- Amazon.co.jp ・本 (640ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101153087
感想・レビュー・書評
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子母沢寛が面白い、キレが良く臨場感があり引き込まれるところは司馬遼太郎以上だ。
福沢諭吉との関係が常々気になっており、やっと読み出したが、あの時代に没入させてくれる。慶喜のこともこれからいろいろ出てくる、フィクションとは思えど、一応納得させられるであろう。
・オルトラン「海洋全書」を盗み見し書写する件
・鵜殿団次郎(蕃書調所教授)と河井継之助の読書論
春風は博覧強記、継之助は精読常に紙背に徹した
春風の碑文を勝が書いた
・「小吏天下の大勢を知らず、己れに侫するを悦
び、その説に逆らうを悪む、今や狎邪の小人、家
邦を危うくす、その急、実に焦眉よりも甚だし、
勝はその憤懣でいっぱいであった」
・益満休之介を追う新徴組の片山喜間多と勝との対
面の場面
・「昔から天下の乱れは、獄内の状によって察し得
べしという」
・「やる時あやるよ。そ奴をやるとかやらぬとか、
予め極めておいてどうするえ。網を張ったとてそ
の上を鳥が飛び越していったらなんともならねえ
よ。智慧の網、策の網、みんな、そんなものを張
るからおのが張って、却っておのが、にっちもさ
っちも行かなくなる。人間はねえ、肚ん中に、只
赤誠の二字せえあれあ、それだけでいいんだ
よ。」
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感想書かないと日付がつかないみたいなので書くけど、なんとまあ頑固な奴か。まあいいか。
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子母沢寛 「勝海舟 」4&5/6 大政奉還→江戸城開城
勝海舟と西郷隆盛が目指す日本国が近づいている -
大政奉還の舞台で苦悩、活躍する人物たちの掛け合いが生き生きと語られる。が、一気に読まないと、いつの場面か時間の流れが掴みにくい瞬間ができる。少し冗長に感じる。10.8.17