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この作品からのみんなの引用
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かれが生きてきた経験によると、義・不義は事を起こす名目になっても、世を動かす原理にはならない。
― 383ページ -
老僧は、鍋越しに、三成の寝姿をみ、息を忘れたようにして思案した。訴え出るか、かくまうか、である。が、老僧はやがて立ち、三成の体に法衣をかぶせてやった。
(災難だと思おう)
老僧は、運の信者である。三成がこの庵に逃げ込んできたのは、老僧にとって悪運であった。善悪ともに運命には人間は逆らえない、と老僧は自分の属している仏法は教えている。逆らえぬ以上甘受せよ、と仏法は言う。なにごとも業であり、因果である。業も因果も人力ではいかんともしがたく、すでに人のすべての運命は前世で決まっている。
― 357ページ -
おれが死ねば、家康は生きる
― 352ページ
みんなの感想・レビュー・書評
20年振りくらいに再読、いや四半世紀か?この本で三成好きになった人は多いに違いない。私の厨二病の原点かも。
いよいよクライマックス。各大名のエピソードが散りばめられていて、面白かった。家康の慌てぶりも描写されている。個人的には黒田如水と長政のエピソードが印象に残ってる。
読了。三成・西軍、哀しい結末にまっしぐら。三成が合戦中に急性の下痢に陥っていたエピソードが、「らしくて」おもろかった。続きとしては同じ司馬遼の「城塞」なんでしょうが、文庫化された樋口毅宏「さらば雑司ヶ谷」に寄り道(映画観たミレニアム原作も気になる)。
島左近かっこいい!と冒頭では思っていたけど、読み終わってしばらくしてみると、石田三成の、落ち延びてから処刑されるまでのところがなんか好き。
豊臣に対する忠義を貫き通し戦った三成に天晴れです。ただ誰もがそう考えるとは限らず多くの大名達に裏切られ三成にとってはまさかの敗戦だったのかもしれない。
最後三成に恩義を感じる農民に自らの危険も顧みず、家族も捨て匿い看病して貰えるとは皮肉なエピソードに感じた。このように考える大名がもっといれば或いは…。
超大作ですが読み進めるにつれてどんどん面白くなって行きました。生と死を懸けた場面では人の本性が現れおもしろい。最後まで貫くもの、裏切るもの、様子を伺うもの、脅されて出てくるもの、一か八か真ん中を突っきて逃げるもの、結構笑わせてももらいました。
確かに忠義といった義も大事だけど、最後に人間はその人についていくのだろうなぁと思った。
三成は最後まで人に好かれなかった、というか理解されなかった(理解してもらおうとも思わなかった?)んだなぁ。
結局は人。なんだなぁ。
でもやっぱり最後まで読んでも
家康、三成どっちも嫌いだけど。。。
そんな中、大谷吉継の友情はすばらしいと思った。
左近もそうだけど、左近はあくまでも従者だから。
この人は同じ立場の人間として、友情を貫いた。
それは三成にとって救いだと思う。
日本中から戦国のオールスターキャスト勢揃い。 群像劇風になっているので、 歴史入門というよりは、 歴史好きが読んで、面白い、というタイプの小説。 三成、家康という両雄が、あれだけ知力、労力を尽くして、 結局のところ、土壇場でバカ殿小早川秀秋が勝敗を決めてしまう、という のも、歴史の皮肉としか言いようがない (小早川秀秋が、東軍に切り込んでいれば、勝利は 西軍のものだった) ... 続きを読む »
遂に読破。
大名が各々の思いを胸に東軍、西軍へと馳せ参じ、いざ決戦となるその日までのエピソードも綴られている。
豊臣恩顧の大名達がこぞって東軍になびいていくのは胸が痛む思いでもあり、その原因でもある三成に至ってはなぜこんなにも人徳がないのかと、彼の不器用さに歯痒くもありました。しかし、利に動くのではなく義を貫く三成、左近、吉継らのあっぱれなまでの潔い生きざまには胸を打たれました!
10代の頃、実家に置いてあった本書を、石田光成に肩入れして「毛利勢は何故動かない!」などと思いながら読んだ記憶がある。またいつか読み返してみたい。
今年の大河ドラマ「江」では予算の都合から、大きくカットされた関ヶ原の戦い。その真相を知りたいと思い読み始めました。
石田三成には悪いイメージしかなかったのですが、これを読むと一変。とても男気あふれる熱いヤツで、ファンになりました!
