関ヶ原〈下〉 (新潮文庫)

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著者 : 司馬遼太郎
  • 新潮社 (1974年7月2日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (500ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101152141

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関ヶ原〈下〉 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 男の仕事ってカンジの読みたいと言ったら後輩が貸してくれた作品

    日本史の年表だと数行で終わる関ヶ原の合戦ですが
    合戦前の根回しでほぼ勝負がついてたのかと思うと不思議な気がします
    今も昔も情報って大事なんだなと思いました

    結末は分かってるのに「義」の為に戦っている三成に有利な所にくると思わず
    そのまま行ってくれ!っと肩入れしてしまいます(笑)
    司馬さん、さすがです
    無知な私は読んでいると言うよりは勉強してるって感じだったけど
    大谷吉継と島左近の最後はウルッときました

  • 天下取りの見果てぬ夢を追い求めて関ヶ原盆地に群れ集った10数万の戦国将兵たち…。老獪、緻密な家康の策謀は、三成の率いる西軍の陣営をどのように崩壊させたか?両雄の権謀の渦の中で、戦国将兵たちはいかにして明日の天下に命運をつなぎ、また亡び去ったのか?戦闘俯瞰図とも言うべき雄大な描写の中に、決戦に臨む武将たちの人間像とその盛衰を描く、波瀾の完結編。

  • 「いやさ、実のところは太閤手飼いの大名とはああも無節義な連中かと思い、それを悦ぶ反面、心の冷える思いをいたしておる」(P15)周到な準備と忍耐をしても、家康の心中は疑心。結果を知る現代では、西軍は負けて当然だったと考えるが、関ヶ原の決戦はただのイベントではなかった。戦闘中、裏切り者たちの動きでどう転んだものか。三成が最後に「義」を感じたのは、かつて声をかけた農夫・与太郎大夫だったことが皮肉な巡り合わせに思った。

  • 香港映画。チョウ・ユンファ映画。
    高倉健のやくざ映画。ワイルドバンチ。
    …なんですよね。
    娯楽物語快感曲線?とでも呼ぶべき印象で言うと。

    悪役・徳川家康に果敢に戦闘を挑み、散っていく男たちが好きなんだろうなあ、という。

    終盤、当然ながら関ヶ原の戦いが始まる訳です。
    そこで、島左近が、大谷吉継が、戦闘レベルで家康にあと一歩と迫るんですね。

    で、そこまでで、とにかく家康さんが悪役として、しかもタダの悪役じゃない…巨悪、として描かれています。

    まあ、厳密に言うと、「悪」というモラル次元では描かれないんですけど。
    ただまあ、陰険、陰湿。スカっとした感じは一切なくて、猫が鼠をいたぶるように政権を狙う感じ(笑)。

    という訳で、なんていうか、読み手の側は、不快感でむかむかしている訳です。

    (これが、この小説が「燃えよ剣」「竜馬がゆく」ほどの人気を得ない理由ですが)

    で、やっとこさ、その家康が負けて苦しむ描写が出てきます。最終的には勝つんですけどね。
    そして、家康をかなり追いつめて、美しく散る男たちが出てきます。

    もう、そこのところの文章的カタルシスなんですね。
    そりゃあ、やっぱり文章表現的にうまいなあ、と。
    映画で言えば、スローモーションで両手拳銃、マシンガンを撃ちまくりながら、同時に撃たれて吹っ飛んでいくチョウ・ユンファみたいな…(例えが古いかもしれませんね)。
    それが文章レベルでうまいなあ、というのは、描写的に写生的には成立していないんと思うんです。
    戦闘の様子、その中の挿話、そういったことが、実に文章だから表現できる。実際にどういう状況、ビジュアルなのかって検証していくと、なんだかぼんやりして良く判らなかったりするんですけどね(笑)。

    そして結局は、最後の最後は。
    滅んでいく男たちの、べたに言っちゃえば「滅びの美学」。
    ただ、そこまでの文章の積み上げが、司馬さん独特の客観性が担保されているから、その分、山場の泣かせの浪花節がキクんですよね…。

