雄気堂々 (下) (新潮文庫)

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著者 : 城山三郎
  • 新潮社 (1976年5月30日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (461ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101133041

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雄気堂々 (下) (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 全然知らない人物やったけど、凄い人やったんやな。

  • 「八百万の神々の集い」
    これは幕末や維新の時代だけでなく
    また国政や実業会だけにあるものではありません。
    今置かれた時代や与えられた仕事の中でもたぎる熱い思いを持つものが集まればそこには「八百万の神々の集い」が生まれるものと思います。
    まだまだ柱の1つになるには実力不足ですが精進していこうと思います。

  • ⭕️大蔵省時代の大久保利通、西郷隆盛、木戸孝允といった人間関係、政治的立ち位置がよく分かり勉強になる。
    ⭕️これを踏まえ、渋沢栄一が大蔵省で振舞っていたか、明治初期の国家の建設時に財政事情と需要をどう議論していたか、軍備、教育、司法という膨大な予算要求とどう対峙していたのかが、勉強になる。
    ⭕️後半は、第一国立銀行の設立から商工会、三菱海運との戦いなど民業の観点から渋沢栄一が描かれている。
    ⭕️特に印象に残ったのは、渋沢が英国のジャンドから設立間もない第一国立銀行の監査を受けたとき同行を「病人」ではなく「こども」といいきったこと。つまり、監査人と一緒に銀行を育てるという気風をうみ、そこから銀行を発展させたこと。ささいなひとつの判断が日本の産業の発展に左右される中で渋沢は本当に卓越した判断をしていたのだと思う。

  • 一人の農夫の視点から始まる、多くの事業を手がけた渋沢栄一の生涯の本。
    幕末から明治まで「あぁ、こんな時代であったか」を感じることのできる小説です。
    それにしても金をやる(寄附)ならきちんと成果を出す、という考えは本当にそのとおり。

  • 下巻は経済小説の面白み。
    外国人との経済対決や三菱との競争、明治新政府の政争に経済も翻弄される様など、分かりやすく簡潔に書かれ、引き込まれる内容だった。

  • 渋沢栄一の人物や、関わる歴史の偉人の一面が知れてかなり面白く、読み終わるのが残念でした。

    大久保利通、江藤新平、大隈重信などの政治家。
    一方、商人では三井家や、海運から政治力をつかって勢力を持った岩崎弥太郎などについて、これまでと違った切り口を知れたのが面白かった。

    歴史は常に勝者が紡ぐ。
    しつこいけど、戦後時間もたったことだし、江戸末期から明治の歴史について、何を後世に伝えるか、日本人の手で選び、正しく伝える教育がなされればいいなと思いました。

    渋沢栄一のようなリーダーには憧れます。

    March, 2014

  • 新政府に仕官したが政治家の利害対立についに下野。
    実業家として日本に尽力。

  • 日本で初めて銀行を設立した経済人、渋沢栄一の半生

    幕末から明治の移り変わりの激しい時代に、
    いくつもの転機を的確な判断で渡り切った偉人。
    コロコロと立場を変える人、とも言える。

    けれど本人は、人がどう思うかを気にかけることはなく、
    志を変えることなく貫いていた。
    ただひたすら、日本の未来を考えていたのだろう。

    この人が居なければ、日本は植民地になってしまっていたかも知れない、
    と思うのは考えすぎだろうか。

  • 2013.7.14読了。
    城山氏らしい経済小説ではなく、歴史小説に近い内容。
    個人的には今ひとつとの感想。

  • 明治の経済人、渋沢栄一の立身伝。幕末から明治にかけての偉人と言えば坂本龍馬が一番人気で西郷隆盛らなどがそれに続くのが一般的だが埼玉の農家の跡継ぎから立身を夢見て江戸に出て紆余曲折を経て一橋慶喜の家臣になりその才能を見込まれ明治政府でも手腕を振るうようになる渋沢栄一。その後、下野し近代革命後の日本の経済を形作っていく。現実的な意味で有名な幕末の革命家たちより経済大国として世界に肩を並べるようになる日本が誕生するために最も尽力した人物なのではないだろうか。

  • 商人の角度からの明治維新がわかります。

    渋沢栄一の凄さの触りはわかりますが、
    もっと、他の本も読んでもっと、
    渋沢栄一、
    そして、
    資本主義の始まりについて勉強したいです。

  • 一気に読めました。人の浮き世をまざまざと見せてくれ、その中で渋沢栄一の生き方には経済人としてなを残した「格」があります。
    現代社会においてこうした人物が出てきてくれることを切に願います。

  • 渋沢栄一が主人公ではあるが、岩崎弥太郎、井上馨、大隈重信、徳川慶喜なども登場し、江戸末期から明治の始めの、所謂強い日本人を我々に教えてくれている。

  • 「八百万の神々」の一柱として、明治政府の改革、組織作りをする過程での、井上馨、木戸孝允、大久保利通などとの絡みが面白い。
    いかに公心を持ち、話を進めていくかが大事だし、今の世と同じく上司との関係が極めて重要。
    個人独裁組織を目指す岩崎の三菱と、合本組織を目指す渋沢との血で血を洗う争いは読み応えがある。哲学が違う。

  • 明治初期の近代国家に生まれ変わろうとする激動の時代だけに活躍する登場人物達の濃さ、力強さと個々の人物の動きが直接国家としての政策に繋がるダイナミックさが面白い。
    今につながる巨大な組織の元をたどるとたった一人の人間につながる、そうした人物が活躍していた時代の空気というか勢いを感じられる。

