少しだけ、無理をして生きる (新潮文庫)

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著者 : 城山三郎
  • 新潮社 (2012年7月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101133379

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少しだけ、無理をして生きる (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 「大変な無理だと続かない。大事なのは、ほんの少しだけ、自分を無理な状態に置く。つまり挑戦をし続けることなのだ。」という城山三郎のメッセージが自分自身の価値観とピッタリ合致。城山が魅了され、小説の題材とした「『落日燃ゆ』の広田弘毅、『男子の本懐』の浜口雄幸、『雄気堂々』の渋沢栄一らは皆、自らの利を計らうためではなく国家のために闘った様子が引用されており、「落日も燃ゆ」、「雄気堂々」を読むきっかけとなった。真の人間の魅力とは何かということが改めて実感された。後に「GRIT」を読んだのもこの本が原点かもしれない。

  • ・初心が魅力をつくる。仕事に対してだけでなく、生きていく姿勢としての初心、初々しさ、というものはいくつになっても大事なんじゃないか。いくつになっても初々しい心で人と触れ合うことができる、本について語り合える。そんな積み重ねが、人間あるいは人生を魅力的にしていく。

    ・もちろん発信もしなくてはいけないけれど、同時に受信する能力も長けていないといけない。今ある自分に安住しない。それが初心というものにつながっていく。

    ,人間を支える三本の柱は セルフ=自分だけの世界、インティマシー=親近性、アチーブメント=達成。

  • 「少しだけ、無理をして生きる」という趣旨の内容について直接的に触れているのは限られており、一見すると大半は濱口雄幸と渋沢栄一、廣田弘毅の3人のことについて書いているようにみえる。

    ただし、上述の3人とその関係人物を通して「少しだけ、無理をして生きる」ことについて学べることはたくさんありました。

    城山三郎の本は、ビジネスマンとしても人間としても大いに参考になる点が多々あり、本書もそのうちの一冊です。

    ◾︎魅力のない人〜型(机)にはまった人、
    ◾︎魅力をつくる〜初心、初々しさ
    ◾︎渋沢栄一〜吸収魔、受信機の塊
    ◾︎伊達政宗〜よく相手の人間を見ている、人間観察の達人
    ◾︎伊藤整〜いつも自分を少しだけ無理な状態の中に置くように。インスピレーションは自分で作り出すもの。(夏目漱石)文学論、人工的インスピレーション

  • ・魅力がない人間=型にはまった人間
     →初心を忘れず!
    ・人は、その性格にあった事件にしか出会わない
     →不運・不幸だとしても、その性格にあった事件にしか出会わない。(渋沢栄一)
     →その出来事をどう利用するか?
    ・毛利元就=一つ一つの戦いを丁寧に戦ったからこそ勝てた。結局のところ誠実さが一番の徳
     →信頼されることが一番大事。

    ・少しだけ無理をして生きる
     →自分を壊すほどの激しい無理をするのではなく、少しだけ無理をして生きることで、やがて大きな実りをもたらしてくれる。

    ・組織内人事に神経質になるのが日本人
    →3つの柱(self archivement intimacy)
    ・情熱+理想→浜口雄幸の理想

  • 2月頃に社内で騒動が起き、この本を20数年ぶりに手に取った。
    どんな状況下にあってもぶれずに生きていく姿には頭が下がる。
    自分にはそこまでできるかは疑問だが、家族や同僚、自分のためにも少し無理をしてでも強い信念をもって仕事に望みたい。

    3人の生き様が簡潔に書かれているが、個人的には宰相浜口の生き方に魅せられる。
    20代前半は山本周五郎と氏の本は、人格形成の上に欠かせなく影響をかなり受けたと思う。多感な時期に『男子の本懐』『落日燃ゆ』を始め、繰り返し読んだ作品。
    そしてこの本が言いたいことを自分なりに解釈するならば、信念を貫き負けない心を持ち続けることかな。

  • 最近読んだ本の中でも三本の指に入るなぁ。とても人間らしい視点から書かれているし、感銘を受ける内容も多い。

  • 経済小説、歴史小説作家の城山三郎が過去に小説の題材として取り上げた人物について、その魅力について語る本。

    人の魅力を作っているのは「初心」であり、初心を持ち続けるとは、自分に安住せず、人から吸収しようとする(=学び続ける)生き方のことである。

    少しだけ今後の人生観に影響を受けたかも知れない。

    --


    ・魅力を作っているのは「初心」だ。p14
    ・初心を持ち続けるとは、自分に安住せず、人から吸収しようとする(=学び続ける)生きた方のこと。p17

    ・渋沢栄一は吸収魔だった。いつ追い出されるかわからなくても、その周りのすべてを知り尽くそうとする。p27

    ・後に大臣になった王蒙は文革の時に地方に流され、作家活動を停止させられたが、その後もウイグル語を覚え作品を書き続けた。
    「先のことがわからないからこそ、何かしなくてはいけないと思った」p42,43

