男の系譜 (新潮文庫)

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著者 : 池波正太郎
  • 新潮社 (1985年11月27日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (501ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101156279

男の系譜 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 「死ぬことは確実だが、死の本当のところはわからない。それでも、いやそれだからこそ、10日にいっぺんくらいは、死について考えてみなければならない。」

    織田信長の章からの一節。

    それ以外にも、戦国から幕末にかけての人物の生き方を引き合いに、人生の指針が示されている。

  •  信念を貫き、歴史に名を残した人物たちがかっこいい。いつか彼らの生き様が、自分の人生の中で重なった時、役に立てばいいと思った。

  • まるで目の前に池波正太郎が生きたままで
    尚且つ講演会とか対談してるというような
    なんかまた違った池波正太郎像が見えたような
    そんな本。
    あーこの人はこうゆー風な考えてたんだな、とか
    やっぱりそうだったんだなーとか
    歴史小説とは違い、解説しつつ
    自分の意見も述べつつで
    なんだか、親近感がものすごく湧いた。
    日本史苦手な人とかは、こーゆーのから入ってもいいかもしれない。
    わかりやすい!の一言に尽きる。
    あとこれ昭和の終わりの方に出版されたほんだけど
    現代と重なる部分が沢山あって。
    そこでも考えさせられるというか
    温故知新できてなくて、どちらかというと
    古い物を壊しすぎて新しくものばかりというか
    目先のことばかりにとらわれてて。
    それでいいのかな?とか
    日本という国全体と、今現代の生きてる人や政治は
    だんだん変な方向に向いてるなとか。
    池波正太郎はそこも見越してる。
    さすがですとしか言いようがない。

  • 池波正太郎さんが思う男の在り方を歴史上の人物を題材に口語体で綴っている本です。結構古い本ですので時代背景とか今と比べると違いますが歴史事件の背景を推察したり、小説家の視点で想像があったりと楽しめます。

  • 昭和60年の出版本。
    歴史の中のそれぞれの時代を駆け抜けた人物の生き様を著者らしいクールな視点で読み解いている。
    一方では今の世の中を生きる政治家を代表とした男たちへの不甲斐なさへの辛辣な視点はきびしい。
    平成の世を生きる自らを振り返ると更に感じる不甲斐なさ。
    今、予定調和の先には何もなく、予定調和も実現しない時代ということを分かりつつ、考えてますか?、行動してますか?自分。
    破天荒が求められる時代が今。
    理解してますか?自分。

  • 池波さんの描き下ろしのこの作品は時代時代の男をとおして池波理論を語る。
    戦国、江戸、幕末の男を語る池波さんは、自分の思いをこの作品でぶちまけているのかも。
    「人間は、生まれてから死ぬところに向かって進んでいる。それしか分かっていない。後のことはわかっていない。人間は生まれて来て毎日死に向かって歩み続けているのだ。」

  • 池波正太郎の話したことを本にするので
    池波正太郎の話し言葉を大切にしようという意図が見える。
    わかりやすく その人柄や 評価をする。
    歴史的な人物を 自分のものとして 語ることができるのは
    さすが 池波正太郎。こつこつと積み重ねた結果として
    人物を見る目が できているようなきもする。
    この作品は 池波正太郎を知る上でも重要な鍵となる。
    どんなオトコを 立派と思っていたのか。
    そして,現在の日本を 憂う 言葉が 痛い。

    戦国篇
    年中 戦争が続き気が高ぶり、血がたぎっていた。
    そして,死にいつも向き合っていた時代。
    死ぬ覚悟をすることが必要だった。
    現在は「死というものをひたとみつめることがない。」
    生命の燃焼のしかたがちがう。
    明日死ぬかとおもうのと
    明日はしなないと思う今日とは、今日が違う。

    信長が地ならしし、秀吉が わずか10年たらず、
    そして 家康が 徳川の基礎を築いた。
    そのためには 生きている間に 豊臣家を根絶やしにすることが
    必要であると考えていた。

