そうか、もう君はいないのか (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 2016
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  • Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101133348

感想・レビュー・書評

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  • もっと泣ける本かと思ってましたが、良い意味でほっこりしたあたたかい夫婦のエッセイでした。城山さんが容子さんを見つめる視点がやさしくとろけるようで、最期の別離よりも何気ない日常のシーンで胸を突かれました。

  • 僕自身、父の病床では、父を亡くしそうな悲しみにつぶされそうで、夫を亡くしそうな母を息子として心配できていなかったことに今更ながら気付かされた。また、私の父の死後に恩師の一人が送ってくれた手紙に、配偶者を亡くすということが人間の最大のストレスである、だから残されたお前が母を大切にしろ、と書いてくれたことを思い出した。
    ёと暗号を記しながら、亡き愛妻との思い出を綴った夫は、辛く、しかし幸せであっただろう。挙手の礼で別れたという息子さんも、あとがきを書かれた娘さんも。家族の黄金の日日は永遠なのだ。

  • 著者が奥様と出会ってから亡くなるまでの思い出を綴ったエッセイ。派手な事件は無いけど、静かで穏やかな愛情でお互いを思いやっていたことが随所に感じられました。
    著者の作品に関してもいくつか綴られているんですが、いくつか興味を引いたものもあった。

  • ■五十億人の中でただ一人「おい」と呼べる妻へ―

    彼女はもういないのかと、ときおり不思議な気分に襲われる──。気骨ある男たちを主人公に、数多くの経済小説、歴史小説を生みだしてきた作家が、最後に書き綴っていたのは、亡き妻とのふかい絆の記録だった。終戦から間もない若き日の出会い、大学講師をしながら作家を志す夫とそれを見守る妻がともに家庭を築く日々、そして病いによる別れ……。没後に発見された感動、感涙の手記。

  • 夫婦愛、妻への思いに溢れた一冊。最後のほうは涙が止まりませんでした。娘さんから見た両親、妻を失った父の様子、父への思いもとても感じられました。名前は知っていたけどあまり読んだことのない作家さんでしたが、次は小説を読んでみたいと思います。

  • 小説家 城山三郎が亡き妻との想い出を綴った内容

    一緒に旅行して楽しんで互いを思いやれる夫婦でありたいと思う

  • 手記。奥さんへの愛が溢れている。

  • 容子さんへの思いが伝わってくる内容。

  • 奥様への愛と
    奥様の明るさ美しさ
    こんなに深い愛を育める夫婦は素敵だ

  • 最愛の妻との思い出の記録。
    天真爛漫な奥さんを失ったときの悲しみは計り知れないものだっただろう。
    二人は、天国で再び一緒になって幸せに暮らしているに違いない。

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著者プロフィール

1927年、名古屋市生まれ。海軍特別幹部練習生として終戦を迎える。57年『輸出』で文學界新人賞、59年『総会屋錦城』で直木賞を受賞。日本における経済小説の先駆者といわれる。『落日燃ゆ』『官僚たちの夏』『小説日本銀行』など著書多数。2007年永眠。

「2021年 『辛酸 田中正造と足尾鉱毒事件 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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