国盗り物語〈2〉斎藤道三〈後編〉 (新潮文庫)

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著者 : 司馬遼太郎
  • 新潮社 (1971年12月2日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (517ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101152059

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国盗り物語〈2〉斎藤道三〈後編〉 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 斎藤道三〈後編〉
    「蝮の道三」の人生後半は、
    愛や情を翻弄したしっぺ返しがあったような気がする。
    そして、女としてはお万阿さんに同情せざるを得ない。
    (※お万阿さんは架空人物としり、ちょっとホッ)
    いよいよ信長さんに遺志が引き継がれる。

  • いよいよ庄九郎(斎藤道三)は美濃一国略奪する。庄九郎の夢は征夷大将軍になることであり、未だ完成形ではない。しかし、サクセスストーリーを着々と歩んできた庄九郎も、それは将軍就任は叶わぬ夢であり、美濃一国が限界だと気付く。以降は次編の主人公:織田信長と明智光秀に引き継がれることになる。本作品ではこの二人が庄九郎の政策を引き継ぐ相弟子であると定義する。信長は娘帰蝶の婿、光秀は妻小見の方の甥という親族同士というのも面白い。そしてその二人が本能寺の変で向かい合うというのも運命的である。
    斎藤道三編は本巻で終了なのだが、嫡男の義龍と争って長良川で討ち死にするところまでは描かれておらず、美濃一国を平定した後、将軍になる夢を諦めたところで幕を閉じる。この点、単なる伝記ではない司馬作品らしさが出ている。「新史太閤記」において秀吉の晩年を描かなかったことと共通である。

    さて、今回も以下に、興味深かった記述を引用したい。

    ・「世に仕事ほどおもしろいものはない」と思っていた。それが庄九郎を疲れさせないのであろう。
    →仕事をそう思えるのは理想である。こうありたいものだ。

    ・「人の世にしくじりというものはないぞよ。すべて因果にすぎぬ。なるほどわしの場合、昨日の悪因が今日の悪果になったが、それを悪因悪果とみるのは愚人のことよ。絶対悪というものは、わしが妙覚寺で学んだ唯識論、華厳論という学問にはない。悪といい善というも、モノの片面ずつに過ぎぬ。善の中に悪あり、悪の中に善あり、悪因悪果をひるがえして善因善果にする者こそ、真に勇気、智力ある英雄というわい」
    →私の好きな概念である。人生、このように前向きに生きていきたいものだ。

    ・「斎藤」という苗字は、平安初期に鎮守府将軍になった藤原利仁の子、叙用が祖である。藤原叙用が伊勢の斎宮の世話をする役所の長官になった。延臣の中で藤原氏が多く紛らわしいため、京都の屋敷の所在地の町名で呼んだり(近衛、一条、三条など)、地方に住んだ者は例えば加賀なら加藤と呼んだりした。斎藤は叙用が斎宮の長官になったため斎藤と略して呼ばれた。
    →日本史トリビア。これから言えば、「藤」が付く姓は藤原氏の末裔である可能性があるということだ。佐藤さんや伊藤さんもこの類いだろう。もちろん、斎藤道三のように、勝手に斎藤姓を名乗ったということもあるから、あくまで可能性に留まるのだが。姓の由来というものは実に面白い。

    さて、次は織田信長編!

  • 司馬遼太郎と巡り合った最初の本。
    戦国時代前半。美濃。斎藤道三

  • 面白いの一言。 斎藤道三、あまり知らなかったけど。魔法使い。愛情深い。強い。 でも人生は短い。 跡を継ぐ信長の物語が楽しみ。

  • 斎藤道三編を読み終えたら一区切りして、「関ヶ原」を読もうと思っていたけれど、面白くて区切れなかったので、現在進行形で織田信長編を読み進めています。

    第2巻は、斎藤道三がついに美濃を乗っ取り、繁栄させていく様や、隣国や国内反発勢力とのいざこざが描かれている。
    第1巻よりも俄然、戦国っぽさが出てきてアツかったです。
    特に信長のお父さん、織田信秀との戦いが面白い。
    基本的にこの作品、道三が無敵すぎて、他の敵さん方はクソ雑魚同然である。
    そこに信秀というライバルが現れて、あの道三が手を焼いている!?という感じが良かった。