  • 明治維新以降、近代化へと突き進む日本を渋沢の目を通して描く。若くて経験の乏しい「八百万の神々」の手によって造られた明治国家。渋沢は銀行の創設など経済面で近代国家を建設してゆく。 上巻と比較するとスピード感に欠ける印象だった。

  • 渋沢栄一の私事よりも民業の発展に心血を注いだ生き方に感銘。維新前後の混乱期に一度死んだ気になった若気の失敗があってこそのその後の人生だったんだなぁと納得。以前、三菱の岩崎弥太郎を主人公にしたものを読んでいたのだが、今度は対立した栄一側からの視点で海運業の死闘を知ることができて面白かった。

  • 明治維新期の渋沢栄一の活躍を、同時代の官僚や商人の活躍と絡めて描き出した作品。
    個人の裁量でによってマネジメントされる組織ではなく、多くのものが知恵を出し合って調整する組織によって殖産興業を計る、これが株式会社を多くの産業で設立しておきながら渋沢が財閥形成を行わなかった理由であった。
    時折感情に駆られて行動を起こしそうな輩が出てくると、常に彰義隊の失敗を思い出して渋沢が冷静に振る舞うようその者を諭すシーンが印象に残っている。

  • 渋沢氏は自ら運を呼び込んできたのだが、そこには幾多の苦難を経験しそれを乗り越えていくだけの胆力があった。この胆力の大きさが事を成すにあたって、とても大事なことであると感じた。

  • 渋沢栄一の生涯を描いた歴史小説。下段は明治新政府での官僚時代から実業家として一時代を築くまで。
    財閥の盛衰も興味深い。三井と長州閥の関係、大隈と三菱、また小野組等の没落する財閥。このあたりは金と政治の関係をよく理解しておかないと歴史が理解できない。また、それを理解すると尚更、渋沢の振る舞いが日本の近代資本主義の礎構築に多大なる影響を与えていることもよくわかる。

    官吏時代の大久保利通との確執も興味深い。
    大久保は殖産興業を進め、幕臣からも優秀な人材を登用していたのだが、渋沢栄一については長州閥との関係が疎んじられたのか。

    後半の三菱岩崎との確執など、もう少し紙面を割いてもいいのではないかと思った。


    (以下引用)
    ・木戸孝允が江端のことについて尋ねるために渋沢を訪れた。
    たっぷり二時間は話をしたであろう。その中、栄一は、江端のことなどは口実で、実は木戸は栄一に会うためにやってきたのだと気づいた。
    適材を適所に配するのが、上に立つ者のつとめ。それには、評判の人材を、自分の目でたしかめておこうとする配慮からであろう。栄一は、そこにも「一柱の神」の姿を見た。

    ・岩倉は、大久保を木戸孝允と比較していった。
    「木戸は先見あるも、すねて不平を鳴らし、表面に議論せず、陰に局外の者へ何かと不平話をなすは木戸の弊なり。大久保は才なし、識なし、ただ確固と動かぬが長所なり」

    ・徳富蘇峰の大久保評。
    「最善を得ざれば次善、次善を得ざれば、其の次善と、出来る程度において、出来得ることを為し」と。最も現実的で、最もおそるべき神である。敵に廻せば、いちばんこわく、いやな相手といえる。

    ・(台湾出兵に際して)大久保の「忍人」ぶりが、清国首脳をも圧倒したのだ。残忍無類というが、目的のためには死をおそれぬ気持、そして、おそろしいほどの集中と持続のたまものであった。

    ・政府内でも、参議外務卿の井上と、農商務大輔の品川弥二郎が、とくに反大隈・反三菱の強硬派であった。
    「三菱は、征台の役や西南の役で国家に奉公していたというが、それ以上に私腹を肥やしている。これは、国家事業を個人に独占させておくからで、このまま海上権を三菱の手に委ねておいてはならぬ」と公言。

  • 八百万の神々が知恵を持ち寄れば。
    渋沢栄一のその謙虚さと行動力に感心させられる。若いころの栄一がどのような経験をしてそこに至ったかを知るのも面白い。渋沢栄一のような社会になれば、万人がしっかり働いて生きていける。

  • 第一国立銀行(後のみずほ銀行)、東京証券取引所、東京ガス、王子製紙、東京海上・・・といった今でも日本のトップを担う多くの企業の設立に関わった、日本の近代経済の立役者、渋沢栄一の伝記の下巻です。

    この巻では政治では伊藤、大久保、西郷といった人物に加え、岩崎(三菱)、三井、古河、大倉といった経済人も登場し、より「八百万の神」の物語になっています。

    一つ驚いたのが渋沢のビジョンの大きさです。
    三菱、三井といった後の大財閥を築く起業家たちが自分の企業のことを中心に考えているのに対して、渋沢は日本産業全体、国家全体のことを考えて行動していることです。実際、渋沢は多くの企業設立に携わりながら財閥のようなものを作っていません。私心のない渋沢だからこそ、それだけ多くの企業を成功に導くことができたかもしれません。

    また、小説を通じての人物の移り変わりも面白いです。あれだけ外人を嫌っていた百姓が明治になって外人相手に商売を始めたり、渋沢自身の立場もどんどん変わっていく。一方、慶喜や江藤、西郷のように舞台から消えていく人たちもいる。しかし、変わらないものもある。

    個人的には、妻の千代の結婚から始まり、その死で終わるという流れがきれいで好きでした。

  • 日本を代表する実業家 渋沢栄一 
     今まで名前は知っているけども‥といった具合でありました。

    最近の王子製紙・オリンパス騒動をきっかけに読み始めましたが、企業・経営者の心構え・姿勢を改めて考えさせられる作品でした。

  • 渋沢栄一の功績の概略を知るには一番!!

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