歴史小説は史実を知っているだけに、最後が悲しくなる。
三成・左近の思いが最後まで届かなかったことが悔しい。
クライマックスの関ヶ原合戦を描写。
テーマであるこの戦いは半日で終わったにも関わらず、上・中・下巻とそれぞれ約500ページに及ぶ作品に仕上げられた真骨頂が下巻には詰まっている。
数で勝とうとした三成、戦に至るまでの準備で勝とうとした家康。上・中巻で散りばめられたパズルのピースが、この下巻でどんどん組み合わさっていきます。
全体的に。
巻をますごとにどんどん三成……、お前……。と言う気持ちになりました。
それでも一緒に戦って死のうと思ってくれる人もいるわけで、人との関係は妙なもんだなと思いました。
石田三成と大谷吉継の関係について、有名な茶室の事件だけではない、この時代には珍しい友人という倫理観…、のような話があり興味深かった。
なんというか西軍にしろ東軍にしろ総大将よりも、その側近がかっこいいですね、という馬鹿な感想。
島左近が一番好きです。
有名な話で明治時代にドイツの軍人が関ヶ原の
東西の布陣をみて「絶対、西軍が勝ち!」といったけど
東軍=家康が勝利した事実にビックリした逸話が
あります。
この事が言いたいんでしょうね。
小説で読むとどう考えても家康はピンチだし
勝つわけないけど、西軍の武将は三成になびかないし
裏切られる。それは三成が相手の立場や気持ちを
理解できないで自分都合の論理で独りよがりで
進めてしますからです。だから現実がついてこない。
これを小説では単純に人が利で動くが三成は正義で
物事を説得する違いにしか表現されていないが
もっと深い話だと思う。
でも3巻はちょっと冗長だよね。
後半は三成好きすぎるあまり辛かったけど、一番泣けたのは刑部の最期でした!一番萌えたのは、左近の負傷でした!読んで良かったです!!
ついに関ヶ原の合戦が開戦した。ようやく味方の裏切りに信用した家康は江戸からのぼり始まった。勝ち戦と睨んできたはずの合戦だが、東軍の1/3程度の兵力の西軍に苦戦した。勝利は西軍の手に見えたところで小早川秀秋の家康の手による裏切りで完全に逆転した。
そこからの西軍の死力を尽くした義、男の戦いには心が揺さぶれた!!!
特には大谷吉継勢、宇喜多勢の猛戦ぶりが。
西軍は義で満ち溢れていた。真田昌幸、三成・吉継につく兵たちの働き、吉継の首を決して家康に伝えなかった五助。秀頼のことを思い続けて、関ヶ原に敗戦してまでも切腹せずに落ち逃げた三成、その三成をかくまった近江領の村人たち。
光成は最後まで好きになれなかった。
島左近、大谷吉継は男の中の男。彼らのような人間になりたい
本巻ではいよいよ関ヶ原の戦いそのものが描かれ、徳川家康率いる東軍が石田三成率いる西軍を破り終結する。 家康の勝因及び三成の敗因は、それこそ挙げればキリがないが、家康は合理主義者、三成は理想主義者という点に有ると私は思う。司馬氏はそう描いているし、一昨年前に読了した「天地人(火坂雅志著)」でも同様だった。それは、家康の海千山千、百戦錬磨の老獪さ及び三成の若さによる経験不足に由来するかも知れない... 続きを読む »
上・中と読み進めてきてついに完結。ずっと家康の狡猾さと入念な寝返り工作から圧倒的に家康有利で進むかと考えていたが、実際の戦いとなると、紙一重の状態だったことが、非常に興味深かった。
また、それを左右したのが全く無能だった小早川秀秋というのも面白い。やはり男は立場や権威というものに弱いのか。
長編だったが、あっという間に読んでしまった。
家康の今後の作品も読んでみたい。
圧勝 東軍のそれで終わるかと思いきや、意外にもそう簡単に戦運は傾かなかったようだ。 「戦いとは、始まる前から決まっている」とは「新史太閤記」の秀吉の言葉であったか、家康においても関ヶ原の合戦に向けて智謀策謀を繰り広げた。三成とはその差が勝敗を喫したのだろうし、作中でも大きく描かれていた。 十万余軍を動員した天下分け目の合戦は、約6時間ほどで決着をつけたらしく、当著においても上中下巻合わせ... 続きを読む »

小説でありながら、1つの歴史書として出来上がっている、司馬遼太郎の魅力が詰まった一冊。
主人公は石田三成だけど、西軍東軍どちらについた大名にはそれぞれ名分やドラマがあって、それにもきちんと触れられ...





