燃えよ剣〈上〉 (新潮文庫)

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著者 : 司馬遼太郎
  • 新潮社 (1972年5月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (576ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101152080

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燃えよ剣〈上〉 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 幕末の日本で、敵からも味方からも最も恐れられたのがこの男。

    新撰組副長として、必死に生きていく漢の中の漢。

    魅力的な作品で、土方歳三の虜になります。

  • 言わずと知れた名著ですが、この本は私にとって、読書という娯楽に初めて触れた本、そしてサルからヒトへ進化させたモノリス的存在でもあります。
    中学時代、読書感想文が大嫌いだった私に、ビブリオマニアの母が「何も言わず読め」と渡したことが出会いです。
    既に書いてあった読書感想文を破棄し、一晩で感想を書き上げる程熱中した思い出があります。

    物語は、新撰組副長 土方歳三を中心に、青年時代から最期の舞台である箱館戦争までを描いていますが、
    当時の私の琴線を掻き鳴らしたのは、「狂気すら孕んだ生き様の鮮烈さ」でした。
    この本に出会うまでの、惰性で生きていた私にとって、一つの信念の下に生き、かつ死ぬ、という物語は大きな衝撃を与えています。

    途中に出てくる局中法度書(新撰組隊員のルール、と捉えて頂ければOKです)には、第一条に「士道に背くまじきこと」とあります。
    士道の定義は幹部の私見で判断し、かつ背いたと判断されれば問答無用で切腹、という内容なのですが、
    普通に考えれば恣意的な解釈がまかり通る、とんでもない悪法であることは論を待ちません。
    ですが、作中にも、「土方の考える士は、徳川300年の泰平を過ぎた惰弱した士ではない。戦国時代のそれである」と身内が戦慄する場面があります。
    (尤も、作中の土方は士道不覚悟な結果も何度か招いているのですが)
    その時代に即した”普通の”在り方ではなく、理想を掲げそれに殉ずる。そんな生き方もあるのかと、その鮮烈さに心打たれました。
    それが端から見たら愚かと映ったとしても、それでも突き進む狂気すら潔いと思ったのです。

    人は何故生きるのか、死は何を意味するのか。

    フィクションに対し大げさな話でお恥ずかしい話ではありますが、人としての根源的疑問を最初に与えてくれた大事な一冊です。
    流石にこの問いに対しては、今も明確な解は出せていませんが、己の不始末は己で付けることだけは諒解するに至りました。

    本そのものへの感想めいたものを付け加えるならば、どうも土方を美しく書くあまり近藤勇はもより榎本武揚、大鳥圭介などの歴史上の重要人物を小物に書き過ぎているきらいは鼻につく方もいらっしゃるかもしれません。私はこの部分だけは苦手でです。
    あとは、この本を読むと地名の古い呼び方に強くなります 笑

  • 「燃えよ剣」は男の教科書である。
    主人公土方歳三と、生きる時代、生きる場所は違っても、男であるなら誰しも、彼のように生きたいと思うところはあるだろう。
    平々凡々と生きている自分であるが、この本を読んでいると不思議な事に、「あ、歳三のこういう部分、自分と似てる……」「自分も歳三と同じこと考えてた……」と思う部分がある。実際にはもちろん天と地ほどの差があるわけだが、読者にそう思わせるのが司馬遼太郎のすごい所だ。
    歳三は男子にとって人生の手本であり、あこがれであり続けるであろう。

  • 土方歳三めっちゃカッコいいという本!

  • 言わずと知れた名著。
    土方歳三と言う偉才を司馬遼太郎と言う作家の主観を以て化粧した物と考えれば良いかと。
    何処までが史実に基づくかなどの背景は置いとくとして、所謂「漢の生き様」を描いた作品として重要。

  • 土方歳三の物語だ。
    武州のガキたれで 薬屋 をしながら 夜ばいをする。
    粋なオトコであった。
    刀も 優れていた。竹刀で戦うより真剣で本領を発揮した。
    それでも 田舎侍である。
    土方歳三が、京に上り プレイヤーであり参謀としての力を発揮する。

    なぜ 土方歳三が 強い侍になったのか、
    その修業時期を 全く描いていない。
    これは内田樹の指摘するところだ。
    そのことが、やはり人物設計としてもの足らない。

