- Amazon.co.jp ・本 (606ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101135168
感想・レビュー・書評
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読み終わった、と言うか、途中まで読んで、まどろっこしくなって一飛びに最後数ページまで飛ぶという荒技をしてしまった作品。
もともと不幸な姉弟が最後まで救われない、と言うかむしろあの方法でしか救われないのが辛い。
最後の日なんて最早悲壮感が無くて、肩の荷が下りた後の爽快感さえ感じる。
でも哀しい。こんな決断をしてしまうこの姉弟が、ただただ哀しい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
図書館で適当に。
登場する人が生気が無くて生命力の薄そうな人が多いなあなどと思いながら読みました。感情移入していないので事件が起こってもそうなんだ~と淡々と読み進めることが出来ました。ある意味先の読める展開とそうはならないんだ、と言うような展開と言うか。それでも最後までよまさせられてしまうのだから凄いものです。
個人的には「あの男」が登場シーンから嫌いだったので弟君の「姉ちゃんがあんなヤツに」と言う気分はよっくわかりました(笑)トリコちゃんも結構迂闊だし叔父さんは論外だし。それにしても叔父さんとお姉ちゃんがあやしい関係じゃなくってヨカッタ。
儚げな姉弟が身を寄せ合って生きていくにはもう少し逞しくなければ難しいんだろうなあ。でもあんな武器を作った時点である意味弟君は破滅だった気がします。その辺りまで含めて終わりしか見えていなかった二人の物語を綺麗にまとめたのかなと思いました。晒し餡のような読後感のお話でした。 -
2011.04.26. 印象的なタイトル。激しい姉弟です。ついつい読ませる力あり。三浦さんといえば「ユタ」のイメージが強いけど、雰囲気が違います。解説は、石井好子さん。