おごそかな渇き (新潮文庫)

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著者 : 山本周五郎
  • 新潮社 (1971年1月27日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (491ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101134154

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おごそかな渇き (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 好きすぎて、なんと書いていいものか。
    好きを羅列…「蕭々十三年」「紅梅月毛」「野分」「鶴は帰りぬ」

  • 山本周五郎先生の作品。
    私は多分、この先生の作品を読むのは初めて……にして、絶筆となった話が載っている短編集に当たるようなものを読むことになってしまうとは……。

    物語の舞台はほとんどが、江戸時代前後。
    様々な人情味溢れる物語がいっぱい綴られています。
    この人は、義理人情を大切にしてるんだなあ……と思う感じの話。
    なんとなく、勝手なイメージなんですが、骨太のしっかりした男の人が書く話を書いている話だなあ……と思いました。

    だいたいそのイメージで読んで間違いないと思います。

    最後の表題作でもある「おごそかな渇き」はそれなりにキリのいいところで終わっているので、あまり違和感はありませんでしたけど、言われてみれば途中な気がします……。
    確かに、ちょっと不思議な話なので、最後まで読んでみたかったとも思いますけど、最後がどこに行き着くつもりだったのかは、ちょっと謎な話でしたよね。

  • 表題作の「おごそかな渇き」は山本周五郎の絶筆で,朝日新聞に連載中に亡くなってしまった.宗教を取り扱っているのだが,途中で終わってしまっていて続きが読めないのがとても残念だ.
    他の作品は,生きる気力を無くした武士の前に住み込みの田舎娘が現れる「あだこ」,家康主催の馬くらべにあばら馬で出場する「紅馬月毛」がよかったかな.

  • 嗚呼、山本周五郎。あなたの様々な魅力が散りばめられた短編集、また時折、棚から取り出して読みなおそうと思う。珠玉の作品たちだ。

  • 「将監さまの細みち」
    「かあちゃん」
    など下町ものが良い感じ。

    「あだこ」も「雨あがる」も良かったし、
    武家物も読み味強いのが多くて良かった。

    全体的に佳作が多くて良いんですが、
    絶筆作品「おごそかな渇き」の印象が強い。重い。
    この先どうやって展開するつもりだったのか分かりませんが、
    良い作品になってただろうなぁ。

  • 読む本が一時なくなることがあって、困った時は山本周五郎頼みで片端から読む。なにしろ全集の冊数が多い。たいていの図書館にある。

  • 表題作「おごそかな渇き」の続きが読みたい。
    が、絶筆となってしまったので、
    続きは読めない。
    というモヤモヤを抱えてしまいました。
    でも、一語一語がずっしりと心に響きます。

  • 「野分」が好きです。
    切ない恋の話ですが、ただそれだけではなくて、『人として美しく生きること』を教えてくれる話です。
    はっとすると同時に涙がこぼれました。

  • 初めはサクサク読んでいたのだが、挫折してしまった…

    もうすこし
    歳を経たら
    再挑戦しよう

    と思います

  • ★3.5。心が洗われるといった陳腐な表現では失礼な本。でも藤沢周平の方が好きかな。何でだろう。

  • 10篇からなる短篇集。「貧困や病苦、失意や絶望の中にこそ人間の人間らしさや人間同士の共感を見ることができる」という作者の言葉通り、不幸の中でもなお懸命に慈悲深く生きる人々を描く。
    この中からあえて一つおすすめを選ぶとすれば「紅梅月毛」だ。秀忠が二代将軍となる祝宴での馬競べ。そこに本多家の家臣の代表として出ることになった深谷半之丞は、差し出された牡丹という名馬で出場する準備にかかる。しかし、当日の半之丞は思わぬ行動をとった。その訳とは…。かなり涙を誘うラストが印象深い。
    なお、表題作の「おごそかな渇き」は作者の絶筆となった作品。

  • 父親も昔、絶賛していた山本周五郎。初めて読みましたが、
    うーん、いい。
    しみじみとした味わい、読後感も心地よいです。
    短編集ですが、収録作のひとつである「雨あがる」は映画も
    観ました。寺尾聰と宮崎美子、納得のキャスティングでした。

