男子の本懐 (新潮文庫)

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著者 : 城山三郎
  • 新潮社 (1983年11月25日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (478ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101133157

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男子の本懐 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 経済小説。舞台は第一次世界大戦後の混乱収まらぬ大日本帝国。主役は濱口内閣の濱口雄幸と井上蔵相。強い信念を持ってこの国を金本位制へと復帰させた。未来を見据える政治家は、いつの世も眼前利益重視の国民とマスコミに翻弄される。金解禁と現世の原発問題がダブる。

  • 熱い、理念を貫き通し暗殺に倒れる政治家の話。
    感動的ではあります。

    第二次世界大戦より前の日本の話ですが、この小説を理解するには、時代背景やその当時の金融システムを勉強し、理解してからでないと、あまり内容についていけません。

    僕の中では、小説とは、あくまでも一つの話であり、その中で完結しなくてはならないと思います。
    そういう、観点から見ると、この小説は、時代背景やシステムの説明が乏しく、不親切な小説のような気がしました。

  • 第2次異世界大戦前に誰が軍部の暴走に歯止めをかけようとしていたのか。その結果がテロによる悲劇的な殺害となったしまったことを、丁寧な記述で読み進むことができる好著。浜口雄幸首相、井上準一郎大蔵大臣の壮絶な戦いを歴史に残し今こそ語り継ぐべき時だと思う。しかし確信を持って政策実現を行いその結果が凶弾に倒れる結果になることを覚悟しそれを男子の本懐であるとする。こんな政治家が今いないのが現実でもある。

  • 自分の主張をはっきりしないと相手のいうがままになって自分の中にもやもやが残る。
    言葉尻がはっきりしないのは発言に自信がない証拠であるが、逆にいえば自信をもって発言すれば言葉尻がはっきりする。
    だから自信をもって発言できる考えをしっかり持っておく必要があるということ。

  • 「艱難汝を玉にす」

    浜口・井上の行なった金本位制の政策内容は難しく、なかなか理解できなかったが、この小説の醍醐味はその政策内容ではなく、その政策を実施するという強い意思を貫徹し、実施までこぎつけた二人の生き様を知れることにあると思う。
    自分の中では都度読み返したい一冊となった。

  • 「官僚たちの夏」に続く城山三郎。(はまったかもしれない)単純なので熱い展開が好きなのだろう。
    ここまで信念を貫くのは本当にすごい。よく信念を貫くとかいうが、これくらいの困難があるんだろうな。それにしても、タイトルが秀逸。

  • 磯田道史先生が司会をつとめる英雄の選択で取り上げられていました。男子の本懐とは違った視点であり、本書を再度読み直しています。現代の政治家皆に読んでいただきたい書です。

  • 浜口雄幸と井上準之助
    2人の英雄は凶弾に倒れ日本は戦争に突入していきます。
    性格の違う2人が命を賭して成し遂げた金解禁。
    それにつながる緊縮財政と行政整理。
    行政改革は今につながることと思います。
    自分ももっと命懸けで仕事しなあかんなと思いますσ^_^;

  • 昔の政治家の考え方もいいもの。
    今のTEDとかのプレゼンと真逆で面白い。

    浜口雄幸
    演説は荘重であるべし。ジェスチャーはもってのほか。雄弁かどうかは気にしない。傍聴席を意識して演説する男は甚だ醜聞。
    第一に内容の洗練。第二に態度の荘重、沈着。第三に音声の厳粛

    井上準之助
    書物を読んで全国を旅したい。俺はこういう晩年を過ごしたい。

  • 金融、為替の話は、正直よく分からない。
    井上準之助、浜口雄幸の覚悟が良く分かる。個人的には、井上準之助が好き。世論を鵜呑みにせず、財政家としての一貫した考え、行動がまさに「尋常ならざる」である。
    今の日本の政治経済状況との比較でも読んでおいて損のない一冊。

  • 2014.10.24
    残り余命三ヶ月と言われた時、何をするか?
    明日死ぬとして、今の生き方に満足してるか?悔いはないか?
    人はいつ死ぬかわからない、いつ何があるか分からない。だからいつ死んでも悔いがないように本当に1日1日を死ぬ気で生きなければならないことを学んだ。
    •どうしてもやり遂げたい一つの事をやり抜く信念
    •仕事への真摯さ
    •常識を養うに読書の必要はない、また日常の事務を処理して行くにも読書の必要はない。しかし、人をリードして行くには、どうしても読書しなければならぬ。

  • 2014年9月30日読了。

  • 目先の政治にとらわれずこの国の将来を見据え、勤勉に真剣に政策を考え、政党政治にとらわれる周囲の雑音に惑わされずに生き抜いた、浜口雄幸。

    その浜口とは通ってきた道も、問題への解決の仕方も違う井上準之助。
    ただひとつ、ふたりが見るこの国の将来が重なったとき、命を賭けた彼らの勝負が始まった。

    何世代も前のことだからこそ今、評価される彼らの施策。

    劇的な場面でもないところで、ただただ涙がでてきた。

    こんな政治家が日本にいた時代があったのに・・。
    井上準之助も座ってきた日銀総裁という要職が、政治の道具にされて空席となるなんて、子孫の世代として恥ずかしい。

