峠 (上巻) (新潮文庫)

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著者 : 司馬遼太郎
  • 新潮社 (1997年12月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (677ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101152158

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峠 (上巻) (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 久しぶりに司馬遼太郎の本読んだらすごくおもしろかった。主人公の河井継之介に関してはまるで知らなかったけど、素晴らしい人物。7万4千石の長岡藩の中の牧野家の家臣だが、先見の目を持ち、陽明学の考えに基づいた行動は見ていて非常に気持ちがよい。
    というか、この本、幕末の話だけど、幕末って朱子学的な考え方と陽明学的な考え方の対立にも見える。また、どんなに先見の目があり、考えがあっても人間には立場というものがあるというのが河井継之介を見ているとよくわかる。
    統治者からすると朱子学を官学にしたくなるのは非常にわかるが、陽明学を基本とした学問にしたら、もっと日本という国の将来は変わっていたと思うし、現代にもその影響はあったと思う。まぁ陽明学を基本の学問としたら正直江戸幕府はあんなにも続かなかったかもしれないが。朱子学の流れというのは現代にも続いている気がするのだが、それがこう感覚的に日本が廃れてる根本的な原因にもなっているのではないかと思ってしまう。保守的な変化を好まないトップの奴らは本当に嫌いだ。
    別にこの本は朱子学だ陽明学だって内容じゃないんだけど、そこのところがすごく読んでいて興味深かった。おれの大好きな三島由紀夫もそういえば陽明学が好きだったな。
    上巻にてすでに大政奉還しそうな勢いだったけど、下巻はどういった話になるのだろう。すごく楽しみ。
    正直幕末って色々なドラマがあるよな~。前読んだ燃えよ剣は新選組サイドの話だったし、今回の河井継之介は譜代大名の家臣だし、革命側の薩長の話も読んだら楽しそうだ。
    現代こそ河井継之介的な人間が必要でしょ!ってすごく思った。

  • 継之介が参考にしていた陽明学というものが気になる。変化の激しい怒涛の時代において人はどうあるべきか、それはこの物語の時代である幕末に限らず現代でも考えるべき事なのではないでしょうか。花魁の小稲さんが本当にいい女で際立っていた。読んでいて継之介は本当に先見の明があると思っていたけれど、それはあの時代にはとんでもない発想だったんでしょうね。それだけの能力を今の日本人は持っているかしら。

  • 最近は、司馬遼太郎の書く 男に、興味がある。
    河井継之助の物語。
    長岡藩で、もだえる。信濃川を登って行くと、
    江戸がある。
    器が大きすぎて、小さなことにこだわらない。
    というか、不器用な人であるが、常に原理を求める。

    急ぐ心。心の命ずるままに、行動する。
    その心を、したて上げて行く。
    欲しいのは、知識ではなく、どう行動するのか。

    侠客の侠の字は、ニンベンに挟むとある。
    左右の子分に挟まれ、それを従える。

    ツラで、全てを察する。ツラで、相手のこころのキビを分かるようになる。

    本画は志を表すが、席画は、才気をあらわす。

    オレの生命は一個の道具だ。
    道具なればこそ、鍬はよく土を耕し、カンナはよく板をけずる。
    オレもオレの生命を道具にこの乱世を耕しけづる。

    酔生夢死。なすこともなくこの世に生き、そして死んで行く。
    その覚悟をする。

    河井継之助は考える。
    激動の時代に、国をまもり、国を発展させるためにどうするのか?
    武士は 刀を大切にして あがめるようにしているが それで良いのだろうか?
    銃が登場することで、刀の意味はなくなっていく。
    近代的な戦争が始まっているのに,刀で立ち向かおうとする無意味さ。

    藩を近代的にするために、チカラをつける。
    賭博、売春をやめさせる。
    コメから 金への貨幣制度への変換。
    自立した考え方。
    富国強兵の政策が あまりうまく 展開されていない。

    オンナについて 小稲、織部、おすが。妹八絵。
    男の領域に口を出さず、うけとめる。
    河井継之助はなぜ女郎買いが好きだったのか。

    大政奉還をした 慶喜は どのようなことをイメージしたのか。
    そして,それに継ぐ 老中たちは。
    結局は 次の時代のイメージが 充分に形成されなかった。
    ナポレオンのような フランスの皇帝制。

    天皇と将軍というものの 人の評価は。
    尊王という思想は 水戸藩が 形成したながれだった。楠木正成。
    攘夷を唱えていた 薩長は、少なくとも 江戸幕府を倒すための方便だった。
    鳥羽伏見での 大きな転換点は どこにあったのか。
    薩長には シナリオライターがいた。

    覚悟の差異。薩長には 命を張る覚悟を持っていた。
    河井継之助は、そのような覚悟を持っていた。

  • 実力で家老になった河井継之助。
    大政奉還も成り、これから更に激動の時期に入っていくのだね。

  • 旧版上下二巻(現行版は上中下3巻)

  • さすが司馬遼太郎!!
    おもしろいー! 
    解釈の難しそうな人物の生涯を、大志と大きな視野を持ちながら 
    己の立場を尊び生き抜いたと 眩しいように描かれていました。
    あとがきにあったように、他の短編?でも少し違う目線で描かれているようなのでそちらもみたい。
    情報自体届くのに日数のかかるあの時代、見通しが広く先を見越す慧眼
    戦略上手の女好きの好人物で可愛らしい主人公でした。

  • 河合継之助が藩のために己を磨く上巻

  • 越前長岡藩という幕末の中心からは遠く離れた場所で、藩財政を建て直し、最新鋭の武装としてガトリング砲を購入するなど長岡藩存続の道を模索した河合継之助の生涯を描いた作品。再読予定【所蔵】

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