    あとは、戦いを重ねて歳をとった道三が、「もう一生くれ。くれれば天下が取れる」などと、人生を悟った挙句、神仏に頼んでいるところが印象的だった。
    あれほど神仏をナメくさっていた彼も、命の数には抗えない。
    戦う男の姿がアツいだけではなく、一種の哀愁を感じさせてもくれます。

    斎藤道三編の第1巻、第2巻は、読んでいて活力がみなぎってくるような作品なので、生きる希望を失った時にでも読めば、元気が出るかも。

  • 道三が美濃を盗り、尾張織田との争いまでを描いている。中盤ややファンタジー的要素があり退屈する。しかし後半は戦国時代の権謀や戦の仕方などがダイナミックに描写されている。義理の息子織田信長に国盗りが如何につながるか次巻が待ち遠しい内容。

  • 気運を、気長に待つのが智者。気運をつかんで、ひと息に駈け上がる者を英雄。

  • 20161012
    庄九郎が美濃をを奪った。
    明智光秀や織田信長が弟子とのこと。
    その二人とどのような展開があるのか
    3巻4巻が楽しみだが、
    2巻の終盤は少し哀愁を感じる。。

    斉藤道三のイメージが
    少し変わった。

  • 斎藤道三〈後編〉読了。

    道三の“国盗り”がいよいよクライマックス。
    あの、織田信長の父・信秀が手も足も出ないとは、道三強いですなぁ。
    吉法師(信長)、桃丸(光秀)も登場し、ますます今後の展開が楽しみです。

  • 斉藤道三について
    稲葉山城行ってみたい。始めて銃を戦で使ったもの道三?
    お万阿さんが魅力的。

  • 「おれが悪党?」庄九郎は意外な顔をした。
    「そうみえるなら、不徳のいたりだ。人間、善人とか悪党とかいわれるような奴におれはなりたくない。善悪を超越したもう一段上の自然法爾のなかにおれの精神は住んでおるつもりだ」
    「自然法爾のなかに。ーー」
    赤兵衛も寺男だっただけに、そういう哲学用語はききかじっている。宇宙万物の動いている根本のすがた、といったような意味である。真理といってもいい。真理はつねに善悪を超越したものである。

  • 【読了メモ】(160101 6:58)司馬遼太郎『国盗り物語』第二巻 斎藤道三 後編/新潮文庫/1971 Nov 20th/八十九刷 2007 Jan 5th

  • 山崎屋庄九郎の時と斎藤道三の時で明白にキャラが違う感じが素晴らしくよい。お万阿に接している山崎屋庄九郎を見ると、あの織田信秀が恐れている斎藤道三と同一人物だとは到底思えない。お万阿や深芳野や小見の方など、道三の周りには色々な女がいるけど、やはりお万阿が一番いい女だし、理解者でもあるなと思うのは、お万阿に会ってる時が斎藤道三ではなく山崎屋庄九郎として会っているからか。
    斎藤道三は天下を取ろうとしたけど、美濃を制覇するのに結局20年という歳月を要し、齢も気づいたら50近くになっていた。当時下剋上の時代で結構簡単に一国を支配してるように見えたけど、下剋上をして権力がない者が上の者を破ってその土地を支配するっていうのはものすごく大変なんだなと道三を見てると思う。武力も知力も兼ね備えている道三ですら20年もかかったのだから。
    それにしても、この本読んでいたら歴史的に有名な織田信長が実施した政策って斎藤道三の頭の中の構想ですでにできあがってるの多いんだなって思った。楽市楽座に関してはすでに美濃で行っていたし、鉄砲もすでに使用していたし。ってか信長ってものすごい自由主義的な政策が多かったんだな。この頃って油屋の一連の事件を見てもそうだけど、寺とか座とかの既得権益半端ない。楽市楽座にせよ、関所の廃止にせよ、キリスト教の保護にせよ信長がそういったことを実行したくなるのもすごくわかるし、すごくいい考えだと思う。信長って戦の天才的な感じで武力メインだと思ってたけど、実際は経済政策的なところがすごいなって思う。まぁこの本で信長はまだ14歳とかだから全然何もしてないし、元の考えは斎藤道三なんだけども。って考えるとやっぱ斎藤道三すごい頭いいよな~。戦もめっちゃ強いし。信長の父親である織田信秀も相当戦強いのに、美濃の国は一度も負けなかったからな~。
    燃えよ剣の土方も峠の河井も結局薩長に負けてしまうんだけど、何か滅びの美みたいなのを感じてすごくよかった一方、斉藤道三の場合は、特に負けることもなく、強いて言えば老いには勝てないみたいな感じでおもしろいんだけど、何か一つ足りない感じがした。まぁまだ2巻だけど、3巻以降は織田信長の話になっていくのか、斉藤道三の話が引き続きあるのかが気になるところ。

