにくいし最終どこに話がいったの?って感じになるけど、あの時代(1975年)にあれだけのことを書いていて、有機農業ムーブメントを起こしたのはさすがだと思う。
    農薬が一つ、二つ、三つと重なっていった時に起きる化学反応、そしてそこから新たに創りだされるであろう物質の毒性など誰もチェックしていない。
    ちょうど四大公害が表沙汰になってきた頃でそのインパクトも大きかったのだろうと思う。
    農薬をただ批判するだけでなく、使い方と量の問題だと指摘している点は共感できる。
    ちょっと感情的になりすぎてる感が否めないので減点(偉そうなこと言ってすみません)。

  • 1974年から1975年,朝日新聞連載小説.農薬,添加物などの化学物質の複合汚染の危機を世に知らしめた本.
    告発の書といった雰囲気ではなく,非常にうまい語り口なので,するする読んでしまう.
    でも社会的な問題に関心の薄い私にはなにも残るものがない.
    申し訳ない.

  • すごい本だった。約40年前に発表された、環境汚染に関する本である。発表当時は社会にかなりの衝撃を与えたに違いない。
    朝日新聞に連載され、小説という形態をとっているものの、作者の綿密な調査・研究に基づくノンフィクションである。日本人を取り巻く、大気、水、土の農薬や化学物質による汚染に警鐘を鳴らしているのだ。それぞれの分野に詳しい専門家に話を聞き、それを一般人の読者にわかりやすくするために、近所のおじいさんに作者が話して聞かせるという構成になっている。私たちは気づかないうちに、排気ガスや工場の煙で汚染された空気を吸い、汚染された水で育った魚を食べ、除草剤などの農薬がかかった野菜や米を、そして成長ホルモンや抗生物質が入った人口飼料で育った肉を食べている。人間の体に及ぼす影響はどうか。有害な物質から命を守る法律はどうなっているのか。
    私が子どもの頃にはすでに、公害病の原因も分かり始めていたので、一般人の環境に対する意識はある程度高まっていた。この本の功績かもしれない。この本を著したとき、有吉佐和子氏はすでに作家として名前が知られており、影響力があった。現在は、世界レベルで環境を守る取り組みもなされていて、私が子どもだったころより、体感でしかないが、環境はよくなっていると思う。それにしても、本書にあるように、自然が本来持っている力には驚かされる。
    この本が評価に値するのは、汚染をただ非難するだけでなく、解決策を作者なりに考え、一般市民が取り組めるアイデアを提示している点である。
    環境保全を声高に訴えつつも、有吉氏本人が早逝してしまったのは残念としか言いようがない。

  • だいぶ前の本であるので、現代ではもう少し進歩があるのかもしれない。
    最近話題の「ねばねば石鹸」の前身(?)が提案されていた。(我が家でも使っている)
    ただ、洗濯石鹸についての部分で、「お母さんを甘やかさないで~」というような記述が見られる。現代に生きる私からしてみれば、少々強い言い方で、がっかりした。夜に石鹸液に洗濯物をつけておいて、朝に洗えばいいとのことだが、なかなか難しいことである。

  •  
    ── 有吉 佐和子《複合汚染 19741014-19750630 朝日新聞 197504‥ 新潮社 19790529 新潮文庫》
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4101132127
    http://www.enpitu.ne.jp/usr8/bin/search?idst=87518&key=%CD%AD%B5%C8+%BA%B4%CF%C2%BB%D2
     
    ♀有吉 佐和子   作家 19310120 和歌山 東京 19840830 53 /
    ♀Carson, Rachel Louise 19070527 America   19640414 56 /
     
    ── カーソン/青樹 簗一・訳《沈黙の春 ~ 生と死の妙薬 1964-19740220 新潮文庫》
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4102074015
    ── 《Silent Spring 1962‥‥ America》
     
    (20160919)
     

  • 題名からあまり関心を惹かないものだった。読んでみて、衝撃だった。昭和49年に書かれた内容から、消費者の野菜に対する考え方は変わっていない。そのため、有機の野菜が儲からない構造も変わっていない。
    火が文明の始まりで、それと同時に虫歯が始まった。
    稲を植えた後にタマネギを植えると良い。コンパニオンプランツ。
    合成洗剤よりも粉石鹸の方が汚れが落ちる。お湯に説く必要があるが、それはお風呂の残り湯で良い。

  • 小説というよりは、ドキュメンタリーに近い。
    高度成長期の日本では、環境破壊がすすみ、深刻な問題となっていた。
    この作品が注目されたおかげで、各自治体を含めた国の黄河への取り組みが行なわれるようになったそう。
    分厚い本ではあるが環境問題に関心のある方にはおすすめ。

  • ものすごく面白い。
    食の安全性を問う姿勢は20年以上たった今も変わらない。放射能汚染は風評被害なのか否か。有吉さんがいたら教えて欲しい。

    社会党系の話が冒頭でてくるんだけれど。
    菅直人の若い頃とか(笑)

  • 有吉佐和子さんを読んでみたくて、2冊目に選んだ。食品の複合汚染という、今、あらためて話題になっている題材を1979という公害全盛期に執筆されたという意味で面白い。でも、小説ではないスタイルという意味で選択ミスでした。2014/10 読了。

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