    近藤勇は 気組を大切にし、大将の器を発揮する。
    沖田総司は 武術に関しては 天分を発揮する。

    七里研之助とは、武州でもケンカ沙汰になり、
    その後、京においても 剣を交わす。

    神主の娘 佐絵は 夜ばいしていいオンナだったが
    京であって、失望する。土方も変わり、佐絵もかわった。

    清河の裏切りを成敗する。
    新選組の形を作っていく
    芹沢鴨を仲間にいれ、そして、新選組を会津藩の許可を得たら、
    酒肉に溺れる芹沢を切り捨てる。

    大河ドラマ 新撰組を見ていたので、
    それぞれの 役者のイメージが浮かぶ。
    近藤勇が 香取慎吾。芹沢鴨が佐藤浩市。 
    山南敬助が 堺雅人。沖田総司が藤原竜也。 
    しかし、土方歳三だけが どうもミスマッチのような気がする。
    もっとストイックな感じである。

    士道を重視する。
    しかし、何のための士道か そのことに答えられない。
    新撰組の戒律もきびしい。武士の精神をよみがえらせようとした。
    規律正しく、武士を再現しようとする。
    土方歳三には 美学がある ように 司馬遼太郎は書いている。
    理想像を 求めている ところが つねにある。
    主人公への思い入れなんだろうね。
    実像とは かなりかけ離れているのではないだろうか
    とさえ思う。
    しかし、土方歳三 オトコとして 美丈夫である。
    司馬遼太郎は 近藤勇に あまり共感がない。

    武士でないものが 武士になろうとする 葛藤。
    混乱期に 武道の力で のし上がろうとする。
    機を見て 乗ずる。
    組織をまとめる魅力のある人物。

  • 『燃えよ剣』/司馬遼太郎/★★★★★/新撰組副長の土方歳三の視点で、新撰組誕生から因縁の七里との対決までを描く。初めての歴史小説だったのですが、一気に楽しく読めました。新撰組局長の近藤勇や沖田総司との性格や気性の違いが見事なまでに明らかになっている点に感服。

  • 新選組副長・土方歳三を主人公にした物語。私のバイブル。

  • 3回も読んだ本はこの作品だけです。それくらい好き!この作品の土方歳三は歯ぎしりするほどカッコいい!!文体がサラッとしつつリズミカルで音読したくなります。混乱の時代を独自の美学で駆け抜ける土方の姿は爽快。司馬遼太郎作品を初めて読むならこの作品をオススメしたい。上下巻で比較的短いですし。

  • どこまでもただの喧嘩師。
    日本で一番早く効果的に洋式の軍編成を作って、人の心や組織の仕組みを理解して、最強に仕上げるほどの怜悧さ。
    でも、そこに思想性は全くない。
    そんなものは要らない。
    それがまた切なくていい。

    何が悲しいって、もとより幕臣でもない百姓が、いくらでも時勢を見て尊皇派に寝返ることもできたのに、自ら泥舟に乗ると決めたこと。
    一介の百姓が一瞬で天下に駆け上がり、不器用にも義のために沈む船から離れない。
    こんなに日本人の死生観と美意識にあったモチーフはないのだろう。
    坂本龍馬は世界に通じる英雄像であって、対照的に思える

  • 学生時代、日本でも海外でもどこでも連れて行って読み倒し、上下巻どちらも表紙が切れてどこかへ行ってしまったほど好きだった本です。
    うちで一番ボロボロな本かもしれません。

    友人には司馬遼太郎の文体が嫌いという子もいるんですが、私は結構好きです。その子は途中で入る自分語りが入るのがイヤだとか。ちょっと昔っぽい文章なせいもあるかもしれないです。

    お話は土方歳三を主人公として、彼が若くてヤンチャをしていた多摩のバラガキ時代から始まり、新選組結成、華の京都時代、鳥羽・伏見の戦いに始まる戊辰戦争と、彼の一生を追う感じです。

    土方さんの組織論や喧嘩論、決闘、葛藤、信頼、因縁の対決、コイバナなどなど、見どころ満載です。
    なにより、周りに何と言われようが、誤解をされようが、自分の信じた道を貫き通す。。という土方歳三の生き様がもう素敵で、とにかく、土方歳三がかっこいい!の一言に尽きます。
    当時大学生で進路に迷っていた私の人生に影響を与えた一冊でもあります。