    戦争をすることと政治をすることは明らかに違う。
    政治に対する感覚が 鋭敏でなければならない。
    『信長は非常に人間を見通す目がするどい。』

    織田信長

    人間50年
    化転のうちにくらぶれば
    夢まぼろしのごとくなり
    一度生を得て
    滅せぬもののあるべきか。
    敦盛。

    これを 25歳の織田信長が吟じ、桶狭間のたたかいにでた。

    織田信長は 短気で 緻密。
    奇行として 有名。うつけ。

    家康の息子 信康 に切腹を命じた。
    そして,家康が 信長に 忠誠を尽くすことを評価する。

    啼かぬなら ころしてしまえ ホトトギス。

    尾張と言う 土壌豊かな平野を持っていたことが
    信長が有利に展開できる 要素があった。

    おもしろいのは 尾張三河の出身者が
    織田信長、豊臣秀吉、加藤清正、徳川家康と 6人中4人も登場している。
    織田信長については、別記したが
    新鮮だったのは 加藤清正 だった。
    豪傑なイメージが強い 加藤清正が、政治家としても優れていた。
    石田三成が 小さな人間というのが 面白い。
    加藤清正は はやめに 徳川家康の将来性と人間の器量を認めていた。
    淀君というのは、やはり 豊臣家にとって害悪でしかなかった。

    食には貧富の差があまりなかった。
    麦飯、焼き味噌、焼き塩、粟粥、稗を混ぜたご飯。

    昔にあって 今にないもの。今にあって昔にないもの。
    情緒。情感。;日本の復興というのがあって、そのために働こうと思った。
    人間的な要素。心情的なつながり。
    主人のためならば死んでもいい。

    真田幸村
    なぜ 家族で 徳川と豊臣に別れたのか。
    真田幸村が 豊臣についた理由はなぜなのか。

    家康と北条で 盟約を結び 真田家をないがしろにした。
    真田家の領地 沼田を 北条に渡してしまった。
    その当時の真田家は 真田昌幸で、幸村と信幸の父親だった。
    秀吉が 家康と仲良くしろと 真田昌幸に言った。
     
    真田信幸は 本多忠勝の娘/小松姫を 家康の養女とし、嫁としてもらった。
    それで,信幸は 小松姫に 丸め込まれ,徳川がたについた。
    関ヶ原のたたかいでは
    三成に 真田昌幸と幸村がつき、徳川に信幸はついた。
    本多忠勝が 家康に昌幸と幸村の命乞いをして 生き延びた。
    そして,幸村は 豊臣家の再興を願うが 大阪城は混乱の極み。
    幸村の話を聞くものがなかった。

    この戦国篇は 実に面白かった。
    池波正太郎は 男 とはなにかを 考えた。
    司馬遼太郎は 歴史の中での男 と言うことを考えたようだ。

    江戸篇は 忠臣蔵の背景の考察が 社会状況から考察しているので
    きわめて,重層的だ。
    幕末維新篇は ちょっと、エネルギーがなくなってきた感じがある。
    面白さに 痛快さがなくなる。

  • 偉人がうまれるのは素質か?時代か?

  • 読書期間:7/6-7/19(14日間)

    内容:織田信長が同盟者・徳川家康の長男信康に腹を切らせたのはなぜか。喧嘩相手の頭目・水野十郎左衛門の屋敷の風呂場で殺された番隨院長兵衛はどんな男だったのか。明治維新の立役者・西郷隆盛が新政府と袂を分かったのは何故なのか。戦国・江戸・幕末維新を代表する16人をとりあげ、つねに「死」だけを確かなこととした生き方を、現代日本人と対比させながら際立たせた語り下ろしの雄編。

    感想:池波正太郎初読の一冊がなぜかこれ。なんとなく想像していたより庶民的(親父的)な感覚で面白かった。
    基本、司馬遼太郎から歴史に入った自分からすると、垢抜けない親父の愚痴にみえるが、笑って流せない何かがある。でもやっぱり過去の偉人を「昔のヒトは偉かった」観が強すぎるきらいがある。分かるけど環境の違いもあるし、今のヒトにも昔より優れた点がたくさんあるし!

  • 「日本の男」像を忘れちゃいけない。

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