月の松山 (新潮文庫)

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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101134420

感想・レビュー・書評

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  • 王道の恋愛ものというか女の貞操主義ばかり目についてちょっと胸が焼ける。けれど表題作の月の松山は男のいかに生きるべきかがテーマでよかった。泰二郎×孝也とか思ってすみません。失恋第六番はハードボイルドでまじかっこいい。周五郎がこんな文書くとは思わなかった。良い意味で意外。これだけはもろ手をあげてお勧めします。是非連載して欲しかったです。二郎×男とか、思いまくってすみません。

  • 「初蕾」

  • あんまりピンと来なかったです、正直申し上げまして。
    一番気になったのは「荒法師」。意識高く時代を生き抜くってことはこれだけの作家をもってしても至難だと痛切に感じます。解説でそうではないと主張していた旨の記載がありますが、無理筋ですもん、素直に考えると。それだけに凡民は慎重に過ぎることはなんだろうと思います。

  • 疲れたときは山周。「人間を信じよう」って気になるよ。初期の作品で、類型的な感じはあるけどやっぱり泣ける。

  • 他人のために尽くす、他人のために生きる、それが人生の意義なのか。「初蕾」「月の松山」がよい。13.4.27

  • 私の現代小説の端緒となった作品。
    この時から男の生き描いた作品が好きだったのです。私の読書の原点とも言うべき作品。

  • 人生初の山本周五郎。お目当ての「初蕾」は期待通りの素晴らしさ、他にも思いがけず好みの短編が多く、嬉しくなってしまいました。

  • 「初蕾」が一番好きです。
    時代ものの小説って全然読んだことがなかったけれど胸を打たれる部分がすごく沢山あって、私もこんな心を忘れずにいたい、こんなふうに、強く、潔く、懸命に生きたい、と思います。

  • "松林蝙也"、"壱両千両"、"月の松山"、"おたは嫌いだ"がお気に入り。"失恋第六番"はちょっと探偵物?で良い。

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著者プロフィール

山本周五郎(やまもと しゅうごろう)=1903年山梨県生まれ。1967年没。本名、清水三十六(しみず さとむ)。小学校卒業後、質店の山本周五郎商店に徒弟として住み込む(筆名はこれに由来)。雑誌記者などを経て、1926年「須磨寺付近」で文壇に登場。庶民の立場から武士の苦衷や市井人の哀感を描いた時代小説、歴史小説などを発表。1943年、『日本婦道記』が上半期の直木賞に推されたが受賞を固辞。『樅ノ木は残った』『赤ひげ診療譚』『青べか物語』など、とくに晩年多くの傑作を発表し、高く評価された。 

解説:新船海三郎(しんふね かいさぶろう)=1947年生まれ。日本民主主義文学会会員、日本文芸家協会会員。著書に『歴史の道程と文学』『史観と文学のあいだ』『作家への飛躍』『藤澤周平 志たかく情あつく』『不同調の音色 安岡章太郎私論』『戦争は殺すことから始まった 日本文学と加害の諸相』『日々是好読』、インタビュー集『わが文学の原風景』など。

「2023年 『山本周五郎 ユーモア小説集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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