菊月夜 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 134
感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101134468

作品紹介・あらすじ

四年間の江戸詰めの間に許婚・小房の父が狂死し家族は追放されるという運命に遭った信三郎が、事件の決裁に疑問をいだいて真相をさぐり、小房と劇的に再会するまでを描いた『菊月夜』。周五郎が年少の読者に向けて、母の愛とは何かを感動的に語りかけた『花宵』『おもかげ』。ほかに『柿』『一領一筋』『蜆谷』や、名作『青べか物語』の原型となった『留さんとその女』『蛮人』など全10編。

感想・レビュー・書評

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  • 流石の山本周五郎。期待通りの背筋が伸びる小説に加え、現代風エッセイのような短編、ちょっと笑えない皮肉に満ちたものなど、意外性というかバラエティに富んだ作品を楽しめる。幅の広さに驚くが、やっぱり時代物がいいなあ。

  • 残り数冊の周五郎さんの欠落本を埋めるべく、思い出したようにamazonで買ってます。
    戦前の作品を中心に集められた短編集です。山本さんは年を取るにつれじわじわ完成度が高くなって行った作家さん。こうした初期の作品はやはり晩年に比べ稚拙な感じは否めません。
    話の多くは戦前の修身の世界。「忠」とか「滅私奉公」とか、そういった匂いがプンプンします。まあ、少年少女向けの作品を中心に書いていた頃ですから。
    批判的な事ばかり書きましたが、晩年の素晴らしさを知っていて、それと比較してしまうせいという事でお許しを。

  • 再読了。

  • ちょっと説教くさい感じ。
    山本一力さんがこの人の作風に似てる。というので何冊か読んでみたが、
    しばらくはもういいかなぁ~。

    やっぱりちょっと古臭い感じがする。

  • 1984.5.14

  • 「花宵」「おもかげ」は良かった。「一領一筋」も良かったかな。
    山本周五郎の作品いろいろ読んでみてる(とはいえまだ3冊目だが)けど、やっぱり一番初めに読んだ『日日平安』が一番だなぁ…。

  • 子どもへの道徳的なお話数篇含め、10篇納める。すがすがしい結末が多いが、特に「一領一筋」が良かった。10.10.21

  • ちょっといつもの山本 周五郎と違う雰囲気の話もあったが、全体的にはサラリと読める。

  • 「一領一筋」が好き

  • 山本周五郎の作品は、映画などになっていることもあり、
    興味はあったのだが、実際に読んだのは初めて。
    良い話が多いが、少し単調のような気がする。
    もう少し年をとってから読む本かなと思った。

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著者プロフィール

山本周五郎(やまもと しゅうごろう)=1903年山梨県生まれ。1967年没。本名、清水三十六(しみず さとむ)。小学校卒業後、質店の山本周五郎商店に徒弟として住み込む(筆名はこれに由来)。雑誌記者などを経て、1926年「須磨寺付近」で文壇に登場。庶民の立場から武士の苦衷や市井人の哀感を描いた時代小説、歴史小説などを発表。1943年、『日本婦道記』が上半期の直木賞に推されたが受賞を固辞。『樅ノ木は残った』『赤ひげ診療譚』『青べか物語』など、とくに晩年多くの傑作を発表し、高く評価された。 

解説:新船海三郎(しんふね かいさぶろう)=1947年生まれ。日本民主主義文学会会員、日本文芸家協会会員。著書に『歴史の道程と文学』『史観と文学のあいだ』『作家への飛躍』『藤澤周平 志たかく情あつく』『不同調の音色 安岡章太郎私論』『戦争は殺すことから始まった 日本文学と加害の諸相』『日々是好読』、インタビュー集『わが文学の原風景』など。

「2023年 『山本周五郎 ユーモア小説集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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