真田太平記(四)甲賀問答 (新潮文庫)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (595ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101156378

感想・レビュー・書評

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  • 金大生のための読書案内で展示していた図書です。
    ▼先生の推薦文はこちら
    https://library.kanazawa-u.ac.jp/?page_id=39376

    ▼金沢大学附属図書館の所蔵情報
    http://www1.lib.kanazawa-u.ac.jp/recordID/catalog.bib/BA87458726

  • 副題の「甲賀問答」の通り、忍び達のエピソードが中心のこの巻。お江や又五郎にはまだ隠された謎がありそう。解き明かされて行く展開が楽しみ。
    昌幸・信幸・幸村だけじゃなく佐平次やお江・又五郎など、幾重にも重なった群像劇。
    読み応えがある。

  • 忍びの戦闘シーンは読み応えがあり、一気に読み終えてしまった。秀吉の晩年は読むに堪えない。後継者が不在であるが故に引き際を得られなかったことによる悲劇なんだろう…

  • 処分

  • 草のものお江の甲賀潜入と戦い、逃れ得ぬと思い極めた時に差し伸べられた手、甲賀の本拠地で半年におよび匿われ療養し、追手と戦い脱出するまでがメインストーリーの巻。真田家としては、朝鮮の役への参加がもとめられ。/家康につかえる山中大和守と秀吉につかえる山中内匠が、ともに家康のために働こうと会談/「笑いたくなくとも、先ず、笑ってみるのがよいのだ」(馬杉市蔵。お江へ)。エヴァの名台詞にもつながる痕跡がこんなところに。(つながってはいないだろうけど)/お江の行方不明を幸村へも信幸へも告げず。”いまは昌幸も、肚を打ち割ることが不可能になった長男なのである”/信幸への通報が遅れたと、知らせてきた徳川の家臣に腹を切らせようとした小松/「太閤殿下が天下人となられて、世が治まったか?」(昌幸)/「殿、名護屋へおもむかれましたなら、めったに、草の者をつかわれてはなりませぬぞ」(矢沢頼綱)/柳生宗章へ刀術指南を懇願する鈴木右近/「沼田へは、お前に行ってもらったほうがよかったのかもしれぬ」(昌幸、幸村へ)/理屈や五感ではたらくようになってしまっては「もはや、忍びではない」/死ぬるなら働いて死ね(山中大和守、お江を逃してしまった杉坂重五郎へ)/幸村といい佐平次といい、これほどお江のことを絶えず気にかけている人びとがいるとは(又五郎)/与助よ、馬杉市蔵の娘を討ち取れ(山中大和守)

  • 我らがお江の大ピンチ。
    忍者もの風味が強い四巻。
    あと、太閤さんがぼけてきてる。

  • 本筋も進みつつ、裏で動く忍の戦いがメインの巻。創作パートはハラハラして楽しい。右近の行く末も気になるところ。

  • 歴史の裏で闘う忍びの活躍が描かれていて、息を飲むシーンが何度もありました。物語が進むにつれて浮き彫りになる彼らの繊細な感情の変化に、胸を動かされました。

  • この巻では、忍びの者が暗躍。
    現代でいう、いわゆるスパイ。
    人間離れした、忍び同士の壮絶なしのぎあい。
    歴史の表には出てこない、裏の顔が垣間見える。

  • 『真田太平記』は、表と裏の話が同時進行する、というスタイルであるが、本巻は裏、つまり忍び同士の闘いが中心。

    物語で描かれているような、いわゆる“忍び”の術が事実であるかどうかは知る由もないが、忍び同士の闘いは、手に汗握るような感じで読み進められる。池波の表現力が見事なのだろう。

    もちろん、表の話も展開されているが、メインは朝鮮出兵のうちの文禄の役。このあたりから、豊臣政権に綻びの兆しが出始めてくる。

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著者プロフィール

大正十二(一九二三)年一月二十五日、東京市浅草区聖天町生まれ。昭和十(一九三五)年、下谷区西町小学校卒業、株式仲買店勤務。昭和十四年より三年ほど証券取引所にあった剣道場へ通い、初段を得る。旋盤機械工を経て昭和十九年、横須賀海兵団入団。敗戦の翌年、東京都職員として下谷区役所の衛生課に勤務。昭和二十三年、長谷川伸門下に入る。昭和二十五年、片岡豊子と結婚。昭和二十六年、戯曲「鈍牛」を発表し上演。新国劇の脚本と演出を担当する一方、小説も執筆。昭和三十年、転勤先の目黒税務事務所で都庁職員を辞し、作家業に専念。昭和三十五年、『錯乱』で直木三十五賞受賞。『鬼平犯科帳』『剣客商売』『仕掛人・藤枝梅安』の三大シリーズや『真田太平記』等、数々の小説で人気を博す一方、食や映画、旅に関する著作物も多く上梓した。受賞歴はほか吉川英治文学賞、大谷竹次郎賞、菊池寛賞等。平成二(一九九〇)年五月三日、入院していた東京都千代田区神田和泉町の三井記念病院で死去。小社では同じく単行本未収録のエッセイ集『一升桝の度量』(二〇一一)と初期戯曲集『銀座並木通り』(二〇一三)を刊行している。

「2022年 『人生の滋味 池波正太郎かく語りき』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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