    史実と異なる部分、創作も結構入っていますが、どうせ当時の本当の歴史なんて分からないので、それはそれ、これはこれで楽しめば良いのだと思っています。

  • 土方歳三が主役。幕府に体良く使われた新選組。哀しさがついてまわるが土方歳三の生き方はかっこいい❗️

  • 土方歳三かっこいいなぁ
    近藤勇が思ったより完璧な人間ではなかったのが意外

  • 新選組副長土方歳三を中心にして描いた新選組の物語。幕末での存在感の大きさと裏腹の、政治面での影響力のちいささが意外だった。土方歳三の時代に取り残された感じの戦国武将的な考え方に涙。

  • 歴史小説なんてはじめて読んだけど本当に面白かった!土方さんって本当に凄い人だったんだなぁと実感。剣術・喧嘩術共に土方流で負け知らず。それでいて歌を詠むなんて以外というか・・・作中にも出てきましたが、そこが可愛いところでもありましたね(*>∀<)登場人物達もみんな個性豊かですね。下巻まで読めるか不安で上巻しか最初は買わなかったけどすぐに下巻を買って、読了しました。下巻の感想は次にッ

  • 日本人なら読んで欲しい一冊。
    司馬遼太郎作品の中でも一番面白い!
    教科書に載せてほしいくらい。

  • 改めて実感。
    私は、土方歳三が好きだ。
    というか、司馬先生が描く土方歳三が好きだ。

    鬼の面もある。
    冷酷な面もある。
    でも、その本質は純粋な少年だ。
    強がってても傷つきやすくて、
    でもその傷を必死に隠してる子供みたいな人。
    自分の理想を叶えるために、
    ひたすら突き進む姿は哀れで美しい。

    下巻に進むのがつらい。

  • 恥ずかしながら、はじめて読みました司馬遼太郎先生。
    いつか読んでみたいと思いつつも、手が出せずにいました。長いから。

    新撰組の土方歳三。鬼の副隊長。

    幕末はおもしろいけど難しいです。
    「竜馬がゆく」も読むべきか。

    その前に下巻もがんばるぞー。

  • 学生時代に読んだけど、函館見物を機に再読。新選組小説ではこれに勝るものなし!(たぶん)

  • これを読了したのは、空の上だった。
    卒業旅行で日本を離れる飛行機の中だった。
    最終盤、新撰組のそれぞれが散っていく訳だが、沖田が最後死ぬときのくだりでは、本当に涙が止まらなくて、隣では連れの友人がワインとか飲んでふにゃーっとしてるし、しょうがないのでトイレに行って号泣した思い出。

    司馬作品の中では、やっぱりこれが一番好きです。
    リアリズム側ではなく、ロマン主義の側の司馬遼太郎です。

    そして時々ヤングアダルトみたいになるのよね。
    恋人(お雪)をお姫様抱っこしてベッドに運ぶ歳三。
    「この唇を、今から吸いますよ」
    なんじゃそら。笑
    赤面するわ。笑

  • 新撰組副長、土方歳三のお話し。
    上巻は華やかな所まで。

  • 坂の上の方が好きだが、この作品も読んでよかった。
    時代によって、求められる資質・才能が違い、才能と時代がマッチすればその時代で成功するのだと感じた。
    まっすぐな生き方がうらやましく感じた。真似したいとは思わないが。
    小説というより、組織論だと思う。

  • 和歌を詠める人や思想を持って議論をする人間、政治を語る人間を蔑みながら、陰でこっそり下手な俳句を作る。

    近藤や沖田が居なければ、土方はただの意固地な人間である。この作品は、近藤の単純さ、沖田の剽軽で屈託のない性格に随分助けられている。
    でなければ、陰湿で広がりもなく自分の意に従わない者は、敵であろうが味方であろうが次々に殺していく器の小さな土方歳三ばかりを見せられて辟易する。

  • ~士道人:土方歳三~
    田舎侍が成り上がる様がまさにROCKです。
    具体的な社会的目標を持たず、個(新撰組)の強化のためだけに才を振るう。
    そこに葛藤が生まれてもそれを突き通す。
    アンチソーシャル万歳!!

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燃えよ剣〈上〉 (新潮文庫)の作品紹介

幕末の動乱期を新選組副長として剣に生き剣に死んだ男、土方歳三の華麗なまでに頑な生涯を描く。武州石田村の百姓の子"バラガキのトシ"は、生来の喧嘩好きと組織作りの天性によって、浪人や百姓上りの寄せ集めにすぎなかった新選組を、当時最強の人間集団へと作りあげ、己れも思い及ばなかった波紋を日本の歴史に投じてゆく。「竜馬がゆく」と並び、"幕末もの"の頂点をなす長編。

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