勝海舟〈第6巻〉明治新政 (新潮文庫)

  • 122人登録
  • 4.07評価
    • (16)
    • (14)
    • (11)
    • (1)
    • (0)
  • 12レビュー
著者 : 子母沢寛
  • 新潮社 (1969年1月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (673ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101153100

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
有効な右矢印 無効な右矢印

勝海舟〈第6巻〉明治新政 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  • 第六巻(最終巻)読了。
    明治新政府下、上野戦争、駿府への下野へと続く。
    勝が、何故に倒幕に至ったのか、また明治新政府の在るべき姿等を語る場面があるのだが、大所高所で状況を把握していたことがよく分る。

    残念なところは、最後、淡白に終わってしまうところ。
    ストーリーとしては慶喜の明治天皇拝謁を以って完とするのが良かったのではないか。

    勝海舟の本領は旧幕臣士族を明治新政府に逆らわせず、うまく纏め上げ、且つ優秀な人材を積極的に明治新政府に売り込んだ点ではないかと思う。
    加えて、上記リクルート活動もそうだが、駿府での茶生産を増強するなど旧幕府士族側が経済的な苦慮しないよう尽力したとも聞く。
    残念ながら、そのような観点での描写は十分ではなく、その点も残念なところのひとつ。

    大久保利通、大村益次郎も登場する。特に大村益次郎は薩摩側からも酷評されるわけだが、それ故の実力があったのだろう。

    明治時代のウサギ投資ブーム、偽造貨幣流通の混乱等、当時の世相にも触れられており、それもまた興味深い。

  • 子母沢寛 「勝海舟 」6/6 明治新政

    今まで 戦さによって 時代や政権は変わってきたが、江戸時代が終わったのは 戦さではなく、時勢による。勝海舟は 幕臣として 時勢に合わせた 国家形成、時勢が変わっても かえるべきでない 武士道を維持をしようとした

    江戸開城後の勝海舟の仕事として 著者が描いたのは 武士道を後世に伝えることだと思う。国家が時勢によって変容しても 日本人としての思想は 変えるべきでは ないという意味に捉えた。勝海舟の武士道とは
    *幕府がなくなったのは 時勢、天の道、地の理によるのであって、戦さではない
    *力を信じる者は その力にやられる
    *人を取り締まる考えでは 反発されるだけ、人に使われる下僕のつもりでいきる

  • 江戸城明渡し後も、軍艦引渡しを拒む榎本武揚は旧海軍を率いて脱走、一方、徹底抗戦を唱える旧幕臣たちは彰義隊を結成して上野東叡山寛永寺にたてこもり政府軍と対決、壊滅した。
    勝は天子の東下と時をあわせるかのように、今やわずか70万石となった徳川の藩地駿府へ下って行く。
    反政府勢力の牙城会津も倒れ、榎本は蝦夷へ・・・・・・。
    (本著裏表紙あらすじより)

    江戸城明渡し直後の混乱の状態を幕臣の立場から描いているのは新鮮でした。
    そのためか、5巻・6巻は一気に読むことが出来ました。
    ただ、読みにくいところも多々あり、特に当時の手紙などを書き出すときに古い書き方、漢字とカタカナで書かれていると読みづらくて、後半はそういった部分は完全に読み飛ばしていました。
    とことん合わないんだな、と改めて感じましたが、最後の最後の解説を読んで納得しました。

    本著は書かれた年代が古いんですね。
    戦中・戦後に書かれたものだそうです。
    戦後、GHQ占領下において小説などは禁止されていた時期があったそうですが、本著はその禁令を免れていたのだそうです。
    GHQ占領下になった時期に、ちょうど江戸城明渡しを描いている時期と重なり、江戸城明渡しをGHQの日本進駐を判りやすく解説している、とか何とか言って納得させたんだとか。
    つまり書かれた時期は戦前・戦中・戦後、ということになるようです。
    それだけ古ければ、戦後生まれの私には読みにくくて当然です。

