- Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101154664
作品紹介・あらすじ
荒野でめぐりあった少年・伊織。今朝、父親を亡くし一人になった彼を弟子に迎えた武蔵は、伊織の住まいであった藁屋を焼き、新たな小屋を建てる。さらに、剣を置いて鍬を持ち、痩せ土との闘いをはじめるが……。そこに秘められた武蔵の狙いとは? 自然を相手に、征服ではなく理解こそが必要だと識(し)った時、人の道も同じだと彼は悟った――。
感想・レビュー・書評
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一気に3年ほど経った。
伊織という弟子ができた。城太郎は? -
2021/12/11読了
「みんな知っている有名作品」だけど「ちゃんと読んだ事ない作品」でもある。〈新潮文庫〉で全8巻の大作をなぜ今更読もうと思ったか、大谷翔平選手の”二刀流”での大活躍に触発された訳ではなかった……筈だ。
ちゃんと読んでみると、ドラマとかの『宮本武蔵』の展開がいかに盛られまくったものか良く判った。とは言え、お通さん、道を究めようとする余り、自分を放ったらかして何処に行ったかも判らない武蔵を慕い続ける姿は、一途というのか狂気というのか。特に女性の方は、このあたりをどう思われるのでしょう? -
荒野でめぐりあった少年・伊織を弟子にとり、小さな小屋を建て、治水をして、痩せ土を耕す。鍬を持つ中にも、剣の修行はあるはずと考え、心の糧を求めるため、働いて喰らう生活を学ぶためにしばらく剣を置いたのだった。場所は法典が原、今の船橋法典らしい。
近くの村の人たちからは狂人と呼ばれたが、その村が土匪たちに襲われる。村の人たちを導き、村を救った武蔵は、ともに農業を始め、村を豊かにした。
数年後、伊織とともに江戸に入った武蔵。そこにはお通、又八、お杉婆、小次郎の姿も。本阿弥光悦の弟子、刀研ぎ師の厨子野耕介に世話になる。そこに現れたのは佐々木小次郎に連れられた、お杉婆だったが、またも武蔵を討つことはできなかった。
お通は又八に連れられて江戸に入ったが、柳生石舟斎の高弟・木村助九郎に救われ、柳生邸に世話になる。しかし、石舟斎危篤の報せに、兵庫とともに奈良の大和を目指す旅に。 -
バガボンドの連載が止まったので原作と言えるこの本を読んだ。
井上雄彦さんの絵のタッチのまま読み通せた。
この本の世界観を忠実に描いているなぁと感心すると同時に、井上さんのメガネを通してしか観られなくなってしまったのがもったいない気もした。
「五輪書」と併せて読むと、より深く宮本武蔵の強さの秘訣に、身震いするような研ぎ澄まされた感覚に近づけると思う。
まぁ、知る、見る、近づくと、実践するのとではファンとプロのスポーツ選手くらいの大きな隔たりはあるわけだけど。 -
伊織登場。荒地に畑を作るくだりは、涙でた。