真田太平記(十二)雲の峰 (新潮文庫)

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著者 : 池波正太郎
  • 新潮社 (1988年3月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (573ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101156453

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真田太平記(十二)雲の峰 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 最終巻十二巻「雲の峰」
    豊臣は滅び徳川の天下となり、家康も死去。
    二代将軍秀忠の時代となります。

    さて、時代劇などにおいて、大阪の陣での豊臣家家臣たちは「数年籠城して、家康が死んだら、有利な状況で和睦、千姫の父である秀忠は家康より交渉しやすいだろう」と考えていた…ように描かれますが、
    あくまでも「後世からみると」ですが、
    大名家も公家も押さえつけ取り潰し、風紀が乱れたと朝廷の女官たちも処罰させるような秀忠のほうがよっぽど怖い。
    やっぱり”大阪の陣”というものを起こした時点で豊臣家に行く末はなかっただろう…。

    …とまあ、こんなコワい秀忠政権下で、真田信之は真田家の行く末に暗いものを感じ、ますます身体を引き締めます。
    そして草の者のなかでただ一人生き残った女忍びのお江さん。
    上田に戻り信之の元で真田家を守るための忍び働きを行います。
    信之54歳、お江さん65歳くらい?
    まだまだ草の者としての腕前は超一流。
    真田家を取り潰そうとする幕府との駆け引き。
    このへんの描写は著者も実に楽しそうです。歴史に大きな流れは描いたのでこの長期小説をどう絞めるか、描きたい人の描きたいことを描くぞーという状態か(笑)

    そして最終巻らしく、生き残った者たちの”その後”が静かに語られます。
    穏やかな晩年を過ごす者、失脚する者、飼殺される者、失意のうちに消える者…。
    そんな姿が静かに描かれます。

    この長期連載のラストは、真田家が上田から松代に転封となるところで終わります。
    これからは実直な昔ながらの武士のままでは生きられない政治の世界となります。そんな中古い時代を生き抜いた誠の武士である信之、古い時代の卓越された忍びの術を持つお江さんは老境に入ってもまだまだ隠居などしていられないようです。

    お江さんについては…後書きで作者は「お江のその後を私は知らない」と書いています。「しかし彼女のことだからきっと長寿を保っただろう」。あとは読者の想像にお任せということなので、信之の裏で忍び働きしながら穏やかに老後を過ごしたと思っておきましょう。信之さんは94歳で亡くなるのだからこの先まだ人生は長い、身分を超えて良い茶飲み友達は必要だろう(笑)

    そして後書では、真田家のその後が描かれて…終幕。

  • とうとう最終巻を読み終えた。
    初めての歴史小説、初めての池波正太郎だったが、読みやすい文体でさくさくと読み進められた。
    時々「〇〇は先に述べた通りだ」とか「話をもとに戻そう」などの語り口調で親近感ももてた。

    それにしても、9年間も新聞連載されたとはすごい。
    膨大な数の登場人物は、とうてい全ては把握できないまま読んだが、細かい人物描写で情景が浮かんでくるのが楽しかった。
    読み終えてすこし淋しい。

  • 色んな登場人物が天寿を全うする寂しい巻。
    あんなエキセントリックな角兵衛も人並みな最後を迎える、
    史実ならしょうがないが創作された人物だとしたら。。。。

    シリーズ総括
    すべての歴史イベントが粛々と進んで行った感じ。
    登場人物もこれといって性格面での特徴もないので結局好きな登場人物が見つからなかったなぁ。
    もう少しケレンミのある演出をしてほしかった。
    せっかく草の者と甲賀いう存在があるのだから火花散る忍者忍者対決を期待したのだけれども。

    なんにせよ久々の歴史大作にもうお腹いっぱい、満足満足。

  • 伏線が全て1つにまとまっていく心地よさ。

    これほど読後感の余韻に浸れる作品に出会ったのは何年ぶりだろう。

    前11巻の内容は全て12巻を収束させるために描かれたと思われるほどに素晴らしい内容。

    全12巻は長いが読む価値アリ。

  • 2017.5.25
    いい小説。忍者が小説に入り込むことで、敵味方を俯瞰できたきがする。

  • 天下を取った徳川家も太刀打ち出来なかった、
    真田家の興亡を描いた作品。
    著者の抜群の文才で戦国の世の泥臭さ、友情、愛情、激情、権謀術数が堪能でき、読者は戦国時代にタイムスリップ出来る。
    敵味方に分かれても変わらない兄弟の絆、最後の最後の最後まで不屈の闘志を貫く幸村に感動。
    全12巻。

  •  死に場所を得た幸村。
     しかし、家臣・領民、そしてその家族を支える真田家の存続は果たさねばならない。それは残された者の責務である。信之は小藩ながらも、父弟がなし得なかった目標を果たすべく、忍従の日々を送る。
     お江もまた、幸村が望んだであろう信之の安泰を図るべく力を尽くす。

     ただ、讒訴の種は尽きるものではない。冬の陣後の幸村との邂逅がまさにそれ。辛くもそれを逃れるが、秀忠の骨髄までの恨みは晴れることなく、ついに、住み慣れた地、上田から転封の沙汰が届く。
     