    そして、石田三成の没落と亡びは、ほんとに司馬さんの小説の中でも、もっともギリシャ悲劇的に痛くて残酷に、淡々と描かれますね。

    それは、「秀吉時代」から「家康時代」へと、時代がどうしようもなく転換する時期の、軋みであり痛みみたいなもので。

    どうしてもその渦中で、「裏切り」「転向」「諦め」といった気まずさや淋しさを秘めていく大名たちの、夕陽に焼かれた背中が印象に残る大群像劇な訳です。

    最終章。
    淡々と、枯れた英雄・黒田官兵衛と、架空の人物・三成の恋人の初芽との場面が、しみじみと味わい深い、センチメンタルな良い感じですね。

    しかし、この「関ヶ原」だけで読むと、司馬版・黒田官兵衛という人物。もっと読みたくなりますね。

    そして。
    裏切りと復讐とギリシャ悲劇の、対家康レジスタンス風の香港映画的快楽は、「城塞」へと引き継がれていく訳ですね。

    「城塞」下巻の、後藤又兵衛、木村重成。そして何より、文字通り家康を壊滅的敗走に追い込む、真田幸村。彼らの散り際の描写。
    この「関ヶ原」の島左近、大谷吉継の散り際とも含め、なんとも男臭い司馬遼太郎節。実は浪花節だし講談調。

    歴史エッセイ風の俯瞰性でコーティングした、コテコテの娯楽歴史物語の豊饒さを味わうのも、読書の快楽ですね。

  • 歴史上有名で誰もが知ってる事件。この戦いに勝利するために、徳川家康、石田三成、島左近、福島正則、黒田如水と長政父子などそれぞれの立場での駆け引きは凄い。
    石田三成の義は素晴らしいが、観念が強いために見通しが甘くなり、最後は徳川家康に負けてしまう。やはり、徳川家康が役者が何倍も上だったなと思いました。
    この小説を読んで、ものごとを成功するには冷静な視点でものごとを考え、段取りを着実にする必要があると感じました。

  • 解説にもあるが、関ヶ原の合戦というのは、その合戦に至るまでの長い政治活動・多数派工作が重要な位置を占めているようだ。
    つまり、現代にも通じる活動が中心だったのだ。
    ただ、現代と違うのは、負ければ首が本当に飛ぶということだ。

    死をかけて己の信念を貫く男達、また死を恐れ、内通・裏切りを図る男達。
    こんな恐ろしい戦国時代では、卑怯者などとは簡単に括れない。

    以前、関ヶ原の古戦場を訪れたことがあった。
    厳かな、何ともいえない趣がある土地だった。
    しかしこの物語を知っていたなら、さらに興奮していたはず。
    あの空間に何万もの兵がひしめき、殺し合いをしていたなんて。
    再訪を願うオイラです。

  • 上中下読了。
    日本最大戦の一つである関ヶ原の戦い。

    戦を起こす前の派遣工作、謀略、謀反調査に時間をかけた家康。
    慎重がゆえ「動かざるごと山のごとし」
    武田信玄のように慎重に事を進めた策略は読んでいて感嘆する。

    調子に乗る石田三成。

    戦において何が重要で、どういう戦い方をすれば勝てるか、、、
    家康はそれを示したといっていいだろう。
    司馬遼太郎の人様の描き方も素晴らしく、何度も読みたい作品です。

