胡蝶の夢〈4〉 (新潮文庫)

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著者 : 司馬遼太郎
  • 新潮社 (2005年3月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (488ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101152301

胡蝶の夢〈4〉 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 最終巻。倒幕、戊辰戦争、維新政府での松本良順、伊之助、関寛斎の生き様を描く。欲を言えば、会津戦争など、もう少し松本良順の後半部分を詳しく描いてもらいたかった。若干、尻切れトンボの感あり。

    全体を通じて、
    医学史の切り口で幕末を理解するアプローチはとても興味深く、当時は、医者という立場がユニークで、ある意味、封建社会の身分制度から自由な立ち居地で振舞うことができたのだろう。大村益次郎他数々の志士が医学に通じていることも改めて納得するところ。

  • 15/12/14読了

  • 激動の時代に大いなる功績を残した人物の足跡を辿る。松本良順がそうした幕末小説のテンプレートに沿ったキャラクターとするならば、伊之助は独特の立ち位置に存在する男だ。目をみはる栄達をしたわけではないし、書き連ねられるのは、社交性に著しく欠けるため相手を苛立たせるというエピソードばかり。そんな伊之助も、歴史のうねりの中で、何がしかの役割を果たしている。作中で痛快なことを成し遂げるわけではないが、何だか自分の周りにももしかしたらいそうに思えて、伊之助のくだりになると少し和んだ気にさせられた。
    司馬遼太郎も、書き進めるに従って伊之助に最も感情移入したのかもしれない。『国盗物語』で一番人間味を感じたのが、私にとっては道三でも信長でもなく明智光秀だったように、本書では戦と聞いただけで震えてしまう伊之助に最も親近感を覚えた。まあ実際、あんな人間が近くにいたら、手ごたえがなくて、始終イライラさせられるかもしれないけど…。

  •  松本良順という蘭方医師を通して江戸幕府の終焉を見る。江戸幕府が消失することで身分制度崩壊が確かなものになる。身分制度により守られていたものが無くなり、それぞれの階級の人々の混乱が伝わる。時代の変革期には必ず天才が現れるのである。司馬遼太郎の幕末小説はどれも一読の価値がある。

  • 幕末期を松本良順、関寛斎、島倉伊之助という三人の医師・蘭学者の目線から描かれているために幕末物はたくさん読んでいたが、新鮮でとても面白かった。徳川慶喜、新選組などが後半登場して、より面白くなった。
    この『胡蝶の夢』の本質は江戸身分制社会を描き、その身分制社会を突き崩す大きな要因が蘭学であったということを司馬遼太郎さんは描きたかったのだと思う。

  • 二人の主人公の、一方は華々しき、もう一方は無残な、そんな最後が。。
    西洋医学という共通点はあるけれども、生まれも性格も、まったく違う二人を見事に書き並べていて、興味深いです。
    司馬遼太郎の著作は大好きだけれども、そのなかでも、今まで読んだ本の中でぴか一な話です。

  • やっとここまできた。日本の医学史が幕末を舞台に描かれている。読み応えある作品だ。

  • 最終巻が一番面白かった。特に新撰組との絡みが。他の方も書いているが、僕の中で伊之助の大村益次郎が被る。

  • 写真が伝来した件は大変興味深かった。
    蘭方医がみた、幕末といったところか。

    伊之助は大村益次郎と重なる部分がある。
    良順にはなかなか感情移入ができないが、伊之助にはできてしまう。
    たぶん作者は伊之助に愛着があるのだろう。

  • 同じ時代に、同じ学問を修めた人でも、同じ人生を歩むには至らない。幕末には様々なドラマがある。

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