勝海舟〈第5巻〉江戸開城 (新潮文庫)

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著者 : 子母沢寛
  • 新潮社 (1969年1月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (659ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101153094

勝海舟〈第5巻〉江戸開城 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • その禄わずか四十俵の小倅から、今や陸軍総裁となった勝。
    しかし朝廷に対する慶喜の恭順の意は通ぜず、薩長倒幕軍の東征はとどまるところを知らない。幕府軍には脱走兵が続出、江戸の運命は風前の灯となった。
    勝一代の名文、和平への心血を注いだ一書を携えて、官軍総参謀西郷隆盛の許へ赴く山岡鉄舟。二百六十年の大権を握った徳川幕府の最期、江戸開場の日は刻々と迫る。
    (本著裏表紙あらすじより)

    司馬遼太郎の幕末モノはほとんどを読破しています。
    だから幕末の少々判りにくい変遷も大体判っています。
    でもこの本の主人公は勝海舟であり、どちらかというと歴史の表舞台ではなく裏にいたことが多い人。
    京都中心に動いている歴史なのに、当の主人公は遠い江戸で謹慎中。自然、世の中の移り変わりを描いていても又聞きのような形。
    だから4巻までが読みにくかったのかもしれません。
    もっとも表舞台にいないからと言っても、そこを面白く読ませるのが力量だ、ということも言えるので、そういう点でいえば司馬遼太郎作品は上手く書かれていたんだな、と改めて感じました。

    幕末のことは大体知っている、と言っても、実は江戸無血開城のことは良く知らなかった、ということが今回判りました。
    そしてその頃のことを書いているのが本巻です。
    知らないことが書かれ、物語が展開していくと面白さはグッと増しました。
    面白くなるとグイグイと引き込まれ、結果的に読むスピードも速くなっていきました。

    このまま一気に最終巻まで読んでしまいたいですね。

  • 2014/09/30完讀

    成為軍事總裁的勝,一心想要保日本國不成為外國的餌食,體察將軍恭順的心意,決心必要時刻需忍人所不能忍,然而因此受到許多人的不諒解,等著要拿勝來血祭。勝雖然有心要和平解決,但另一方面也有魯西亞對抗拿破崙的焦土政策的覺悟:雖然談判,但他從來沒有示弱。山岡與益滿入營向西郷表明心意,勝等待時機成熟,終於和西郷對談。西郷相當盡心盡力地讓徳川的嘆願都被接受,雖然有些小波折,慶喜前往水戸恭順,江戸城也即將移交給官兵。

    這本書裡面有很多好漢剖腹相見的場面。西郷與勝,勝與大久保一翁,勝與山岡等等。勝一直強調用赤誠來解決問題,剩下就交給上天。或許沒有勝和西郷兩人正好處在這個位置上,或許根本無法順利地達成這個和平的任務,江戸也可能生靈塗炭吧。很多關鍵時刻其實在任何一個環節不同時(例如有人暴走)就可能出現不同的結果,儘管後見之明的後世讀者如我早就知道最後歷史的結果,但讀起來依然是戰戰兢兢,心驚膽跳。但看到這麼多好漢淡淡的對話場面,很多不需要言語的感情在下面流動,實在覺得這部份寫得相當地好,也是非常非常日本式的味道。這種,無法翻譯只能意會的情感,正是這卷的醍醐味,也是日本文學裡面令人心儀無比的橋段阿。

  • <1巻〜6巻までまとめてのレビュー>
    やはり子母沢寛は面白い!!