    さて、「勝って兜の緒をしめよ」は家康にぴったりの言葉ですね。
    確かに、私が一人の兵卒だったらこの言葉には驚きますね。

    以上★5つ。

  • ついについに読了。ほんとにほんとに胸が熱くなりました。やっぱり読み終わるのがすごくさみしかったです。
    どんどん追い詰められていく三成をざまあwwwと思っていましたが、あまりのダメさに段々哀れになってきて、病んでいくのをみてうわあ……となって最終的にムカつく!と株が下がった、と思ったらあれあれその戦国末期にかがやく「義」に死のうとする三成のなんという英雄っぷりで株が上がった。ちくしょう、どうしようもないけどかっこいいじゃないか! ったくー!
    戦中、家康のいらいらっぷりは何となくわかるわあ〜って思ったのら。うんうん、緻密に積み上げられ練られた戦略がうまくいくかどうかだもんなあ、そりゃ落ち着きなくすよなあ。たぬき可愛いよたぬき。三成よりも好きかもしれん。
    壮絶と言わざるを得ないのは刑部・左近・蒲生などの西軍武将ズ……刑部の采配のとりっぷりや小早川に対する非難の怒号にマジで軍神を見た……ような気がする。刑部かっこいいよ刑部。名将大谷刑部買っちゃったんだぜ。この本気で死に物狂いのつわものどもに燃えあがりました。左近の供にみんながついてきますっ!て賛同した時、うちの兵士はよほどおかしいやつが多いんだなって左近がにやりと笑って戦地に赴くのがすごく好きです。ああかっけえ……何もしなかった島津も忘れないであげてください、ステガマリ。
    終わり方が……最高に切なさを引き締めた!如水じーちゃん、その一言ほんとありがとう。残された初芽ちゃんも切なすぎるけど、きっと彼女も解ったと思うさ……
    どっちが勝つかホントのところわからなかったけれど、やっぱり関ヶ原は負けてなんぼだと思う。三成は悲劇だからこそ輝く馬鹿で、そんな彼を支えた左近達はさらに愛おしい存在だと思うのだ。

    あと小早川に本気で爆笑しましたwwwww
    壁|ω・`)

  • 関ケ原はまるで白黒以外に灰色も混じったオセロゲーム。その灰色の武将らに対し調略する家康と「白であるべきだ」という観念に囚われる三成はひどく対照的。今回『関ケ原』全編読んで特に痛感させられたのは、戦時は武将を欲し平時は文官を欲するように時代が要求する人材は残酷なほど変化するということ。それだけに文武両道な家康がいかに傑出した存在だったのかが伺える。そして黒田如水・長政親子のやりとりが楽しいだけに、ラストの演出が憎い。関ケ原の物語は毛利・島津が長州・薩摩となって受け継がれてゆく。

  • こんな有名で面白い歴史小説を、今まで読んでいなかったのが勿体ない。
    解説にもあるが、現代の選挙戦さながらのストーリー。
    官僚出身の石田三成と、財界出身の徳川家康の一騎討ち。どちらが多くの支持者-票を集めるか?根回し、諜報、裏切り、義をめぐる人間模様。
    天下を取るもの、人を動かすだけの何かを持っているものですね。
    滅びゆく三成に感情移入して、一気に読了しました。

  • 家康と三成、どう見ても家康のほうが器が大きい。三成阿保やな…と思いながらも何故か気持ちは滅び行くほうに寄っていく。

  • 数多の歴史小説で何度同じ筋書きをなぞろうとも、義戦を尽くした治部少と、周りからじわじわと切り崩し天下を我が物にした家康の物語は、決して褪せる事はないのだなあと。

    正しい事をしているはずなのにへいくわいものであるが故周りから理解されなかった治部少に寄り添ってあげたい…
    治部が追い詰められていく過程はどの作品を読んでも本当に辛い。

    上杉さえ動いてくれていたなら…そう思わざるを得ないが、上杉は上杉の家風に従い背後を追わないという「義」を貫いたのだろう。

    映画が楽しみだ。

  • 良い。恨むべくは小早川秀秋、後の岡山藩。そして黒田長政。黒田長政は福岡藩の初代藩主であった。

  • 結果が分かっていても引き込まれる群像劇。合戦描写も緻密。最期の瞬間まで再起を期していた三成と、無謀と知りつつ勝つため奮闘した左近、吉継…三者三様の死に様が印象的。