    ・キングスレイ・ウォード「とにかくよく準備しろ」初めての人と会って握手する前に、その人のことを十分知っておけ。p66

    ・広田弘毅は館員が3人しかいないオランダ公館に左遷されたが、日蘭交渉史や植民政策などオランダのことをものすごく勉強した。
    その姿勢が人望を集め、総理大臣になる。p110

    ・作家の野上弥生子は100歳になっても過去の話をせず、今の政治、社会問題について勉強していた。p143

    ・人間を支える三本の柱
    「セルフ」「インティマシー」「アチーブメント」p166

    ・浜口雄幸は飛ばされて東京に戻れる保証はなかったが、タイムズを取り続けた。p181
    ・嫌な仕事もやり遂げた。p183

  • 「落日燃ゆ」以来の城山作品でした。
    あいかわらず心を揺さぶる言葉の数々に胸が熱くなりました。しかしながら、文体はあくまで柔らかく穏やか。とある高校での講演録をまとめたものということで非常に読みやすいです。
    本の薄さに反して内容は非常に熱いものになっています。


    [引用]で印象に残った言葉を紹介していますので、そちらも併せてどうぞ。

  • この著書では、後述の人物が取り上げられているが、特に渋沢栄一(元幕臣・官僚,「日本資本主義の父」)、広田弘毅(元首相,東京裁判でA級戦犯として死刑になった中で唯一の文官)そして浜口雄幸(元首相,ロンドン海軍軍縮条約を結び、国際協調外交を進めたが右翼の青年に狙撃される)の生き様に力点が置かれている。主な登場人物とポイントは次のとおり。
    【登場人物】
    渋沢栄一と従弟の喜作(成一郎),王蒙(中国文化相),伊達政宗,キングスレイ・ウォード(『ビジネスマンの父より息子への30通の手紙』著者),リチャード・バック(『かもめのジョナサン』著者),広田弘毅と吉田茂,盛田昭夫と大賀典雄,トム・ブラッドレー(元ロサンゼルス市長。アメリカの大都会で初の黒人市長),グレイグ・クレイボーン(全米一のグルメ評論家),野上弥生子,中原誠,田中正造,浜口雄幸と井上準之助など。
    【ポイント】
    ・生きていく姿勢として初心、初々しさというものはいくつになっても大事。
    ・指導者の条件:「非常にやる気がある」「やる気があるけれども、ギラギラしていない」「大変責任感が強い」「大局をつかむ力がある」「懐の深さ」(中曽根康弘)
    ・中国におけるリーダーの条件」「非常に強い意志」「慎重さ」「程度というものを見極める力」(王蒙)
    ・大きな人から、その長所や強みをどんどん取り込み、変わることに躊躇しなかった。人事が公正(伊達政宗)
    ・コミュニケーションを図ることで、今の企業でいえば企業の理念といったものを徹底的に浸透させ、受け継がせることに意を砕いた(毛利元就)
    ・「よく準備をしろ」「挑め」「人に信頼される人間になれ」(キングスレイ・ウォード)
    ・企業家に必要なこと:「想像力」「人間性の偉大な観察者」「アイディアを手早く商品化する能力」「自分の信念を守る強い勇気」「情報の重要性」「危険を避けない」「動きが早過ぎてはならない」
    ・少しだけ無理をして生きることで、やがて大きな実りをもたらす(少し高い目標設定が自分を成長させる)。
    ・自ら計らわず(広田弘毅)
    ・「蟻になれるか」「トンボになれるか」「しかもなお、君は人間でありうるか」
    ・信念は兎の毛ほども動いてはならない。
    ・「セルフ(self)」「インティマーシー(intimacy)」「アチーブメント(achievement)」の3つの柱が人間には必要。

  • 城山三郎が、小説を書く過程において調べた人物や興味をおぼえて実際にあった人たちについて話をしながら人間の魅力について考える書籍。
    題名の元ネタは著者が文文學会新人賞を受賞したときに先輩作家の伊藤整が伝えた忠告。アイデアやインスピレーションはぼんやり待っていたら生まれてくるものではなく、自分で作り出すもの。自分で生み出すように絶えず努力をしなければならない。自然な状態で待つのではなくて負荷をかける。自分を壊すほどの激しい無理をするのではなく、少しだけ無理をして生きることでやがて大きな実りをもたらしてくれる。
    自分はどう生きるのかを問いかけてくれる良書。

  • 昭和の偉人の紹介だが、非常に読みやすくわかりやすい。
    ほかの作品も読みたくなった。

  • 外の世界と、家族と、自分の時間のバランス。

  • 近代の著名人をモデルに、「魅力とは何か」や「強さとは何か」など、人の本質について語られている。薄い本だが、内容が濃く歴史に関する教養も身につくのでとてもオススメ。