  • 「国盗り物語」というタイトルから言えば、本来は道三までで終わるのがふさわしいのかもしれない。

    文字通り、外からやってきて見事に一国を盗んだ道三の、魔法のような手際の連続、ただ奪って満足せずに美濃を豊かに運営してゆく手腕。道三という人物にに惚れ惚れとする。
    まずは信長の父・信秀の視線を通して、子ども時代の信長に触れ、さらに道三の弟子としての光秀が登場することで、信長の時代への期待も高まるなめらかな構成だ。
    だがこれほどまでの人物なのに、身一つからスタートした道三には、望む場所まで上り詰める時間がなかった。そのどうしようもない事実が、無性に悔しく、寂しくもある。そんな2巻である。

  • 悪魔っぽくて、狡猾なのに、部下や女性たちからは好かれる齊藤道三。
    英雄ってこういう人がなれるのかなーと思う。

    戦国時代は、女の人にとって生き辛い世の中だと思った。

  • 【動山】
    小説です。
    つづきが楽しみです。

  • 蝮の道三こと、斎藤道三の美濃奪取編。

    ここまで綿密な計画を立て、
    さらに、戦闘にかけては天才的な才能を発揮する道三。

    惚れ惚れするよ。
    こんな上司ならついていくよ。
    上司とかに恵まれなかったからこそ余計に惚れ込んでしまった。
    もちろん小説なので、史実と違う部分が多いだろうし、
    それは承知の上でね。

  • 読了。レビューは最終巻で。

  • 17 司馬遼太郎の描く道三、面白い。続きが楽しみ。

  • ついに名前が斎藤道三になった(笑)本の中でも書かれてるけど何回名前変えてんねん!土岐頼芸さんも追い出され信長も登場しいよいよっていう感じの第二巻。てか織田信秀って斎藤道三にこてんぱんにやられてたんやなあ。

  • 斎藤道三が美濃の大名の中に入り込んでから美濃国を乗っとるのがこの第2巻。乗っ取ったあとも美濃を改革された強国に発展させ既存体制や隣国と戦争し、それらを打ち負かしていく。
    1巻は謀略の話が多いが、2巻は戦を含む剛拳で打ち負かす感じ。ただその戦もめちゃめちゃ上手い。
    既存体制と戦うというのはこういう悪魔的な英雄が必要なんだろうなと思わせる巻。
    前に劣らず面白い。

  • 蝮と言われた斎藤道三が権謀術数の限りを尽くし、美濃の国を手中に収めるまでを描く。
    織田信長は中世の古い権威やしきたりをぶちこわして新しい世を切り開いたが、その先駆けとなったのが舅の道三であったことがよく分かる。
    道三にはもう少し長生きして、天下をとってほしかった気もする。

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国盗り物語〈2〉斎藤道三〈後編〉 (新潮文庫)の作品紹介

気運が来るまで気長く待ちつつ準備する者が智者。気運が来るや、それをつかんでひと息に駆けあがる者が英雄。-それが庄九郎の信念であった。そして庄九郎こそ、智者であり英雄だった。内紛と侵略に明け暮れる美濃ノ国には英雄の出現は翹望する気運が満ちていた。"蝮"の異名にふさわしく、周到に執拗に自らの勢力を拡大し、ついに美濃の太守となった斎藤道三の生涯。

国盗り物語〈2〉斎藤道三〈後編〉 (新潮文庫)のKindle版

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