  • 司馬遼太郎らしい歴史小説。関ヶ原についてはいろいろなドラマやスペシャル番組で何度も見ているが、やはり司馬遼太郎の小説で読むと歴史の背景にある人間感情というのが手に取るように分かり、歴史が合理性ではなく人間で動いていることがよくわかる。どこまでが本当にあったことでどこからが司馬の創作かは分からないが、司馬が史実を調べた上で各武将の思考形式を完全に把握して創作したであろう会話は、もはや史実としか思えないほど武将の心情を見事に語っている。どこかの評論でこの小説は司馬の家康嫌いが非常によく出ていると書いてあったが、私の読む限りはそんなことはなかった。老獪で人間心理の掌握が非常にうまい家康と、理想主義で人間は合理的に動くと思っている三成の対決だが、人間は合理的に動かない以上、家康が勝利するのは見えていた。長年サラリーマンをやっていると理ではなく人間の情欲、すなわち政治が社会を動かしていることが身にしみて分かってくるが、司馬もそれをこの関ヶ原の人間描写に込めているように思える。義よりも利が社会を動かすというのは少々寂しいが、真実だと思う。しかしその義を幕府の開設にあたり、徳川三百年の礎として家康が社会道徳として推奨したというのはやはり家康の巧緻の極みなのだろう。もうほんの少しだけ三成が大人で、人を喜ばせる術をしっていれば歴史は大きく変わったのだろうが、結局は三成では天下を治められないことを考えると、家康が勝つのは必然だったのだろう。
    とにかくサラリーマンは是非とも読んだほうが良い小説。

  • 今夏話題の"関ヶ原"。以前読んだ競作の"決戦!関ヶ原"後、かなり経つので是非読みたくなった。…いざ合戦、そして結末はひとときなれど…単なる戦記だけではない。最大の対比は時をかけ、隙を与えず盤石に練り込まれた政治的謀略と人心掌握の術。どっぷり濃厚な人物造形、多岐にわたる観点と深い心情描写、、。畏れ入りました

  • 天下分け目の一戦における政治的要素が事細かく描かれる。
    ただ、その分石田三成や徳川家康、初芽といったメインキャラクターに割かれる分量が少なく、彼らを好きになり切れずに終わってしまった。

  • 司馬遼太郎の『関ヶ原』わ有名なベストセラー時代小説・・・だった。少なくとも僕らの世代では既に読んでいる同輩が多いのだろう。

    だが果たして本を読まない現在の若者達わ如何であろう。おそらくほとんど読んでないと思われる。

    もうすぐ映画が始まるみたいだけれど、出来ればこの小説作品を先に読んだ方が映画が解りやすくていいのかも知れない。あ、無理か、だって本を読まないのだものな。今更これわ読んでね、と云っても読むわけがない(嗤う)。

    ドダ! 少しでも読んでる僕わ微かな優越感。で、すまぬがボクは映画わ観ない(笑う)。

  • まあ負けるべくして負けた石田三成。しゃあない。大谷刑部の強さ、潔さに涙。金吾殿の情けなさになぜ?といいたくもなる。三成の最後は立派。でもこの人が負けたのは良かったのだと思う。家康は日本をどうするか、を考えられたが、三成はひたすら豊臣家への義に固まっている。日本にとっては家康で良かったとしか言いようが無い。三成は清廉潔白過ぎるので、下につくのは怖いし。ただ、確実に善人であり、だからこそ領民に匿われたのだろう。家康配下で生き残っては欲しかった。

  • 何ヶ月かかかって、ようやく読了。

    石田三成という人物には昔から興味があったのだが、やはりこれを読んでもいろいろと思うことはある。一言で言うと、痛々しい。

    とはいえ、身分の上では佐和山のちっぽけな大名が、天下の家康を相手に10万もの兵を集め、日本史上最大の大戦を仕掛けただけでもすごいことだ。

    「もしここでこうしておけば」もしかしたら三成が勝っていたかもしれない、と思うこともいくつかあった。思考の柔軟さや機転、したたかさも含んだものが真の賢さだとすれば、三成にはそれがなかったのかもしれない。