    この著者である城山三郎の真面目な人柄が伝わってくるような、淡々とした、けれど引き込まれる一冊だった。

    自分の子供の世代にも読ませていきたい作品。

  • 二つの大戦に挟まれた混乱期、金解禁(金の輸出解禁、金本位制復帰)をやり遂げた二人の政治家、浜口雄幸と井上準之助の物語。火の使用に継ぐ人類の英知と言われる金本位制をあらゆる反対を押し切り取り戻す。ただ死んではなんともならんではないかと僕などは思ってしまう。

  • 2014年2月再読。金解禁に向けた対照的な二人の奮闘記。浜田宰相の多くを語らない姿、井上蔵相の進取の気性、それぞれ良いが、二人に共通する信念を貫き通す力に感服。

  • 厳しさと、その中の優しさを感じてしまう。彼らに近づけるように精進したくなる。
    そのような作品を作った城山さんに惚れてしまう。

  • 人生とは切符の窓口に並ぶようなもの
    生きるのに読書はなくても生きていけるがリーダーになるためには読書が必要。

    時代の影響もあるんでしょうが、暗殺はいけないですね。
    術後も無理をおして国会出席しようとするところなんかは読んでいてつらかったです。

  • 胸を震わすとはこういう事なんだろうなと感じた。

    昭和4年から昭和6年 第27代内閣総理大臣 浜口雄幸(おさじ)と大蔵大臣 井上準之助が貫いたイズムに迫るドキュメント。 両氏とも大蔵省キャリア(井上準之助は日銀総裁も経験)であることも関連し、「伝説の教授に学べ!」「この金融政策が日本経済を救う」など経済学方面書籍からのリファレンス多数。

    金輸出解禁という、当時の日本経済のグローバルスタンダードに向けた経済施策を断行したという点もさることながら、施策という旗の下、銃弾(東京駅での狙撃)が体に入ったままでも、総理大臣として軍縮と官僚の減棒など、節制の説明に登壇したリーダーシップを叩きつけてくる一冊だと思う。

  • 城山作品・・・ヤバイ。
    おもしろい、アツイ。民政党にもっとがんばってほしい。

  •  昭和初期に金本位制を導入し日本財政を立て直すことに文字どおり命をかけた浜口雄幸総理と井上準之助大蔵大臣の人生を描く。

     国を救う大きな仕事の為に人生をかけ志半ばで倒れることも厭わない二人。むしろ道半ばで倒れるのは男子の本懐であると言うのだからすごい。現在にこんな政治家はいるだろうか。
     財政再建の為に国中に痛みを要求し、いかなる反対にもぶれない二人。貧しくない公務員の給与削減の反対の強さに驚いたり、どさくさに紛れて稼ごうとする投機筋がいたり、政争に足を引っ張られたりと、現代の政治や経済とつながる部分がとても多いのが面白い。井上準之助がただ緊縮財政を目指すだけでなく、軍縮によって日本を産業国家に導こうとしていたのが興味深かった。もし彼らが暗殺されなかったら歴史は大きく変わってたかもしれない。

     志のある二人の生き方に胸が熱くなる。この二人を知らなかった自分が恥ずかしい。

  • 2013.6.20読了。数年ぶり。小説で読むと浜口、井上ともに順風満帆、エリートの人生であると感じる。これほど思う存分思いのままに生きたのだからそれ相応の苦労をするのは当然と思うのはノンエリートの僻みか?ただ、二人に銃弾を放った者はどんな理由があろうと許せない。

  • 経済・財政政策を大胆に描いた一冊
    メインの二人の生き様が素晴らしい

  • 今の安倍政権の経済政策「アベノミク」の危うさに比して、この作品に出てくる二人の政治家の立派なことに驚く。そして、まさに命をかけて、自分がよしとする方向(基本的には間違っていないと思う)を邁進し、それぞれ、政治テロに倒れた。

  • 題名の『男子の本懐』はこの小説の主人公の一人である浜口雄幸の言による。
    非常に面白かった。
    人間としての浜口雄幸、井上準之助が生き生きと描かれており、読めば読むほど惹き付けられた。
    多くの反対を受けながらも金解禁が達成された時の喜びはいかばかりだろうか。同時に、犬養内閣となって再禁止となった際の、井上の悲しみはいかばかりだろうか。
    当事者の側に居るような、感情移入させられる描き方となっている。
    まさしく、身命を賭して政策に当たった彼らのような政治家が、現代にも求められるところである。

  • 命を懸ける、今の政治家には絶対に無い本物の覚悟に凄みを感じる。
    こうした鉄の意志を持って決断できる大きな人物が凶弾に倒れたことで、その後の政治家が死の恐怖に屈し、決断できないまま軍部への統制力を失い、最悪の結果を招いたことは本当に残念。

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