  • 城山三郎の小説の総復習という意味で、良い。

  • 先達の人間の生き方から今の時代を人間として誇り高く生きてみようという本。筆者が今まで小説の題材としてあげた人物を中心としてあげているのでさすがに深いところまで描けているなと感じた。
    序盤の初心が魅力をつくるというのはとても参考になる。
    しかし中盤からは単純に登場人物の生き方にとても魅力を感じた。
    特に広田弘毅に関しては今まで名前も聞いたこともない人だったがもっとこの人のことをよく知ってみたいと思った。

  • 「人は、その性格にあった事件にしか出会わない」 運は自ら引き寄せる、というようなことか。面白い考え方で心に沁みた。謙虚に学ぶ姿勢を持っていたい。 「少しだけ、無理をして生きる」 チャレンジをする。少しだけ、無理をする。無理をし過ぎても良くない。 「自ら計らわず」 使命感を持って世間のために働く。 「人間を支える三本の柱」 自分を見つめる時間を持つ。

  • 渋沢栄一、広田弘毅らを題材にしたエッセー集。いずれも著者が小説に描いた人物であり、小説執筆時の熱の残りを発散しているような文章に、思い入れの深さを感じる。

  • 家にあった本。何気なく手に取ってみた。思い起こせばあまり城山三郎の本を読んだことがない。「硫黄島からの手紙」だけだったみたい。「鼠」とか「落日燃ゆ」とか読んでみたいと思って古本でゲットして家に置いてあったけど結局読まずじまいだったなぁ。

    人と人との付き合いの中で、その人と触れ合う場面ってのはその人の人生の米粒以下みたいなもので、その中でこの人はああだこの人はこうだとか評価したり判断したりして過ごしていく。でも、城山三郎は、こうかもしれない?ああかもしれない?と思いめぐらし好奇心と探求心から、調べ、聞きまわり、彼にしかわからない真実、真実に近いかもしれない”ある姿”を発見し、それを物語にしていく。そういった小説家なのだと思った。

    うーん、この人の本はもっと読まなくては。鼠と落日燃ゆは絶対読もうと思う。

  • 真のリーダーは、逆境に会いながらも、乗り越えている。腐らず自己研鑽を怠らなかった。耐える、耐えろ、一歩ずつ。

  • 一回の「大変」よりも継続的な「小変」。近頃仕事でもよく使う言葉だが、「無理」についても同。大きな無理を一回だけするのではなく、小さな無理、そのかわり常に自分をそういう状態に置く。それこそ人生の本懐(←表現パクリました)。本書の中で紹介される偉人のような生き方は当然できない。でもそれに近づくことはできる。そのためには、ちょっとだけの無理。それにしても城山先生の人の良さを見抜く慧眼さには常に敬服する。三省堂プレイバックベストセラーズの肩書はダテではなかった。

  • 人はどう生きるべきか、ということを考えるヒントとなる本。この本の中で紹介されている魅力的な人物に共通していることは、常にアンテナを高く張り、熱心に勉強すること、人の話をよく聞き吸収すること、一人の時間も大切にすることであると感じた。これは、私も心がけて生きていきたいと思う。
    また、少しだけ無理をして生きることで成長することができるという考え方は、これから働いていくうえでの後押しとなってくれると思う。自分にはまだまだ覚悟が足りず、いつも逃げたい気持ちでいっぱいだけど、厳しい状況のときこそ、これが成長の糧となると信じて、腹を括って取り組んでいかないといけないと感じた。

  • 読了。
    少しだけ、無理をして生きる
    城山三郎

    今日6冊目、少しだけ無理して読書してるな、と思って手に取った。
    大学の本なのに、大事なところにたくさん線が引いてあって笑、超絶読みやすかった。
    わたしは、日常生活が無理な状態だけど、精神的に、もっと精進していきたいなと考え直させられた作品。啓発されました。
    内容は、男性にしか書けない感じ。
    男の子にオススメします。

    読書感想文960字

  • 歴史上著名な人物の生き方。
    自分の為だけでなく、国や人を思う気持ちが美しく、
    また潔く、真っすぐな真摯な態度に心を打たれます。
    勿論遠く及ばないけれども、志だけは真っ直ぐ持って生きて行きたい!

  • 人間いかに生きるべきかといったテーマに関して、明治〜昭和の時代に生きた人物を題材に描いた。これはまた読み返す本になる。折にふれて再読していきたい。

  • とても感銘を受けました。
    やはり私は昭和な人なのだと思います。
    この書に出会っていなかったら、広田弘毅は
    A級戦犯で死刑になった政治家でしかなかったと思います。
    人の数だけ、人生があるのだと感じました。

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少しだけ、無理をして生きる (新潮文庫)の作品紹介

大変な無理だと続かない。大事なのは、ほんの少しだけ、自分を無理な状態に置く。つまり挑戦をし続けることなのだ。城山が魅了され、小説の題材とした『落日燃ゆ』の広田弘毅、『男子の本懐』の浜口雄幸、『雄気堂々』の渋沢栄一。彼らは皆、自らの利を計らうためではなく国家のために闘った。真の人間の魅力とは何か。城山三郎が語り尽くす。解説・佐々木常夫。

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