    子母沢寛の小説は旧体制側の人間を描いているのが多いそうです。
    しかもどちらかというと脇役などの人々を丁寧に描いているんだそうです。確かに、本著は勝海舟以外の人々が非常に多く出てきていました。
    解説まで読んで、最後まで読んだ、と思える作品でした。

  • 2014/10/09完讀

    江戸開城後,因為彰義隊等叛亂,新政府中長州勢力漸熾,在大村的領頭之下,新政府轉向以武力來應對(勝也已經指出這點,以這樣【武力に頼る】的思維下去,不知道不是天時地利滅掉德川家,只覺得是用戰爭和實力戰勝,只看到眼前,所以就這樣相信,仗著這個,尊奉這個,最後就會走向歧途,必然會整個國家走向絕路)。德川家被削為七十萬石,幕臣無祿遷往駿府,甚為艱苦(突然覺得駿河有這麼多細工產業,說不定跟這些人把內職轉成正職有關?)。勝遭到新政府、部分德川家臣,甚至是慶喜本人的懷疑,實在是吃力不討好,勝一家遷到駿府,還是必須和狗屁倒灶的官員周旋,為了天下又不能放手。至於吉岡艮太夫果然被子分所誤,到最後我覺得他有點可悲的地步…幸好他後來就這樣剃度。

    這本書中斷地很突然,感覺後面還是可以一直寫下去。最讓我驚訝的是,這部小說的連載竟然是昭和15年10月到昭和21年12月(中外商業)。針對這部小說,膽識據說GHQ一度想禁止報紙刊載小說,但是新聞人高木健夫氏回顧說當時是跟GHQ說這本小說藉由江戶開城的故事,可以當作GHQ進駐的簡明說明般,獲准繼續連載。後來雖然停在這裡,但其實作者寫得,他的維新觀也就可以從海舟的前半生窺知。解說裡面也提到,子母澤的作品中勤王志士活躍的場片很少,多半是埋在歷史煙塵中的佐幕派。而後來發展成父子鷹和おとこ鷹系列的勝海舟的開頭,可以看到很多市井的人物當場,子母澤的文學中,庶民的世界象徵他大眾性的土壤。「庶民はお互いまずしい暮らしのたつきにおわれながら、共通した夢を育てあうことが多い。江戸市井の人々のなかにあって、親しくその大衆の日常をふれた勝小吉が、さっむらい社会の因習にとらわれない至純な眼で大衆を見ることができる幸せな人だったともいえる。この大衆への親近性は、勝小吉父子の像を支えた作者自身の表情でもあったのではないか。小説勝海舟のおもしろさは、海舟を{度々逢ったことがあるような気がする人物}にえがきあげたところにもあるような気がする。幕末を生きた江戸の人々に対する尽きない愛と、今にはなき江戸の風物によせる郷愁を、ひとつの作品世界に結晶させた子母澤文学には、混乱の世にあってかわらない人間の美しさを匂ってくるようだ。」

    據說子母澤家的佛壇供奉勝小吉的靈位,子母澤心理也把祖父完全和勝小吉合一了,解說說,如果是這樣的話,海舟大概就是作者年輕時代的理想像。從勝海舟後幾年寫了父子鷹,陸陸續續產生的幕末維新相關的作品,也是和對祖父的懷念與想望,借幕末事象,讓堤防倒塌奔流迸出的結果吧。這一段讀起來很感動,果然是對小吉有特別的情感,所以才有辦法塑造出那麼一個動人的角色。海舟相形之下魅力就沒那麼強,但是非常有血有肉(例如很擔心小孩,和幕府鬧彆扭,對妹妹的行為很感冒…這些部分讓人不禁莞爾,作者居然連這種都寫出來了),另外作者編織出的他身邊許許多多的市井人物、幕臣、志士(印象最深刻還是以蔵…)等等,讀他們的故事也是這本書的極大樂趣之一。讀完這部一直捨不得看的巨作,感到非常地飽足,暫時離開幕末物,要攻克更多美好的作品!!

