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この作品に関連する談話室の質問
この作品からのみんなの引用
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去定の生きかたも同様だ、見た眼に効果のあらわれることより、徒労とみられることを重ねてゆくところに、人間の希望が実るのではないか。おれは徒労とみえるところに自分を賭ける、と去定は云った。
―温床でならどんな芽も育つ、氷の中ででも、芽を育てる情熱があってこそ、しんじつ生きがいがあるのではないか。
― 364ページ -
―罪を知らぬ者だけが人を裁く。
登は心の中でそう云う声を聞いた。
―罪を知った者は決して人を裁かない。
― 346ページ -
この世から背徳や罪悪を無くすることはできないかもしれない。しかし、それらの大部分が貧困と無知からきているとすれば、少なくとも貧困と無知を克服するような努力がはらわれなければならない筈だ。
― 216ページ
みんなの感想・レビュー・書評
「赤ひげ」新出去定の無骨だが慈愛に満ちた人情医者物語、と同時に、青臭さが濃く残る医者の卵・保本登の成長物語でもある良作。連作短編形式の作品それぞれは胸がスッとする話もあれば、人間のゾッとする底暗さを見せつけられる話もありますが、これら清濁併せ持っているからこそラストで登が去定に向けて発した言葉に心を揺さぶられます。12年5/7読了。
赤ひげかっこよすぎます。“徒労に賭ける”こんな情熱を、果たして持っているか?考えさせられました。
赤ひげの、「どんなに罪深い人間も、人間が悪いのではない。罪を犯す環境や貧しさが悪いのだ」と自分に言い聞かせる姿が人間くさくていい。けっして悟った人間ではなく、悩みながら理想を追い求めて全力で闘う赤ひげに心を打たれる。
どちらかと言えば、短編は苦手なんだけど、
これは登場人物が最初から最後まで一貫してたから読みやすかった。
っていうか、これは短編とは言わないのか!?
昔から、いや昔だからこそ(?)世の中色々大変な人達が一杯いるんだなぁ~。
少々のことで文句を言ってはいけないね。(^^;)
以前から読みたいと思っていた本。医者なので医療に関する本は手に取ってしまうのですが、この本は秀逸。医者とはどうあるべきか、人間として、そして医療従事者として。それを強く訴えてくる本です。医療ヒューマニズムの古典的名著です。
山本周五郎びいきの親父の本。初めて読んだけど面白かった。医療モノと思いきや人間ドラマがつまってます。キャラクターが魅力があって心理描写が細かい。先の展開がどうなるかわからなくて面白く読めます。あとひとつひとつの話が独立してるので読みやすいです。また実家から勝手に借りてこようw
全1巻。
時代小説。
若者らしい野心を持った
自意識過剰な主人公が、
「赤ひげ」先生や貧乏な患者との交流を通して
成長していく物語。
藤沢周平の「獄医立花登手控え」シリーズは、
この主人公を意識して描かれたらしい。
納得。
成長の過程がややあっけなく、急で、
少しうそんって思った。
山本先生らしく、
特に盛り上がりが凄い訳じゃなく、
たんたんと続いていく感じ。
名著とされているけど、
個人的には普通だった。
もちょい年取ってから読んだらまた違うかも。
名言
①人生は教訓に満ちている。しかし万人にあてはまる教訓はひとつもない。
人は悪くない。環境が人をかえるのだという信念のもと善意で治療にあたるあかひげ。短編各々がさまざまな人生模様を一つのテーマに沿って物語が静かに進んでいく。幸せとは。改めて考えさせられる!
出会いは高校時代、何度読んでも泣いてしまう。大好きな一冊。
ほんと、すばらしい作品だなぁ。好き嫌いあるだろうけど、わたしにとってはベストオブ一冊のひとつ。
「駆け込み訴え」「鶯ばか」のおはなしが特に好きです。
読んだかも覚えていない本。ただ、山本周五郎さんの「さぶ」を読んで、他の本も…と手に取った昔の本が捨てられずにあったのが出てきたって感じ。
「人生には無数の教訓が満ちあふれている。しかし、どの一つをとってみても、万人にあてはまるものはない。それを教訓とするかどうかは、君自身の選択にかかわる」
面白かった。主人公の青年の成長が無理なく描かれている。主人公と結婚する娘さんの描写も好ましかった。もうちょっと長いお話だったらもっと良かった。この話をもっと長く読んでいたかった。
いやあ。流石に名作ですね。
罪を犯したことの無い人間が人を裁く、と言う一文はひどく重たいです。人を恨まず、無知と貧困を憎む。なかなかどうして出来ることではありませんが…。とても重たい話だと思いました。
同著者の「ねぼけ署長」とともに、学生の頃から愛読した。これまで何回読んだか分からない。
不本意ながら小石川療養所に勤めることになった長崎帰りの若い新米医者が「赤ひげ」先生こと、新出去定(にいできょじょう)の医師としての態度に触れ、やがて療養所に尽くそうとなるまでを描く。
抑えた筆致ながら、新出去定の口を借りてのヒューマニズム、おそらく著者の信条なのでもあろう、弱者や悪者、貧しい者は其れ自身の罪ではない、社会全体の罪であるといった主張が語られ、読む度に静かな感動を得る。なお、同様の考えは、上記の「ねぼけ署長」でも、様々な事件の解決とともに語られている。
また、本書を原作とした黒澤映画「赤ひげ」も必見であると思う。

短編集というか、連作ですね。
山本周五郎作品はずっと読もうと思っていたのですが、なぜか読んでおらずようやく読破しました。
最近ありがちなほのぼの人情系ではなく、人間の二面性をしっかり描いた骨太な作...