  • 「日日平安」、「さぶ」、「赤ひげ診療譚」、「樅ノ木は残った」と読み進めた、山本周五郎作品の固め読み。まだまだ作品はたくさんあるのだけれど、ひとまず、この「おごそかな渇き」でいったん区切りをつける。どの作品も巧みな構成と人物描写、人の繋がりや心の機微をとらえ、魅力的な作品ばかりだった。これまでに読んだどの小説群よりも魅力的な作品たちだったと思う「古典」。他の作品とは明らかに視点の異なる絶筆となった「おごそかな渇き」。これの完成した作品を読んでみたかった。山本周五郎固め読みの閉めとして、周五郎の言葉集「泣き言はいわない」。これを読んで終了としよう。

  • 相変わらずの庶民の生活を描く山本周五郎。短編集であるが、各お話は最初の数ページはほぼ頭に入ってこない。これは文体が少し古いのと、登場人物が分かりにくいのともろもろの理由があるが。しかし、中盤から終盤にかけてどんどん話が盛り上がってくると内容が俄然頭に入ってきて最後は感動してしまう、というのが自分の周五郎さんの読み方である。基本的に長屋人情物を描く周五郎さんの短編はさほど代わり映えがしないが、この書はバラエティに富んでいた。ちょっと、ホラーっぽいのもあったし。最後の未完成で絶筆した表題の「おごそかな渇き」は長年対峙してきた宗教を扱ったものであるとのこと。さながら現代の聖書を志した著作であったがかなり早い段階で絶筆してしまったのは惜しいところ。

  • 未完に終わっている作品からは、何か新しいものがうまれそうな匂いとそれが失敗に終わるかもしれない微かな気配を感じる。だが、できれば読んでみたかった。山本周五郎が挑戦した新たな試みを。

  • 10/10/12。10代・20代以来かな。一番最初に住んでいたところを引き上げるときに、あまりの本の多さに捨てたんだろな、きっと。
    表題作は、宗教論?。

  • おごそかな渇きが未完であったことが悔やまれます、続き気になる‥‥
    他の短編も軒並み温かな話で周五郎の描く人間の善良さにいっそ癒されました。

  • 6年ぐらい前に友人から薦められた。今年の始め、本屋でふとそのことを思い出して探してみたらあったので買ってきた。
    表題作の「おごそかな渇き」を一番最初に読んだ。書きかけで絶筆となった作品。テーマが深くそれだけに残念だった。
    西洋文学に深くはまり込んでいた自分にとって、日本が舞台の小説は、特に古びた日本の背景は、何となく受け付けなくて、「おごそかな〜」以外はずっと手をつけずに机の上に置きっぱなしにしていた。ある折に、ふと読み始めた所ぐいぐいとひきつけられて、忙しい仕事のあいまに少しずつ読み進めながら気付いたら読み終わってしまった。ものすごく良かった!

    近代化が進むそれ以前の日本。人の心、言葉が今よりもずっと重みがあった時代。言葉にしてしまうと心が決まり、環境がそのように動き出す。自分のする事に責任を強く意識していた時代。今よりもずっとずっと人の心が単純で深い時代があった。そんな時代に生きたことがない自分だが、この小説に懐かしさを感じるのは、今も昔も変わらずに人の心にある純粋な思いが現れているからだろう。
     「かあちゃん」「鶴は帰らぬ」「あだこ」がよかった。「紅梅月毛」「しょうしょう十三年」も良かった。他の作品も良かった。山本周五郎、大好きになった。


    08/7/29

  • 周五郎のこの時期の小説が
    彼の作品の中でも最も面白い。

  • 周五郎絶筆の「おごそかな渇き」を初めとして雨上がるやかあちゃんはもちろん,これまた名作がずらり。特におごそかな〜は本当に周五郎の人生観が凝縮されるに違いない,という作品に仕上がっただろうと思われる。残念。

  • 良いものは色あせない。この人の作品は、ずっといつまでも触れていたいです。たまに読み返すと、大切な言葉が沢山散りばめられています。

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