  • <1巻〜6巻までまとめてのレビュー>
    やはり子母沢寛は面白い!!

    子母沢の小説は全部鵜のみにしてはいけないとは言われているけれども、それでも子母沢が祖父から聞いたという、この時代の雰囲気、江戸っ子気質、ユーモアなどが巧みに表現され、確かにそういう時代があったのだという実感が得られる。江戸時代という時代そのものが伝わってくる、これが子母沢小説の醍醐味である。

    勝麟太郎の性格や考え方が分かり、そしてその勝を慕う人達とのやりとりを読むうちに、まるでその仲間に入ったかのような、どんどん登場人物達と親しくなっていくような感覚に陥り、読み進めていけばいくほど楽しくなる。
    杉さんもは本当に家族のような気になってしまった。
    全くもって、読んでいるのが楽しい本でした。

  • 約4000ページにわたる長編もようやく終わりました。
    全部読んでみて、本当に勉強になりました。
    勝海舟の勉学に対する姿勢は、若いころから貪欲に学んでいる。
    勉学自体に対する面白さにとどまらず、社会に如何に生かすべきかが本当の学問の道であること。
    恐れず自分を主張すること。
    人間をよく見抜くこと。よく見ること。
    いい伴侶をもつこと。
    100年先を見通し、現在の立場をみること。
    その他、多々ありました。

    江戸庶民の側に立ち、激動の時代を生き抜いた勝海舟一人だけでなく、坂本竜馬、西郷隆盛、新撰組、徳川慶喜、山岡鉄舟、そのほか幕臣や維新志士たちも場面場面でうまく描かれていました。
    終わり方も、ドラマが途中でプツッと切れるような、粋な感じです。
    次は氷川清話を読みたいです。

  • 幕末史の幕府側の動きを知りたくて読み始めた。歴史の流れはもとより、背景となる政治経済の有様、勝海舟の人柄や人格を形成するにいたった両親と師匠。事をなすに至らせた周囲の人との交流が、全6巻にわたって描かれている。
    【感想】
    今も昔も、政治や外交などの様々な社会の動きは、動かす側、動かされる側共に人の感情がベースになっていて、見方や立場によって、善にも悪にもなりうる。
    この本をよんで、身の回りの現象や新聞ニュースなんかを判断する基準や考え方を与えられたと思う。

  • 全巻を読んでみて思ったのだが,
    明治時代から多言語を扱えることはある種のエリートであったことが,
    どの歴史小説からも伺える.
    当時は他国の技術水準が日本よりはるかに高かったことがその理由だと考えられる.

    今日もエリートの条件に英語があるが,これは何が原因なのだろうか.
    一般的にはグローバル化していく経済活動に伴って必要であるから,と考えられるが,すべての理由がそうであるとは思えない.
    明治時代から連綿と続くある種の他国依存の精神,あるいは無から有を生み出す力のなさがその根底に潜んでいるのではないかと,個人的には思われた.

  • 幕末の市井の様子がおもしろかった。勤王派から見た小説が多い中、佐幕派の視点から語られているのも興味をひいた。読みごたえがあります。10.9.24

  • 江戸城明渡し後も、軍艦引渡しを拒む榎本武揚は旧海軍を率いて脱走、一方、徹底抗戦を唱える旧幕臣たちは彰義隊を結成して上野東叡山寛永寺にたてこもり政府軍と対決、壊滅した。勝は天子の東下と時をあわせるかのように、今やわずか70万石となった徳川の藩地駿府へ下って行く。反政府勢力の牙城会津も倒れ、榎本は蝦夷へ…。近代日本の黎明期、激動の時代を描く巨編の大団円。

全12件中 1 - 10件を表示

勝海舟〈第6巻〉明治新政 (新潮文庫)を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

勝海舟〈第6巻〉明治新政 (新潮文庫)はこんな本です

ツイートする