男の系譜 (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (560ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101156279

感想・レビュー・書評

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  • まるで目の前に池波正太郎が生きたままで
    尚且つ講演会とか対談してるというような
    なんかまた違った池波正太郎像が見えたような
    そんな本。
    あーこの人はこうゆー風な考えてたんだな、とか
    やっぱりそうだったんだなーとか
    歴史小説とは違い、解説しつつ
    自分の意見も述べつつで
    なんだか、親近感がものすごく湧いた。
    日本史苦手な人とかは、こーゆーのから入ってもいいかもしれない。
    わかりやすい!の一言に尽きる。
    あとこれ昭和の終わりの方に出版されたほんだけど
    現代と重なる部分が沢山あって。
    そこでも考えさせられるというか
    温故知新できてなくて、どちらかというと
    古い物を壊しすぎて新しくものばかりというか
    目先のことばかりにとらわれてて。
    それでいいのかな?とか
    日本という国全体と、今現代の生きてる人や政治は
    だんだん変な方向に向いてるなとか。
    池波正太郎はそこも見越してる。
    さすがですとしか言いようがない。

  • 池波さんの描き下ろしのこの作品は時代時代の男をとおして池波理論を語る。
    戦国、江戸、幕末の男を語る池波さんは、自分の思いをこの作品でぶちまけているのかも。
    「人間は、生まれてから死ぬところに向かって進んでいる。それしか分かっていない。後のことはわかっていない。人間は生まれて来て毎日死に向かって歩み続けているのだ。」

著者プロフィール

大正十二(一九二三)年一月二十五日、東京市浅草区聖天町生まれ。昭和十(一九三五)年、下谷区西町小学校卒業、株式仲買店勤務。昭和十四年より三年ほど証券取引所にあった剣道場へ通い、初段を得る。旋盤機械工を経て昭和十九年、横須賀海兵団入団。敗戦の翌年、東京都職員として下谷区役所の衛生課に勤務。昭和二十三年、長谷川伸門下に入る。昭和二十五年、片岡豊子と結婚。昭和二十六年、戯曲「鈍牛」を発表し上演。新国劇の脚本と演出を担当する一方、小説も執筆。昭和三十年、転勤先の目黒税務事務所で都庁職員を辞し、作家業に専念。昭和三十五年、『錯乱』で直木三十五賞受賞。『鬼平犯科帳』『剣客商売』『仕掛人・藤枝梅安』の三大シリーズや『真田太平記』等、数々の小説で人気を博す一方、食や映画、旅に関する著作物も多く上梓した。受賞歴はほか吉川英治文学賞、大谷竹次郎賞、菊池寛賞等。平成二(一九九〇)年五月三日、入院していた東京都千代田区神田和泉町の三井記念病院で死去。小社では同じく単行本未収録のエッセイ集『一升桝の度量』(二〇一一)と初期戯曲集『銀座並木通り』(二〇一三)を刊行している。

「2022年 『人生の滋味 池波正太郎かく語りき』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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