宮本武蔵(一) (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101154619

作品紹介・あらすじ

屍ひしめく関ケ原で命からがら落ち延びた武蔵と又八。お甲・朱実母娘の世話になり一年後、武蔵はひとり故郷に戻るが、その身を追われ…。憎しみに任せ、次から次へと敵を打ち殺す野獣武蔵に対峙する、沢庵。殺めるためではなく護るための剣とは?一介の武弁が二天一流の開祖宮本武蔵に至るまで志を磨く道、ここに始まる。

感想・レビュー・書評

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  • 個性豊かな登場人物達との出会いを通して、武蔵がどのように変化していくのか、今後も楽しみになる一冊でした。
    私は今まで、時間の流れがゆったりとしているような時代小説しか読んだことが無かったので、今回手に取ってみて、武蔵という一人の人物の人生に焦点を当てて、成長や変化を楽しめる、ドラマティックな時代小説だという印象を受けました。
    映像化や舞台化がされて、今の時代においても人気のある宮本武蔵の生き様を作品を通して、これからも見守っていきたいと思います。

  • 第一巻は宮本武蔵が人間として再びの生を受け、そして、人間として生きる戦いを始める物語であった。彼がどのように戦い、道を究めて、生きるのか。

    旧序からの引用となるが「あまりにも繊細に小智にそして無気力に堕している近代人的なものへ、私たち祖先が過去には持っていたところの強靭なる神経や夢や真摯な人生追求をも、折には、甦らせてみたいと思った」と筆者が語るそれは、どのようなものなのか。

    続きが楽しみである。

  • 宮本武蔵というと巌流島くらいしか知らないので、どんな人物だったのかと。
    一巻から夢中になった。雲水はふざけた坊主と思いきや、なかなかの人物ですな。そのままお通とできちゃえばいいのに。臨済宗の坊主はそうもいかないか。
    又八は今後どうなるんだろうか。

  • 2021/12/11読了
    「みんな知っている有名作品」だけど「ちゃんと読んだ事ない作品」でもある。〈新潮文庫〉で全8巻の大作をなぜ今更読もうと思ったか、大谷翔平選手の”二刀流”での大活躍に触発された訳ではなかった……筈だ。
    ちゃんと読んでみると、ドラマとかの『宮本武蔵』の展開がいかに盛られまくったものか良く判った。とは言え、お通さん、道を究めようとする余り、自分を放ったらかして何処に行ったかも判らない武蔵を慕い続ける姿は、一途というのか狂気というのか。特に女性の方は、このあたりをどう思われるのでしょう?

  • 城太郎が可愛くて和む〜
    続きが楽しみ。

  • 読んだのではなくaudibleで聴いたのだが、歴史物は司馬遼太郎しか読んでいなく吉川英治を初めて聴きた。今まで読んでいなった事を後悔する程とにかく面白い。YouTube見る時間あるならこちらを聴くべし。

  • 2022.04.06
    通勤電車で読むためにカバンにしまっていた本。蔓延防止措置期間を挟んで、約4ヶ月かけて読了。

    宮本武蔵が戦国から江戸初期にかけて生きた人ということさえ知らなかった。
    また、捕まった数年間で勉学を重ねて、知的にも強くなっている武蔵が、この後どのような人生を辿るのかとても気になる。
    次を読もう。

  • 歴史物も好きで結構読みます。
    宮本武蔵、信長、家康など。
    歴史も好きです❣️

  • 初版は昭和11年。それから80年ほど読み継がれているのは、主人公の魅力だけでなく、作者の力は大きいと思う。昔読んだ三国志も吉川英治版だった。
    字が大きい新装版、冊数がその分だけ多いみたい。

    宮本武蔵の生誕地にはいくつかの説があるらしい。この本では美作の宮本村。今の岡山県。村の名前から、宮本武蔵を名乗ることになったと。

    名を揚げようと加わった関ヶ原の戦いから、命からがら逃げた武蔵(たけぞう)と又八。世話になった後家のお甲と朱美に迫った野武士を倒したことで、お尋ね者に。武蔵は故郷へ戻るが、又八はお甲のヒモになり、故郷の許嫁のお通の元には戻らず。又八の母は、一人で故郷に戻った武蔵を非難し、武蔵を倒そうと追いかける。お通は武蔵に惹かれ、武蔵を追う。

  • バガボンドの連載が止まったので原作と言えるこの本を読んだ。
    井上雄彦さんの絵のタッチのまま読み通せた。
    この本の世界観を忠実に描いているなぁと感心すると同時に、井上さんのメガネを通してしか観られなくなってしまったのがもったいない気もした。

    「五輪書」と併せて読むと、より深く宮本武蔵の強さの秘訣に、身震いするような研ぎ澄まされた感覚に近づけると思う。知る、見る、近づくと、実践するのとではファンとプロのスポーツ選手くらいの大きな隔たりはあるわけだけど。

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著者プロフィール

1892年、神奈川県生まれ。1921年、東京毎夕新聞に入社。その後、関東大震災を機に本格的な作家活動に入る。1960年、文化勲章受章。62年、永逝。著書に『宮本武蔵』『新書太閤記』『三国志』など多数。

「2017年 『江戸城心中 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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