赤い月〈下〉 (新潮文庫)

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著者 : なかにし礼
  • 新潮社 (2003年11月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (412ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101154275

赤い月〈下〉 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 落胆するほどではないが、重点がぼやけ、期待はずれの感。
    主人公の波子は作者の母親がモデルらしく、激しい人間ではあるが、役不足でなく、主人公として力不足です。薄い。
    あと、その他当時の戦況、氷室の人物像、日本という国家への思い、作者が小説内にちりばめたい要素が多く、散漫になってるのが原因か、あまり感想が出てこなくて、とりあえず他人のレビュー読んでみたりした・・・やはり私と似たような感想の人が中にはいる。(同調を求める)

    小説家としての力量はどうかと思うが、アヘン中毒の禁断症状の狂気の氷室の言葉は詩的で、作詞家の本領はここで発揮される。ロシアのスパイであったかつての恋人エレナの首を、自分の手で切り落とした過去のある氷室。「あぁ、首が飛ぶ、エレナの首が飛ぶ。首は風船になった。風船は真っ赤な血に濡れて、ふわふわと、空に浮かぶ。風船は夜空の月になった。赤い月になった・・・」 タイトルでもある「赤い月」はここに由来する。冷たくて、怖くて、美しい狂気が見えた。
    本書の作者であり、作詞家でもあるなかにし礼に触れたくて選んだ作品。次は「兄弟」を読むつもりでこれ先に読んだけど、次読むかどうかは微妙・・・

  • 満州について知りたくて史料として購入。
    引き揚げ時の過酷な描写は、買ってまで読んだ価値がありました。
    ですが全体的に説明口調で、本の世界や人物にのめりこめませんでした。
    作家になりたてのころに描かれたのでしょうか。

    自分の読むジャンルが偏ってるかもだけど、戦時の母親ってどうしてこう、男に目がない肉食獣として描かれるんですかね?
    貞淑で夫や子供思いの女性は、あの時代を生き抜けなかったと?
    波子さえいなければ、氷室やエレナだってもっとましな結末を迎えたろうに…。
    子供二人を日本に連れ帰ったことは立派だけど、いつまでも男にちやほやされたいこの母親には、胸が悪くなる嫌悪感を抱きました。

  • 激動の時代を生き抜こうとした奔放な波子を表も裏もすべて描ききったといえる作品。なかにし礼の自伝的作品であるけれども、この母親のたくましさとエゴイストな部分が隠すことなく描かれている。当時まだ14歳だった娘美咲の母親を汚く感じる気持ちがよくわかる。波子は10代から自分の愛したい人を愛し、その中で子どもも愛し、すべてを背負って生き抜いた女であったとおもう。満州の当時の悲惨さが波子の心の揺れ動きをますます引き立てていく。夫が死んでなお、また別の男を愛する波子に女の情と悲哀を感じた。常盤貴子主演の映画もぜひ観てみたい。

  • もの凄い人生の後半

  • 上と同じく壮絶
    昔は想像がつかないような事が
    たくさんあり戦争は本当にあってはいけないこと
    心にしみこみます

  • 素晴らしいエンターテイメントです

  • 母は強し。

    生きるために誰か(男)を愛する。
    波子さんをちょっと理解できないところもあったけど、歳とれば分かるようになるかなぁ?

    国民は戦争の被害者だと思っていたけど、愛国心という言葉に惑わされた国民も加害者だと気づかされてちょっとショックだった。

    他のなかにし礼の作品に興味が湧きました。

  • (上)に引き続き読んでみた。
    おじいちゃんにこの本の話をしたところ、今まで知らなかった事実が判明。
    戦争の時におじいちゃんも満州に兵隊として行っていたそうな。し、知らなかった・・・
    050706

  • 上巻に引き続き、がーっと読んでしまいました。

    戦争のお話なんですが、主人公波子のたくましいことたくましいこと。

    そして、人間達のおろかなこと。窮地に立たされるとは、こういうことなのか・・・と思いました。

    個人的には、恋愛体質の私には、波子の活力や原動力には、なんだか見て見ぬふりはできませんでした。

    女は強いです。そして、私も何が何でも生き抜いてみせます。

  • 人間が生きるためには、支えというものが必要、作者の母親の壮絶な生き方が描かれている。

  • これに似た感じを、タイトルは失念したが、五木寛之氏の小説に見たことがある。日露戦争で捕虜になったロシア人男性と恋に落ちた女性の生き様を描いた作品だ。
    共通しているのは、他の男にも愛され、しっかりとその存在を認められ、時代に流されているようで、しなやかに折れずに芯を持っている女性、というところだろうか。好感も反感も織り交ぜて、そういう女性こそが、本当に強い女性として生き抜いていくのだろう。

  • 映画「ラストエンペラー」を観てからですが、満州国の話をよく読みます。
    月並みなんだけど、あらためて「戦争を繰り返してはいけない」と思いました。

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