     父弟からバトンを受け、「領主として生きねばならぬ」信之は、涼やかな表情を持ちつつ、お江に見送られながら、松代に歩みを進めていく。

  • 信之が松代へ国替えとなり、上田から出発するところで物語は終わる。
    信之って家康より忍耐強いかも、
    佐助の死が伝えられる場面は、通勤車中にありながら涙が止まらなくなった。この歳になって涙もろくなったのに加え、人前でも平然と泣けるようになった。末期的かも。

  • 全12巻完読。但し入手不可の巻三除く。非常に読み易く面白かった。池波正太郎ファンになりました。

  • 真田、武田、織田、徳川という面白い時代を歯切れのよいタッチで興味深く書かれていた本であった。只、十二巻は幸村の亡くなった後で信之が松代へ行くところで終わったので尻切れトンボだ。間延びしてしまっている。人間は死に向かって生まれた日から進んでいる、人生は死ぬために生きる、人の一生は呆気ない、ということから目的をもって生きないといけないと感じた。そしてお江を初めとした草の者に焦点を当てていたことも本小説の優れている点だ。今一度生きるとは何か考えてみたい。

  • 全巻読了。
    公共放送で大金かけて制作している茶番のドラマがあまりにも情けなくて、本物を読んでみた。時代にそって縦軸横軸がしっかりしていて、登場人物にも魅力がある。(十一)(十二)はほとんど泣きながら読んでいた。幸村が息を引き取る時佐平次がそばに居てよかった。

  • 長い12巻でした。大河「真田丸」をきっかけに読みましたが、面白かったです。長いんですが、いろいろな伏線はあらかた収束してると思います。
    昔、ドラマ化して今でも人気のある小説ですが、私としては池波正太郎は俯瞰した視点よりもうちょっと低い視点の作風が好きなので、この真田太平記はそこまで好きというわけではありませんが、長い作品なのに楽しくサクサク読めるという、小説そのものを楽しめるところが良かったです。
    真田一族が主役なのに、半分は忍者の活躍…というのは、昔の流行りもあるのかも。最近の大河ドラマとかだと、あんまり忍者は活躍しないような気がします。

  • 一生は短い 好きに生きる

  • 何回読んでも面白い。

  • 幸村が逝き物語のクライマックスが過ぎた。最終巻は大阪戦後の真田信之の話。幕藩体制確立に屈せず、備え、難を逃れていくストーリーが爽快。2016.2.27

  • 長編作品「真田太平記」の完結版。関ヶ原の際の屈辱を忘れぬ徳川秀忠は家康が死去すると信之の真田藩に襲い掛かる。
    秀忠は信之へ上田から松代への移封を申し渡す、松代へ旅立つ日には別れを惜しむ大勢の領民が見送る。
    当時「週刊朝日」に連載されたこの作品は、当初3年間ほどで完結させる予定だったそうだが、なんと9年間の長期連載になった。

  • 完結。
    幸村が出てこなくてどうかとは思ったけれど、一気読みだった。

    歴史物は楽しいんだけれども、疲れる。
    ミステリーに戻ってみようかな。

  • ついに読み切ったーーーー

    そして、真田家、ここで終わらないんだ!まだまだ信之生きるんだと思ったらなんだか感動。
    今に続いていく感覚が、歴史を面白くするんだろなー

  • 長かったけどなんとか読み終わった。
    幸村も信之もそれぞれ違う生き方をしたけど、それぞれ格好良かった。
    良い人生だなぁ

  • 来年の大河ドラマが真田だから、というわけではないのですが、たまたま図書館で借りてきた池波正太郎の「真田太平記」、読み出したら止まらなくなって、あっという間に全12巻読み通しました。

    なるほど、この面白さは無類ですね。平易な文章で余分な解説もなく、短い会話の積み重ねだけで、真田三代の歴史をこんなに見事に浮き彫りにするとは、さすがは池波正太郎。

    実は、今まで一度も読んだことが無かったのです。これから、せっせと図書館で借りてこよう!

  • 信州の小大名から身を起こして、時代の大きな節目に名を轟かせ、領民に慕われる治世を行った真田家は、やはり稀代の一族だったと実感。長い物語だったが、一気に読ませてもらい、終わりも清々しかった。近々、上田を訪れる機会を得ているので楽しみ。

  • やっと、12巻読み終わりました。関ヶ原まえと、関ヶ原あとに、中断したりしてたので結構かかった。
    すごく良かったです。幸村、信之、佐平次、佐助、お江などに起きたことが何十年にも渡って描かれているので、最後は感動しました。
    詳しく書かれているので勉強になったし、もっとこの時代の他の小説も読んでみたいと思えました。

  • 最終巻。
    大坂の陣が終結し、幸村も逝ってしまった後の真田家。
    読む前は“おまけ”的な巻なのかと思っていましたが、そんな事全然なく、とても面白く読めました。
    幕府の陰謀から家を守ろうと奮闘する、信之以下、真田家の家臣たち。今までの馬場彦四郎の動向にモヤモヤしていただけに、お江の活躍は胸がすっとしました。さすが頼れる忍びですな。
    最後は松代に国替えになり、上田を去る場面で幕を閉じますが、後書によると後にまた騒動が起こるとか・・・ですがそれはまた別のお話です。

    全巻通して。
    武田家滅亡から、徳川政権確立後まで、まさに戦国乱世を真田一族と共に駆け抜けたような感慨があります。
    昌幸・信之・そして幸村・・それぞれの生き様がとても素敵でした。
    ちなみに、この真田父子をもっとも悩ませたのは、秀吉でも家康でもなく、樋口角兵衛だったと思います。。。

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