一日江戸人 (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101149172

感想・レビュー・書評

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  • これを読めば、あなたも江戸人になれる。江戸の人々の生態を図解も駆使しておもしろおかしく書いている。これまでよく分からなかった江戸の人の生活がこれを読めば手に取るように分かる。しかし、生粋の江戸っ子は1,2パーセントだったというのは驚く。今の東京と変わらない。地方からの流入者が圧倒的だったとは。

  • 将軍まで含む江戸の人々の暮らしぶりを通して、彼らの美意識や価値観を活写する。意図的に当時の負の側面を排除しているが、失われた(失われつつある)文化や気風、風俗にユートピアを見るのが趣旨、と割り切って楽しむ本。親しみやすい豊富なイラストはイメージも湧きやすく、他著者には真似できない価値を本書に与えている。彼らには大都市ならではの恩恵や制約があり、それが江戸人の在り方に結びついているが、だけに江戸以外の都市の特色なども気に掛かったりもした。

  • 「江戸時代は、月に1週間も働けば十分に暮らしていけた」とビル・トッテンさんの本の中で紹介されていて、「本当にそうなの?」と読んでみた1冊。現代に、そういう働き方で暮らすことが可能だろうかと思いながら読んでみました。今の時代との共通点もありながら、江戸時代特有の牧歌的な部分もあり、どちらがいいかとは言えないけどどちらの時代でも楽しく暮らせる人たちは似てるとこがあるかもしれないすね。個人的に、現代の「趣味」と言われるもので江戸なら「道楽」と呼ばれていたものは結構あるなと思いました。僕の好きなことも「道楽」ばっかりだなと。それでいいけども。

  • 江戸というより、江戸の時代を愛したという著者の方に興味があって手に取ってみた

    新聞連載だったのかな…過去を感じさせる文章がちょっと悲しい(二十年前の本だもんね)作者が故人であることもそう

    あとがきとか、まとめがあったらよかったのに
    今ごろ読んだ自分は、ほうっておかれた気分でさびしい
    それでも、イラストでまとめられた内容はとても楽しかった
    北斎関連で、「百日紅」も読んでみようかな

  • 江戸が生き生きと伝わってくる。が、いかんせん文庫本であるためにイラストが細か過ぎる。イラストに添えられたクセのある手書き文字は、ちとキツイが、それらを差し引いても、やはり面白い。

  • 文字だけだと想像しづらい江戸時代をたくさんのイラストとともに紹介している一冊。分かりやすい、そして読みやすい。
    庶民の私生活から殿様やなにかと舞台にあがる多くの役職ごとの一日なんかを紹介している。俗っぽいことからしきたりまで紹介の幅が広い。

  • これはいい本だなぁ

    夏休みの連休になんとなく買ってなんとなく読んだが
    とても読み手の私に合っていた。
    江戸の暮らしのうんちくとしての読み物でもあるが、一冊通して江戸人のカラッとした、涼しくも熱いおおらかな生き方がじんわり伝わってきた。

    「もし私が江戸に生まれていたら」とついつい妄想してしまうね

  • 江戸人みたいな生活したい

  • 1.将軍はハード 六時おき 大奥にはいる男がきえる 
    2.御代のトイレは深くほり、まずいものは全部入れた 
    3.生類あわれみのれいで犬を可愛いと感じるように。野良犬を閉じ込めたから 
    4.猥談による初笑いは強運を呼ぶ。 
    5.しゃれこもうてぇ趣向でございやす。おん願いあげたてまつり候う  破顔一笑

  • 2005年亡くなった杉浦日向子さんを初めて知ったのは、葛飾北斎の漫画の著者でした。その後小説やテレビで時代公証人として活躍する場面をよく見ましたが、亡くなってしまったことは非常に残念で、この本では、江戸時代庶民から大名までの、生活情報本と言っていいでしょう。

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著者プロフィール

杉浦 日向子(すぎうら・ひなこ):1958年、東京生まれ。1980年、「通言室之梅」(「ガロ」)で漫画家としてデビュー。1984年、『合葬』で日本漫画家協会賞優秀賞受賞。1988年、『風流江戸雀』で文藝春秋漫画賞受賞。1993年に漫画家を引退し、江戸風俗研究家、文筆家として活動した。NHK「コメディーお江戸でござる」では解説を担当。主な漫画作品に『百日紅』(上・下)『ゑひもせす』『二つ枕』『YASUJI東京』『百物語』、エッセイ集に『江戸へようこそ』『大江戸観光』『うつくしく、やさしく、おろかなり』『一日江戸人』『杉浦日向子の食・道・楽』『吞々草子』等がある。2005年、没。

「2023年 『風流江戸雀/呑々まんが』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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