- Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101134246
感想・レビュー・書評
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初期作品から、周五郎の最後の完成作品である「桝落し」まで満遍なく収集された短編集です。全体の出来は中の上くらいでしょうか。
こうして初期から後期までの作品を並べられると、山本周五郎が成長しつづけた昨夏であると良く判ります。一つの作品を読むと、それが何時頃書かれたものなのか、想像がつくようになります。初期の作品群には、やや修身的な色合い、説教臭さのある作品が集められています。これらの作品は直線的で、底が浅い感じがします(後期に比べてですけど)。それに比べ後半の作品は、流石に重厚感があります。ただ暗い色調なのが残念なのですが。
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『あすなろう、だなんてね』
僕は好きだった。意地悪じゃない時代小説は大好きだ。如法闇夜のとこの世は。 -
再読
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04.10.22
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文学然とした時代小説。時代小説といっても事実に忠実な司馬遼太郎のような作風ではなく、ある時代設定における架空人物のストーリーという点で、どちらかというと藤沢周平のそれに近い。人生訓になるような作品が多く、登場人物の名言名台詞が心に残ります。
著者の作品は黒澤明の映画に使われることが多く、映画好きの方にはとっかかりやすいのかも。 -
「水の下の石」と「おかよ」に泣きました他の話ももちろん素敵で、やっぱり山本さんは良いと思いました。
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少々怪しい居酒屋「深川安楽亭」。確かにそこは不穏ではあるが,人情は確か。そこが周五郎。安楽亭やら内蔵介やら石を抱いて堀に入った話やら少々戦いの場面が多い。