真田太平記(四)甲賀問答 (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (595ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101156378

感想・レビュー・書評

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  • 20150430読了。
    急に忍者物になった印象。
    ドキドキワクワクという面では面白くどんどん読み進められるが、これは賛否両論だろな。

  • 天下を統一した秀吉だったが、跡継ぎもなく、朝鮮出兵という暴挙に出る姿にかつての精彩さはない。
    徳川に味方する甲賀忍者が、豊臣の天下は短いと見越して動き出すと、真田に仕える女忍者お江は甲賀の郷へと忍び込むのだった。

    こんなに忍者の話やらなくてもいいかな。
    忍者はこんなこともできる。都合良く現れて、忍者の感はすごいのだとかいわれても白ける。
    魔法使いが何でも解決しちゃうみたいな。

    本巻の主役ともいえる女忍者お江(30代半ば、独身)。血まみれに傷つき、息も絶え絶えな様子はある意味エロチック。本巻では60過ぎの爺さまと情を重ねるお色気シーン付き。気づけば主要な人物たちと肉体関係を持っているわけで、男キャラはどいつもこいつもお江が心配。
    甲賀忍者猫田与助がお江を執拗に付け狙う理由は、親の仇だからという理由だけではないらしい。痴情のもつれとかだったりして。なんだかなあ。

    かつての江戸は、「(江戸)城の正面の土塁の、すぐ下は、日比谷の入り海で、都鳥が群れ飛んでおり、現在の皇居前の入り江に沿って、祝田や千代田などの漁村が散在しているのみ」だったらしい。見てみたいな。

著者プロフィール

大正十二(一九二三)年一月二十五日、東京市浅草区聖天町生まれ。昭和十(一九三五)年、下谷区西町小学校卒業、株式仲買店勤務。昭和十四年より三年ほど証券取引所にあった剣道場へ通い、初段を得る。旋盤機械工を経て昭和十九年、横須賀海兵団入団。敗戦の翌年、東京都職員として下谷区役所の衛生課に勤務。昭和二十三年、長谷川伸門下に入る。昭和二十五年、片岡豊子と結婚。昭和二十六年、戯曲「鈍牛」を発表し上演。新国劇の脚本と演出を担当する一方、小説も執筆。昭和三十年、転勤先の目黒税務事務所で都庁職員を辞し、作家業に専念。昭和三十五年、『錯乱』で直木三十五賞受賞。『鬼平犯科帳』『剣客商売』『仕掛人・藤枝梅安』の三大シリーズや『真田太平記』等、数々の小説で人気を博す一方、食や映画、旅に関する著作物も多く上梓した。受賞歴はほか吉川英治文学賞、大谷竹次郎賞、菊池寛賞等。平成二(一九九〇)年五月三日、入院していた東京都千代田区神田和泉町の三井記念病院で死去。小社では同じく単行本未収録のエッセイ集『一升桝の度量』(二〇一一)と初期戯曲集『銀座並木通り』(二〇一三)を刊行している。

「2022年 『人生の滋味 池波正太郎かく語りき』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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