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- Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101134536
感想・レビュー・書評
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「日本婦道記その2」といった感じ。
女性が主人公の小説はあまり好きではないが、存外に面白かった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
初期代表作の「日本婦道記」の属する作品を集めた一冊。
300ページ弱で17編と、短いのがたくさん入ってます。
このシリーズが多く書かれたのは、太平洋戦争中なんですよね。
武士道や婦道としてのあるべき姿に殉じるというのは捉えようによっては滅私奉公的な捉え方もできなくはないと思うけど、周五郎作品の人間像は「内省」とか「克己」だとかだと思う。
どうしようもない社会の何がしか、というのはいつの時代だってあるものだと思いますが、そうしたものにどうやって打ち克って生きていくのか。
周五郎から日本人へのメッセージがつまったシリーズ。
どれも面白いけど、戦国の城ものは特にいい。置かれてる状況や求められる判断がいちいち究極的なので、いろいろ想像しながら読むと相当に楽しい。 -
本当に大切なものは、自我でもスキルでも財産でもない。自己を確立して居る人は、そういうものを捨ててしまえる。自我意識なんて、ないほうがいいのかもしれない。