  • この作品のおもしろいところは、ストーリーが徳川側と石田側の二本仕立てになっていること、その二つのストーリーがうまく絡まり、最後の戦場シーンまで臨場感あふれるタッチで導く。作中で最も魅力な人物は島左近。主人石田光成を大将の器ではない、戦がわかっていないと欠点を指摘しながらも、まるで父親のような包容力で主人を支え、それでいて、性格は軽妙、島左近視点の文章の部分は爽やかさがぐっと増す。福島正則や加藤清正など、脇役達も人間味があって魅力的で物語を盛り上げる。戦場型武将達の猪突猛進ぶりに思わず笑ってしまう。そして彼らをうまく操りながら、石田三成を戦へと引きずり出す徳川家康の狸おやじぶりがたまらない。
    長編小説なので、読み始めると頭はどっぷり戦国時代にワープしてしまうけれど、読み終わると「終わってしまった」という虚脱感が大きい。本作でも関ヶ原の終わりを一つの時代の終わりとして書いているが、歴史って多くの人の人生の集まりなんだなとつくづく思う。学校の教科書では、事件の名前と年号が羅列されているだけであったが、物語だとそれぞれの人物の思惑や行動が描かれいて、無味乾燥に見えていた年表が一気に血の通ったものに映る。自分が生きている時代にこの年表がつながっているのだなと実感できるのである。

  • 再読。

    関ヶ原の合戦シーンは読むたびに各武将達の迫力に圧倒される。
    結果は分かっているのに息詰まり手に汗握り読書に没頭。
    この物語の中で一番のお気に入りは黒田如水。
    島左近、大谷刑部、島津勢と凄まじい戦い方に惹かれるが、あの飄々とした雰囲気と行動にもっとも惹かれる。

    ボリューム、内容ともに充実した一作です。

  • あまりにも有名な大合戦について、諸大名の生き残りを賭けた、謀策、立ち回りが、生々しく描かれている。

    人間は利に従って動くとする家康と、秀吉に対する義を主張する三成の対比が鮮やかすぎる。人間関係とは、リーダーとは、人望とは、を考えさせられる、さすがの作品です。

  • いや~~面白かった。
    学生時代歴史で習った「1600年…関ケ原の戦い」という、その当時の自分にとってはただのたった一行の史実の中に、こんなに壮大なドラマがあったとは。
    各大名たちの思惑や立ち位置を細かく知れたし、裏切りや傍観をきめこんだ大名たちの気持ちも手に取るようにわかる。
    結果、豊臣家の衰退は決まってたんだろう。
    情報戦の覇者の家康さんの力にもどこか感服したし、言動一つとっても敵わないって感じる、勝つべくして勝ったのだな~と思った。。
    けれど、けれども、三成さんに。西軍に。勝ってほしかったと思わずにはいられなかった。なんだろうこの感傷は。
    この大戦は、最後までぶれずに信念を持ち続けた「へいくわい者」の彼らしい、秀吉さんへの手土産だったのかな。
    それぞれがそれぞれの立場の「義」を貫き、命をかけて戦う。。。こんな乱世時代を生きていた人たちがどのような思いで生き、そしてどのような死に際を迎えたのか、それを知れただけでも今までの自分の観念を大きく変えることだと思う。歴史っておもしろい。まだまだ知りたくなってきた。
    最後の数ページは、読みたくなかったくらい辛かったけど、如水さんの粋なしめくくりで、少しホッコリしたのでした。この人のことももっと知りたくなった。

  • いやあ,面白かった.本書のタイトルでもあり,下巻の後半分を占める関ヶ原の戦いが,無駄のない筆で,過剰に感情をあおるようなこともなく描かれる.

    「真田丸」の放映で石田三成の再評価がなされているように思うが,本書で描かれる三成は,負けるべきして負けたようである.大局観,情報収集力,根回しや交渉といった所謂政治力など,家康には遠く及ばない.この戦いでもし西軍が勝っていたら,その後の世の中はどうなっていただろうかをかんがえると,薄ら寒い思いすらする.しかし,なんとか西軍を東軍と互角にまで引き上げることができた彼は,やはり普通の人ではなかったのだろう.

    一方,本書の魅力は,挿話的に描かれる端役の人々にもある.秀吉亡き後,家康という抗えない巨大な力と三成という旧勢力との間に出入りしてくる,名の知られていない諸侯のエピソード群が,ストーリーに幅を与えているのだろう.

    あと,本書を読んで,福島正則が心底嫌いになりました(笑).

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