    子母沢の小説は全部鵜のみにしてはいけないとは言われているけれども、それでも子母沢が祖父から聞いたという、この時代の雰囲気、江戸っ子気質、ユーモアなどが巧みに表現され、確かにそういう時代があったのだという実感が得られる。江戸時代という時代そのものが伝わってくる、これが子母沢小説の醍醐味である。

    勝麟太郎の性格や考え方が分かり、そしてその勝を慕う人達とのやりとりを読むうちに、まるでその仲間に入ったかのような、どんどん登場人物達と親しくなっていくような感覚に陥り、読み進めていけばいくほど楽しくなる。
    杉さんもは本当に家族のような気になってしまった。
    全くもって、読んでいるのが楽しい本でした。

  • 第五巻読了。
    勝海舟の人生の大きな節目である江戸開城を元氷川の目線で描く。
    (常時、元氷川の目線でストーリーが進むことも新鮮)
    この巻での主人公は山岡鉄舟であり、その豪快さ、胆力の強さが魅力的。また、その才能・能力を一瞬で見極めることが勝や西郷のリーダーたる最たる能力なのだろうか。

    いよいろ次巻が最終巻。

    以下引用~
    ・政治向きの根本は経済だ。戦も、議論も悉くが、経済を離れちゃあねえ。
    ・この日本国には、大きな道が一本よりねんんだが、近眼の奴あ、一番分かり易いその大道がよく見えねえのか、往々、迷い込んで泥溝へおちるよ。
    ・値打ちのねえ人ら、自分で自分に高値をつけて、人を追い越そう、追う越そうとしている。値打ちのある人は、その値打ちを内輪にかくして、むしろ退いて安きを求めようとしているところも見える。高橋さん、この兼ね合いがうまく行けば世の中あ治まる。
    ・勝はいつもいう。策などというものは馬鹿の骨頂だ、丁度網を張ったところへ鳥が来れあいいが、その上を飛んだら仕方がないだろう、対手はどう来ると定まっていないじゃないかと。
    ・戦は兵隊だけでやるんじゃあねえ、兵の強いとか弱いとかあ先ず次の問題だ。それよりも底の力となるものは経済だ、この目算もなしに戦をしてどうなるもんかえ。
    ・長州人は元来が、死んだ後々の事まで、世の中に誤解されねえように、克明に遺言などを書くという風だが、薩人はそこへ行くと至極あっさりしたもんで、斬られる場に直っては一言も言わず、智己を千遇に待つという流儀だ。

  • 勝海舟の江戸開城の周辺の出来ごとが書かれています。
    抗しがたい時の勢い、時の流れの中で、100年先を見つめ、「日本国」という幕府を脱した考えのもと行動する勝海舟。その報いが敵からも、味方からも命を狙われるという。

    こころに残った場面

    「気はながく、心はひろく、色うすく、勤めは堅く、身をばもつべし」

    徳川の人間は、江戸開城後、徳川復興のために活動することが徳川のためにならないことも、わかっていながらどうすることもできず、そうせざるを得ない。勝はその時の濁流を泳ぎ、悠々と見下ろしている。その透徹した視点、いかにして身につけたのか?
    いろいろと考えさせられました。

  • 江戸城無血開城に向け奔走する。思う所は幕人でなく日本人。虎視眈々と狙う異国の脅威を払うことができるか。10.9.8

  • その禄わずか四十俵の小倅から、今や陸軍総裁となった勝。しかし朝廷に対する慶喜の恭順の意は通ぜず、薩長倒幕軍の東征はとどまるところを知らない。幕府軍には脱走兵が続出、江戸の運命は風前の灯となった。勝一代の名文、和平への心血を注いだ一書を携えて、官軍総参謀西郷隆盛の許へ赴く山岡鉄舟。二百六十年の大権を握った徳川幕府の最期、江戸開城の日は刻々と迫る。

  •  20年以上前に読んだ。勝父子のべらんめえ調が小気味よかった。まさかその後、東京の下町に住むとは思わなかった。私が過ごした亀戸(江東区)は、勝海舟が生まれた本所(墨田区)に近いところだった。子母澤寛は北海道の厚田村出身にもかかわらず、よくもここまで江戸の雰囲気を表せたものだと感嘆した覚えがある。

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